【レポート】主演・古川雄大 ミュージカル・ピカレスク『LUPIN ～カリオストロ伯爵夫人の秘密～』開幕！

2023年11月9日(木)帝国劇場にて、ミュージカル・ピカレスク『LUPIN ～カリオストロ伯爵夫人の秘密～』が開幕。

本作はフランスの小説家モーリス・ルブランによる「アルセーヌ・ルパン」シリーズを下敷きに、自由な発想で、各キャラクターが入り乱れる冒険活劇ロマン。
日本ミュージカル界を代表する演出家小池修一郎と、フランスの人気作曲家ドーヴ・アチアによる新作ミュージカル。日仏巨匠がタッグを組んだ作品は『1789 -バスティーユの恋人たち-』が日本で上演されているが、日本で新作が製作されるのは今回が初。また、小池修一郎の書き下ろし作品が帝国劇場で上演されるのも初となる。

主演のアルセーヌ・ルパン役を務めるのは、舞台・映像共に活躍が目覚ましく、今回が満を持しての帝国劇場単独初主演となる古川雄大。
ルパンに恋をするクラリスには、歌唱力に定評があり宝塚歌劇団退団後も数々の舞台にてヒロインを務める元雪組トップ娘役の真彩希帆、財宝を狙う怪しげな男ボーマニャンには共に『エリザベート』での熱演と高い評価が記憶に新しい黒羽麻璃央と立石俊樹のWキャスト、元高校生探偵のイジドールは近年ミュージカル出演が続き着実に実績を積み上げている加藤清史郎、ルパンを追いかけるガニマール警部には個性的な存在感が光る勝矢、名探偵シャーロック・ホームズにはジャンル問わず幅広く活躍を続ける小西遼生、ルパンと華麗な対決を披露するカリオストロ伯爵夫人は、小池とは宝塚歌劇団在籍時以来8年ぶりの顔合わせとなる元星組トップスターの柚希礼音と、宝塚歌劇団で絶大な人気を誇り6月に退団後は今回が女優として舞台初出演となる元宙組トップスターの真風涼帆がWキャストでそれぞれ演じる。

本稿では、主演・古川雄大が登壇した囲み会見での意気込みコメントと、ゲネプロ舞台写真をお届け。

初日を迎えた気持ちを聞かれると「いよいよ始まるなという気持ちです。とても緊張感に包まれていて、昨日もあまり寝れていないです。今までは不安で寝れないということが多かったんですが、今回は小学生の頃の遠足前日のようなワクワクと高揚感で寝れなかったです。そんな感覚を何十年ぶりに味わいました」と心境を語り、「一から作る作業は大変でしたが、先生のご指導のもと、素晴らしい共演者の皆様と共に作っていく過程がとても新鮮で、楽しみながら良い方向に進んで来れたと思っています。エンターテイメント性に優れた、小さいお子様からおじいちゃんおばあちゃんまで楽しめる、とても面白い内容になっていると思います。こうした作品は、今まで帝国劇場で上演されることがあまりなかったと思うので、新しい風を吹かせられるような、そんな作品になると感じています」と語った。

自身の扮装姿については「ルパンだけじゃなく、他のキャストの皆さんもとても素晴らしい衣裳です。なかなか扱いには苦労していますが、マントを着けた役をたまにやらせていただくので、マントさばきには少し慣れています」と、続けて「ルパンはわりとなんでも完璧にこなしながら、自由奔放に生き、恋愛をして、お宝を盗んだりと、ある種、ミスができないキャラクターではあると思うので、マントさばき、ダンスの動き、殺陣の型、いろんな部分が完璧でないといけない難しい役です」と役の難しさも述べた。

本作の見どころを聞かれると「小池修一郎先生のアイデアをふんだんに盛り込んだ作品ですので、見どころは盛りだくさんあります。今回 ～カリオストロ伯爵夫人の秘密～ というサブタイトルがついていますが、奇巌城に出てくるキャラクターやホームズなど登場し、ここでしか観れないルパンになっています。原作を知っている方ももちろん楽しめる内容になっていますが、初見の方はとにかく圧倒されるような、オールスター感がある作品になっているかと思います」とコメント。

今回が帝劇単独初主演ということについて「歴代帝劇単独主演やられた方々も錚々たる方々なので、その中に自分が加わるのはすごく光栄なことだと思っております。ルドルフで初めてここに立たせていただいてから11年が経って、単独主演でできるという、この11年で自分の歩んできた歴史を感じながら、一公演一公演を噛み締めて立てたらなと。何より、この作品が素晴らしくあることがベストなので、それに尽くしたいです」と、想いを語った。

そして、全国ツアーの最後は地元の長野での公演。古川は「大千秋楽を僕の故郷で長野で迎えさせていただくという、ありがたい機会を作ってくださり本当に感謝しています。地元では今とても盛り上がってるようで、長野が盛り上がることはもちろんですけれども、お世話になった方々に恩返しするという意味でも、立派な姿でステージに立ちたいです」と、感謝の気持ちを述べた。

最後に、「今回、小池先生が帝国劇場で初めて書き下ろすという挑戦のタイミングで、僕自身も挑戦しながら2人でタッグを組めるのはとても幸せなことだと思っています。皆さんがどんな反応をしてくれるのかとても楽しみですが、僕らはとにかく一生懸命稽古をして頑張って作ってきましたので、この作品をたくさんの方に観ていただきたいです。気になっている方はぜひ劇場に足を運んでほしいですし、一度観た方はぜひ友達に宣伝していただいて、この作品を盛り上げて、応援していただけたらと思います」と語った。

ストーリー

テンプル騎士団のカテドラルを再建し施療院を作る計画の会見が、カテドラルの廃墟で開かれていた。テンプル騎士団研究会会長ボーマニャン（黒羽麻璃央／立石俊樹）、女性参政権を求める活動家の夫人や新聞記者など多くの人々が集まっている。デティーグ男爵令嬢クラリス（真彩希帆）は、テンプル騎士団に伝わる食だ・生命の樹メノラーの失われた7 本枝の謂れ——すべての枝が燭台に戻った時すべての願いが叶うという——と、慈善事業への強い思いそして施療院の院長に就く決心を語る。
そこへ考古学者のマシバン博士がやって来て、カテドラル発掘時に発見された金属の棒を鑑定し、燭台の枝の 1 本だと告げる。鑑定後にボーマニャンは博士から枝を取り上げ去っていく。そして彼を見送った博士の声色が変わり、本物の枝は自分が持っていると独白する。変装をとき正体を現した彼こそが、怪盗紳士アルセーヌ・ルパン（古川雄大）！

ところ変わってデティーグ男爵邸の夜会。アメリカ帰りの実業家ルイ・ヴァルメラに変装したルパンと色男ジェブール伯爵が女性の人気を二分する。借金を抱えた男爵はボーマニャンに押し切られ、彼と愛娘クラリスとの婚約発表を進めようとしていた。ところがそれを拒否するクラリスは、ルパンを名乗る人物に攫われ姿を消してしまうが、本物のルパンは会場に残っている。ルパンを騙りクラリスを攫った人物はジェブール伯爵。彼こそが多くの謎を抱えたカリオストロ伯爵夫人（柚希礼音／真風涼帆）その人だった——。
クラリスの行方、そして 7 本の枝が揃うとテンプル騎士団の財宝の在処が知らされると伝えられる燭台をめぐって、名探偵シャーロック・ホームズ（小西遼生）、ルパン・マニアの高校生探偵イジドール（加藤清史郎）、ルパンを追うガニマール警部（勝矢）も参戦し、前代未聞の冒険活劇が幕を開ける——！

公演概要

ミュージカル・ピカレスク『LUPIN ～カリオストロ伯爵夫人の秘密～』

脚本・歌詞・演出　小池修一郎（宝塚歌劇団）　　　
音楽　ドーヴ・アチア　　　
製作　東宝

【キャスト】
アルセーヌ・ルパン：古川雄大
クラリス・デティーグ：真彩希帆
ボーマニャン（Wキャスト）：黒羽麻璃央（東京公演のみ）／立石俊樹
イジドール・ボートルレ：加藤清史郎
ガニマール警部：勝矢
シャーロック・ホームズ：小西遼生
カリオストロ伯爵夫人（Wキャスト）：柚希礼音（東京・名古屋・大阪・福岡公演のみ）／真風涼帆

他

【公演日程】
＜東京＞
2023年11月9日(木)～28日(火)　帝国劇場　　一般前売開始：9月16日(土)

料金（全席指定・税込）
平日　S席16,000円　A席10,000円　B席5,000円
土日祝日・千穐楽（11/28昼夜）　S席17,000円　A席11,000円　B席6,000円

＜全国ツアー＞　2023年12月名古屋・御園座
12月～2024年1月大阪・梅田芸術劇場メインホール
1月福岡・博多座
2月長野・ホクト文化ホール　大ホール

公式ホームページ　https://www.tohostage.com/lupin/