
【レポート】ミュージカル『二都物語』12年の時を経て、再演!開幕コメント&ゲネプロの様子をお届け!
2025年5月7日(水)明治座にて、ミュージカル『二都物語』が開幕。
文豪チャールズ・ディケンズ不朽の名作である『二都物語』は、18世紀のイギリスとフランスの二国間で起こる美しく壮大なロマンス物語。
アメリカでミュージカル化されたのは2007年。翌年にはブロードウェイに進出し、日本では2013年に帝国劇場にて日本初上演。今回、12年の時を経ての再演となります。
フランス革命期の激動の中、それぞれの国の2人の青年と1人の美しい娘とのドラマティックなロマンス。
核となる3人、主人公の弁護士シドニー・カートンは、ミュージカル界の元祖プリンスで今やミュージカル界のトップを走り続け、更にはTVドラマ、TV番組のMCなど多岐にわたり活躍し続ける井上芳雄、フランスの亡命貴族チャールズ・ダーニーは、井上とともにミュージカル界を牽引し続け、話題作の出演で年々存在感を増す浦井健治が初演に続き続投。
その2人から想いを寄せられる、美しく心優しい女性ルーシーは、2021年に宝塚歌劇団宙組トップ娘役に就任し、チャーミングな雰囲気と華やかなダンスで注目を集め活躍した潤花が抜擢され、退団後初ミュージカルで今作に挑みます。
そして、ルーシーの父でバスティーユに17年間投獄されていたドクター・マネット役に福井晶一、ドクター・マネットの元使用人で貴族を恨むドファルジュ役は初演に続き橋本さとしが続投。その妻で貴族に深い恨みを抱くマダム・ドファルジュ役に未来優希、ダーニーの叔父で市民を酷く虐げるサン・テヴレモンド侯爵に岡幸二郎、小悪党バーサッドを福井貴一、墓堀りのジェリー・クランチャー役を宮川浩と、日本を代表する実力派キャストが集結。
本稿では、初日前に行われた取材会での開幕コメントと併せてゲネプロの様子をお届けします。
いよいよ初日を迎えるお気持ち
井上芳雄:『二都物語』は良い作品ですし、僕もファンの皆さんもまたやってほしいという気持ちがあったのですが、10年以上も経ってしまい、まさか再演できると思っていなかったのでビックリしました。帝国劇場を建て替えるタイミングで、明治座でこうしてやれることを嬉しく思います。
浦井健治:12年の時を経て、先輩方がこれまで培ってきた濃いお芝居を感じています。自分たちも追いつけるようにやっていきたいです。個人的には、ダーニーのソロ曲が新曲であるので、頑張りたいです。
潤花:今回初めて参加させていただきます。12年前に出演されていた方々が多く、だからこそ稽古もすごく濃かったです。客席との距離が近いので、お客様との一体感がより高くなると思っています。この劇場で、この作品をできること、楽しみな気持ちでいっぱいです。
お客様へメッセージ
井上芳雄:12年ぶりにやらせていただけること、本当に嬉しく思います。帝劇が1度クローズした後の、これからの5年間、明治座をはじめいろんな劇場でやらせていただきますので、そのスタートのひとつとして、しっかりやりたいです。前に上演されていたミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』もフランス革命の話でしたが、何で革命のミュージカルが多いのかと考えた時、「自分たちの力で世の中を変えられるんだ」ということを思い出せるからなんだと思いました。過去を変えてきた人たちの姿を見て、きっと来る前よりも劇場を出た後の方がエネルギーがみなぎるんじゃないかと、そういう作品になっています。僕たちも一生懸命、エネルギーであふれる舞台をお届けしたいと思いますので、劇場でお待ちしております。
浦井健治:今の僕たちにできることを、最善の表現方法でお届けできることを、自分も楽しみにしています。干支が1周した12年ぶりの再演となりますが、新たな気持ちで、カンパニー一丸となって頑張っていきたいです。
潤花:お客様と劇場でお会いできること、本当に心から楽しみにしております。千秋楽まで皆様と心を込めてお届けしたいです。
ストーリー
18世紀後半、イギリスに住むルーシー・マネットは、17年間バスティーユに投獄されていた父ドクター・マネットが酒屋の経営者ドファルジュ夫妻に保護されていると知り、パリへ向かう。無事に再会し父娘でロンドンへの帰途の最中、フランスの亡命貴族チャールズ・ダーニーと出会うが彼はスパイ容疑で裁判に掛けられてしまう。そのピンチを救ったのはダーニーと瓜二つの酒浸りの弁護士シドニー・カートン。3人は親交を深め、ダーニーとルーシーは結婚を誓い合う仲になる。カートンも密かにルーシーを愛していたが、2人を想い身を引く。穏やかな暮らしが続くかに見えたが、ダーニーは昔の使用人の危機を救おうと祖国フランスに戻り、フランス革命により蜂起した民衆たちに捕えられてしまう。再び裁判に掛けられたダーニーだったが、そこで驚くべき罪が判明し、下された判決は死刑。ダーニーとルーシーの幸せを願うカートンはある決心をし、ダーニーが捕えられている牢獄へと向かう――。
公演概要
ミュージカル『二都物語』
2025年5月7日(水)~5月31日(土) 東京・明治座
2025年6月7日(土)~12日(木) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
2025年6月21日(土)~29日(日) 愛知・御園座
2025年77月5日(土)~13日(日) 福岡・博多座
CAST
シドニー・カートン:井上芳雄
チャールズ・ダーニー:浦井健治
ルーシー・マネット:潤花
マダム・ドファルジュ:未来優希
サン・テヴレモンド侯爵:岡 幸二郎
バーサッド:福井貴一
ジェリー・クランチャー:宮川 浩
ドファルジュ:橋本さとし
ドクター・マネット:福井晶一
STAFF
脚本・作詞・作曲:ジル・サントリエロ
追加音楽:フランク・ワイルドホーン
原作:チャールズ・ディケンズ(『オリバー・ツイスト』『クリスマス・キャロル』)
翻訳・演出:鵜山 仁
製作:東宝
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