【インタビュー】映画『犬、回転して、逃げる』主演・長妻怜央さん
2023年3月17日(金)より、シネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほかにて全国順次公開される、映画『犬、回転して、逃げる』。
本作は関西で絶大な人気を誇る劇団「ヨーロッパ企画」出身の西垣匡基監督の長編映画初監督作品。
逃げ出した愛犬を盗まれたと勘違いして失意のどん底にいる泥棒の木梨栄木。1 日も早く世界が終わることを願って止まない婦人警官の眉村ゆずき。木梨が眉村の部屋で一仕事をしたことがきっかけで物語は動きだす。
二人が暮らす街では相次ぐ爆弾予告事件、小学生の誘拐騒動となんだか物々しい。そんな同時進行する事件が複雑に絡まり、予想外の方向へ。事の全てを見ていたのが木梨の愛犬、天然くん。
サスペンスフルに展開するストーリー、その真相を犬の視点で捉えた異色のサスペンス・コメディが登場。
この度、映画初主演で木梨栄木役を演じる長妻怜央(7ORDER)さんにインタビューを実施。
出演が決まっての感想や、撮影で印象に残っていること、役作りで意識したことなど語っていただきました。
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木梨栄木 役:長妻怜央さん インタビュー
出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。
すごく嬉しかったです。主演をやらせていただけると聞いて「えぇ?!僕がですか?!」ってビックリしたんですけど、とても有難いことだったので喜んで出演させていただきました。そして台本を貰ったら…「なんだこれ?!」と、ここでもビックリしました。読んだ時の第一印象が、すごくシュールだなと(笑)。最初から最後までシュールで、でも実際に撮影して完成したものを観たら「こういうことだったのか」と、思うところが沢山ありました。
映画初主演となる本作に、どういう気持ちで挑みましたか?
主演といっても群像劇のような作品なので、みんなの力を合わせて、力を借りながらやらせていただきました。でも、自分がふわふわしていたら駄目だと思い、役作りも台詞もしっかり作り込んでいこうという気持ちで挑みました。がむしゃらに叩き込んだら不思議と緊張もしないし、間違える気も全くしないという気持ちでやれました。
長妻さんが演じる役・木梨栄木の印象はいかがでしょうか。
几帳面。本当に几帳面過ぎて、寡黙な男です。カフェのレジ打ち店員なんですけど、几帳面すぎて全然進まないんですよ。さらに、彼にはちょっと不思議な趣味がありまして、それがまさかの『泥棒』なんですよね。すごい設定だなと(笑)。僕は寡黙でも几帳面でもないので、木梨さんとは正反対だと感じました。
ご自身と性格が反対とのことですが、役作りにあたり意識したことはありますか?
眉村さん(演:宮澤佐江さん)といい雰囲気になっている妄想の中でスキップするシーンがあるんですけど、几帳面なスキップの仕方を意識しました。几帳面な木梨さんなら、足を90度の角度で上げてスキップするんだろうなと思い、きっちりやらせていただきました。衣装の面でも、スタッフさんが几帳面さが伝わるようにしてくれていたので、本当に皆さんのおかげで木梨栄木が出来上がったと感じています。
そして裏の顔『泥棒』の面では、木梨さんは何か刺激を求めているのかなと感じました。普段の退屈な人生で「自分はこれでいいんだ」と思いつつも、心のどこかで刺激を求めていて、それは全ての登場人物にも当てはまることなんじゃないかな。
そうした感情を表現するには、何が1番伝わりやすいんだろうと考えた結果、“目”でのお芝居にたどり着きました。『目は口ほどに物を言う』という言葉がありますので。「このひと、人生楽しくないんだろうな」みたいな死んだ目を意識しながら演じさせていただきました。
眉村ゆずき役・宮澤佐江さんと共演してみていかがでしたか。
宮澤さんは、常に笑顔で明るくて、いつ話しかけても快く話を聞いてくれる優しい方でした。お芝居の相談にも乗ってくれて、どうしても僕の中で最後のシーンのセリフの言い方がしっくり来なかった時、何回も一緒に読み合わせをしてくれたのが心に残っています。
撮影で印象に残ってることはありますか?
やっぱり、犬の天然くんが素晴らしかったですね。天然くんがクルッと一回転して逃げるシーンがあるんですけど、しっかり出来ていたので、ワンちゃんってこんなことも出来るんだ!って、ビックリしました。駆け出すシーンも本気で走っていて、お芝居をするワンちゃんとしての佇まいが最高でした。
撮影が好きなのか、撮影場所に行くとウキウキしていて、元気になるんですよ。飼い主さんも「楽しいみたいだね」って言っていたので、僕らだけじゃなくてワンちゃんも一緒に楽しんでくれていたのなら嬉しいです。
本作で特に注目してほしいシーンはありますか?
面白いシーンがいっぱいあるんですけど、その中でも中村歌昇さんとケーキの上のイチゴを取り合うシーンです。本編では編集していますが、撮影中はカットなしで取り合っていたので、最終的にはケーキの上が戦場のように滅茶苦茶になっていました(笑)。編集された本編でもその時の空気感がしっかり映っています。僕的にすごく楽しかったシーンなので是非注目していただけたら嬉しいです。
劇中で、登場人物がちょっと変わった視点で『好きなもの』『嫌いなもの』を言うシーンがありますが、長妻さんも映画風にそれぞれお答えください。
『好きなもの』穴の開いた靴下。穴の開いた靴下って、めっちゃ破けるじゃないですか。だから、足の指が全部出ちゃったこともあって。足の指1本とかじゃなく、全部出ちゃうところまで履くのが大事なポイントですし、好きです。
『嫌いなもの』めちゃめちゃ眠い時の歯ブラシとドライヤー。本当に面倒くさくて。でもやらないと後悔するのでやるようにしていますけど、辛いですよね。
長妻さんは舞台作品にも出演されていますが、映像作品も含め、演じるうえでいつも心掛けていることはありますか?
自然体でいることを心掛けています。自分は結構考えて作ってお芝居をしたいタイプなんですが、実際にカメラが回ってお芝居をすると意外と上手くいかないことばかりで。しっかり練習の時に考えたつもりでも、実際の会話の流れになったら思っていたのと全然違ったことがありました。
なので「お芝居をしよう」と考えるのではなく、物語の登場人物として考え、流れに任せて自然に会話をしていく方がいいのかなと、いろんな作品をやらせてもらいながら感じました。
『7ORDER』としてのアーティスト活動で得た経験は、舞台や映像作品にも生きていると感じていますか?
お芝居と音楽って、似ていると思うんですよ。僕は音楽理論を学んでいるのですが、曲にはコードが存在していて、それによって曲の雰囲気が変わる。1個違うコードが入るだけで世界が変わる。それで物語を作っているんです。それはお芝居でも活かせると感じていて、僕はまだまだ出来ていませんが、演じ方ひとつで物語の雰囲気に変化を与えられるようになれたらなと思います。
逆に、お芝居で得た経験を『7ORDER』としての活動に生かせているなと感じることはありますか?
すごくあります。ライブで感情的な歌詞を歌う時、今までは音程を意識して歌っていたんです。でもお芝居のように歌ってみたら、聴いているお客さんが雰囲気の変化を感じ取ってくれて、より聴き入ってくれているとライブを通して感じました。
今後、長妻さんが演じてみたい役はありますか?
今作が結構静かな役だったので、逆に明るい役を映像作品でやってみたいです。
あとは、僕はピアノをやっているので、お芝居とピアノを一緒に出来る作品をやれたら嬉しいです。実際に舞台上でピアノを演奏してみたいな。
最後に、本作を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。
皆さんの中にも、誰も居ない時にこういうことやっちゃうよなとか、色々あると思います。それを自分の中に閉じ篭らずに他の人に話してみたら、世界が広がったり考え方が変わったりすると思うので、この作品が踏み出す一歩になってくれたら嬉しいです。
スタイリスト:カワセ136
ヘアメイク:伊藤里香
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映画『犬、回転して、逃げる』
2023 年 3 月 17 日(金)シネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほか 全国順次公開
<あらすじ>
カフェ店員の木梨栄木(長妻怜央)は、実は「泥棒」という裏の顔を持つ青年だ。彼が今回のターゲットに定めたのは、1 日でも早く世界が終わることを願う婦人警官の眉村ゆずき(宮澤佐江)。彼女の部屋に忍び込み、現金の入った封筒の中にみつけた「ずっとお前を見ているからな」という手紙にドキっとするも、難なく“仕事”を終える木梨。
しかし、ある日、バイトを終えて自宅に戻った木梨は愛犬の天然くんが見当たらないことに気付く。果たして、木梨は天然くんを奪還することができるのか。
長妻怜央(7ORDER) 宮澤佐江
なだぎ武 中村歌昇 三戸杏琉
高橋怜也 武本悠佑 磯貝龍乎 鈴木浩文 桜田聖子 武藤賢人 鶴崎美帆 夏川さつき 真島真紀人
小坂涼太郎 ワタリ 119 仁科亜季子/登坂淳一
脚本・監督:西垣匡基
エグゼクティブプロデューサー:和田小太郎/プロデューサー 嶋田豪 中野イレーヌ/撮影:田中安奈/照明:藤井隆二/新井和成/録音:西岡正巳/助監督:小園悠太/美術:松井桃子/衣装:小倉真樹/ヘアメイク:前田沙良/制作:松島翔/CG:sai./音楽:斎藤優希/整音:秦修/制作協力・配給宣伝:アイエス・フィールド/企画・製作:TUFF STUFF
2023 年/日本/カラー/82 分/ビスタサイズ/5.1ch
公式WEBサイト http://is-field.com/inukaiten_movie/
公式Twitter @inukaiten_m
配給・宣伝:アイエス・フィールド
Ⓒ2023 映画「犬、回転して、逃げる」製作委員会
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