【レポート】舞台版『ヘルプマン!~監査編~』
舞台版『ヘルプマン!~監査編~』
この作品は老人介護を題材にした日本の高齢社会の問題点を描く異色コミックの舞台化、原作は2003年8月から2014年9月まで「イブニング」(講談社)にて連載され、2011年のは第40回日本漫画家協会賞大賞を受賞している。その内容はリアル、決してきれいごとではなく、厳しく、高齢化社会の見えない部分にも光を当て、人間の尊厳や生き様、描かれている高齢者の人生をもあぶりだしている。
2014年12月より「週刊朝日」(朝日新聞出版)に移籍し、それに伴いタイトルを「ヘルプマン!!」に変更している。今回舞台化されるのは「監査編」、異動で「高齢者支援課・介護サービス班」へ配属された県庁職員・小池一郎の奮闘を描いている。
幕開きの音楽はちょっとPOP、介護というヘヴイな題材らしくない印象、舞台セットも抽象的で色調も明るい。この物語の中心人物である小池一郎が登場する、モノローグ、希望を抱いて県庁に就職したが、それから6年、当初、抱いていた“県庁のお仕事”とはほど遠い現実、毎日、なんということもなく出勤する。ある日、いきなり異動させられる、部署は「高齢者支援課」、飛び交う用語、かかってきた電話の内容も、用語がわからないのでなんだかさっぱりわからない。そんな折、有料老人ホーム「おはなばたけ」の職員がいわゆる内部告発をする、もちろん県庁に、だ。
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