【インタビュー】舞台『ReLIFE』comicoプロデューサー吹田沙矢　エイベックス・ライブ・クリエイティヴ部長　山浦哲也

重要なのは”コンセプト”が『ReLIFE』であること。色々な『ReLIFE』があっていい。

－－この考えはどこから出たのですか？

吹田：原作の結末はお見せ出来ないので、最後まで描こうとすると”変えないといけない”というところからの発想ですね。

山浦：吹田さんと色々お話をさせて頂きました。例えば「単行本のここまでにしましょうか？」とか「アニメのここまでにしましょうか」とか「アニメの最終話ぐらいまでにしましょうか」等。僕らは原作ものは「原作通りに」が基本ですが、comicoさんからは「舞台は舞台なりの描き方をしてください」という言葉をもらいまして……。

吹田：はい、舞台として面白くなるのが重要だと思っています。ただ、それは『ReLIFE』の作品が持つコンセプトやキャラクターの心情を大切に、という強い思いと信頼を込めて、そうお伝えしました。

山浦：各キャラクターを大切に「このキャラクターはそんなこと、言わない、しない」、と慎重に、丁寧に作る必要があります。信用して頂ける分、身が引き締まります。夜宵草先生やcomicoさんの思いを伝えていくには作品を本当に深く理解しないといけない。理解したうえで、「こうやっていいですか」、「違いますよ、こうですよね」と何度もディスカッションをしています。みんなが頑張らないといけないんです。舞台を観て頂くと海崎新太をより深く理解出来るんじゃないか、と。「あ、こういう一面もあったんだ」とか、いろんな側面が見えるので、『ReLIFE』というひとつの作品がマルチで観られる……その辺が凄く新しいですね。