【インタビュー】映画『あなたにふさわしい』より中村有さん鶏冠井孝介さんインタビュー
Q. 中村さんは、奥さんを演じた島侑子さんとの共演はいかがでしたか?
中村:島さんは「正反対」という言い方が正しいかはわからないんですけれど、真面目なんですよ。だから、例えば真由美さんと共演する時は、不真面目でもいいかなと思うんですが、島さんは、バレちゃまずいというか、しっかりしているからなんとかついていこうという感じでした。二人とも先に立って引っ張って下さったんですが、引っ張る方向が違うというか。すごく真摯で誠実な方でした。
Q. 鶏冠井さんは、過去の女性をひきずっている役でしたが、その女性は劇中では登場しません。どのように作っていったんですか?
鶏冠井:結構バックボーンがしっかりあって、それを監督だけが知っていたんです。最初の読み合わせの後に衣装合わせがあって、その時に監督から字で起こしたものを頂いたんですが、設定がものすごくしっかりしていました。劇中では出ないんですが、僕はそれが知れてやりやすかったです。
Q. 撮影時の面白いエピソードはありますか?
鶏冠井:劇中のカメラは監督ので、持ち方とか教えてもらったんですけど、いざ撮ってみようとなったら、全然撮れなかったです。
中村:撮影場所が別荘だったんですが、1階で皆で撮影していて、一郎だけオフで2階で休んでいたみたいで、1階で「スタート」って言われてシーンとなっている時に、一郎のいびきが聞こえてきたことがありました。疲れてるんだろうなと思いつつ、「黙れ」とも思いましたが、多分俺もやってたと思います。
鶏冠井:美希さんと密になるシーンの時に、真由美さんに「俺、昨日カレーお替りしちゃいました」って言ったんですよ。そうしたら、「大丈夫だよ。私、納豆食べたから」って言ってました!(笑)
Q. 読者の方にメッセージをお願いします。
鶏冠井:僕が不倫関係で1番見たいのって、不倫がバレる瞬間です。美希と充の関係がバレるあの時のゾクゾク感、超最高です!あと、女性同士で言い合いになるじゃないですか。台本に「水をかける」ってあって、「いつかけるのかな?」ってめちゃくちゃドキドキしながら見ました。そういうスリリングなシリアスなシーンもありますし、ほっこりしたシーンもあります。軽井沢という土地柄もあり、映画の中で音があまりなくて、静かないい場所でいい人たちが旅行をしているっていうところから、徐々に露わになっていくのは、見ていて楽しいです。
中村:映画の中で明らかにふざけているところはないし、日常かと言われると日常ではないけれど、普通の会話が飛び交うような映画です。不倫がばれて、ぐちゃぐちゃしていって、明るい映画ではないですけれど、全体的にはブラックコメディというか。何かにしがみついている人たちって情けないしカッコ悪いし面白いけど、自分もそうなんじゃないかと思うところもあって、それを空気を壊さないように長回しで撮って下さったので、そういうのを見て楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。ぜひ劇場で見て下さい。
※6月12日(金)から公開のアップリンク吉祥寺では、お二人それぞれの登壇も企画中です。中村有さんのご登壇は、6月17日(水)18:40〜の回の上映後。決まり次第発表しますので、ぜひ公式SNSなどをチェックして下さい!
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