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『Identity V STAGE』Episode3「Cry for the moon」

【レポート】Identity V STAGE Episode3『Cry for the moon』◆サバイバー編◆ゲネプロレポートをお届け!

【Story】
「何かが起こりそうな予感がするな……いや、もう起こっているのかもしれないね」

自身を淡く照らす明かりを放つ満月を見上げながら、イライは独り言ちる。
直後に駆け寄ってきた幸運児と彼に連れて来られた納棺師によって、イライは新しい仲間が増えることを知るのであった。
「サバイバー」に招かれた新たな仲間は曲芸師マイク、野人モウロ、祭司フィオナ。
新たな仲間が増えたのは「サバイバー」だけではなかった。「ハンター」にも血の女王マリーが加わっていたのだ。しかしマリーは「ハンター」として積極的ではなく──。

『Identity V STAGE』Episode3「Cry for the moon」

湖景村でのとある試合が終わって目を覚ましたイライの前に広がっていたのは、マリーを女王とする豪華絢爛な宮廷。仲間たちは皆荘園の記憶がなくイライは困惑するばかり──。

物語は荘園で占い師のイライ・クラーク(演:千葉瑞己)が月を眺めながら古い歌を歌う場面から始まり、その後現れた幸運児(演:橘 りょう)が新しい仲間を紹介する。サバイバーたちは和気あいあいとしていたがハンターはそうでもなく……。

マイク(演:瀬戸啓太)は天真爛漫で誰にでも元気よく自己紹介をしていたが、モウロ(演:クラウス)は逆に「山へ帰りたい」と怯えマイクの後ろに隠れてしまい、庭師エマ(演:藤白レイミ)からの「この荘園に来たからには出ることができない」という言葉に更に表情を曇らせていた。フィオナ(演:Peach.)は女好きのカウボーイ・カヴィン(演:田中晃平)に言い寄られているのを軽くいなしていた。

ハンターたちはこぞってマリー(演:大湖せしる)の生い立ちや「ハンター」になった”きっかけ”などを知りたがったが、マリーは元々一国の女王。気高く傲慢な態度を示していた。「ハンター」が孤独な存在であることを知ると、「ハンター」という立場への興味をなくし、度々”試合”を途中で放棄するようになった。

『Identity V STAGE』Episode3「Cry for the moon」

数々の試合の中でジャックザリッパー(演:成松慶彦)はイライを追撃する中で「マリーのハンターとしての態度はいかがなものか」という懸念をイライに洩らす。それを聞いたイライは、「マリーと一度話をしてみよう」と機会を窺うことにする。

迎えた湖景村での試合。イライとその仲間が対峙するハンターはマリー。サバイバーの中で流れていた「マリーは試合に本気を出さない」という噂とは裏腹に攻撃的なマリーは試合を有利に進めていくが、途中で糸が切れたかのようにサバイバーを見逃してしまう。試合放棄だ。
他のサバイバーたちが全員退出した後も、イライは湖景村に居残った。また、月明かりがまばゆく自分の影を写し出す。いざなわれるように古い歌を歌っていると、どこかへ行っていたマリーが歌の続きを歌いだした。しばらく聞き入っていた心地の良い空間を破ったのは、マリーの苦しそうな咳だった。心配するイライに対し、マリーは「この薄汚れた世界には何もないわ」と忌々しそうに慟哭した。直後、月明かりはまぶしすぎるほどの光で2人を包み、そして暗転した──。

『Identity V STAGE』Episode3「Cry for the moon」

豪華絢爛な宮廷での舞踏会。誰もが女王様に傅き褒め讃える世界。イライはこの世界の仲間が荘園の記憶がないことに困惑していた。マリーは執事やメイドたちに楽しそうに微笑みかけ歌っていたが、イライの姿を見るやいなや表情が一変、恐怖を顔ににじませた。様子のおかしい女王を前に、召使いたちはイライを隔離し監禁してしまう。

『Identity V STAGE』Episode3「Cry for the moon」

牢の中に差す月光に、イライは荘園を思い出していた。そんな彼のもとにメイド姿のエマ、医師エミリー(演:鈴木麻祐理)、空軍マーサ(演:山田美貴)、心眼ヘレナ(演:河上英里子)が現れる。そして、この世界は「過去をなかったことにする」ことが当然のルールであることと同時に、「女王様はもうすぐ民衆の手で玉座から引きずり下ろされる」ことも知らされる。牢から解放されたイライはマリーの元へ急ぐ。

マリーの元へ向かうイライの前に黄衣の王ハスター(演:ひのあらた)が現れ、「今いる世界は『偽りの世界』である」と謎めいた言葉を残す。元の世界へ早く帰らなければ、存在の写身である影が薄れ、いずれ消えてなくなってしまう、と……。
「……泡のように、消える……」
イライはハスターに言われた言葉を、ただ繰り返すことしかできずにいた──。

『Identity V STAGE』Episode3「Cry for the moon」

【Episode1『What to draw』の記事はこちら】
チェイス(“鬼ごっこ”ゲーム)については、こちらに詳しく記載しております。

文:YURA
写真:志田正和(2.5news)

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