舞台「四月は君の嘘」

【レポート】舞台「四月は君の嘘」

舞台「四月は君の嘘」

エピソードを上手く省略したり、際立たせたり、脚本に工夫が見える。また、この作品ならではの名台詞もしっかりと散りばめられている。哲学的で深淵な言葉の数々、人は人と出会って何かを感じ、何かに気づく。本来「音楽は自由」であるが、その音楽に縛られていた主人公、しかし音楽の本質に気づいた時に初めて自由になれる。それは演奏者だけでなく、音楽に触れた者も自由になれる。演奏者としての道に目覚める公生、そして内なる想いに気づいていく。そんな彼の姿は次第に輝きを放つ。母を失い、束縛されていたが、そこから周囲の助けを借りて立ち上がる。「喪失と再生」を繰り返していくのが人生、そして寄り添いながら生きていく。恋と友情と絆とそして「嘘」、季節が変わり、また春が訪れるが、そこに見える景色は以前とはちょっと違って見えるようになる。花びらがはらはらと舞う春は幻のようにゆらめいて美しい。

舞台「四月は君の嘘」

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