【インタビュー】映画『アキはハルとごはんを食べたい』赤澤遼太郎さん×高橋健介さん

2023.05.22

2023年6月2日（金）からシネマート新宿ほかで2週間限定で公開される映画『アキはハルとごはんを食べたい』。たじまことが描く、ご飯もの+BLなほのぼの漫画を原作とした作品です。

ルームシェア中の仲良し大学生のアキとハルを描く物語で、ご飯作り担当のアキ役を赤澤遼太郎さん、片付け担当のハル役を高橋健介さんが演じます。

今回、W主演を務める赤澤さんと高橋さんにインタビューを実施。ご自身が演じる役のことや撮影現場でのエピソード、お気に入りのシーンなどを伺いました。共演経験の多い2人だからこそ生まれた、アキとハルのゼロ距離生活感が垣間見える楽しいインタビューとなりました。

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左から：高橋健介さん、赤澤遼太郎さん

原作や脚本を読まれた際の感想を教えてください。

高橋健介：脚本を読ませてもらって最初に監督に確認したのは、ボーイズラブの中にご飯があるのか、ご飯の中にボーイズラブがあるのかっていう部分でしたね。僕としては、ご飯がメインで気づいたらお互いに好意を持っていたという認識だったのですが、監督もそう言ってくださって、そこの部分が合っていたのでやりやすかったですね。作品が持つテーマがやっぱり1つだけだと、それが運悪く自分の好みじゃなかったら、観る人にとってもちょっとつまづく要素になっちゃうじゃないですか。だけどこの作品は、ご飯が好きな人も楽しめるし、恋愛ものが好きな人も楽しめるし、今話題の大谷翔平さんじゃないですけど、二刀流で素敵な作品だなって思いました。

赤澤遼太郎：個人的に普段はボーイズラブ作品って触れる機会がないので、まずお話をいただいたときにどの程度のボーイズのラブなのかっていうのは気になりましたね。

高橋：たしかにね。どんな具合かね。

赤澤：手を繋ぐなのか、キスをするのか、それ以上なのか。結構大事なところだなと思って、いざ原作を読んだらすごくライトで読みやすいストーリーで、男の子の僕が読んでもほっこりできる作品だったので、BL初心者としては安心したというか、よかったなっていう印象でした。

今回のキャスティングは、製作陣からイメージにぴったりだとお二人に白羽の矢が立ったとのこと。ご自身の中にあるアキっぽい部分、ハルっぽい部分はどんなところに感じますか？

赤澤：僕は人に喜んでもらったり笑顔になってもらったりするのが好きで、そういうところはすごくアキと似ているなって思います。

高橋：僕はもともと学生時代から委員長とか班長とかをやるタイプだったので、ハルの1歩引いて全体を見る感じとかは合っているというか、やりやすかったですね。

赤澤：あと健介さんとハルの優しさも似ているなと思います。1歩引いているからこその優しさとか、周りを見て気配りできる部分とか。

高橋：お。そこだけは文字数がはみ出ても絶対書いてください。

一同：（笑）

高橋さんから見て、赤澤さんとアキの似ている部分はありますか？

高橋：スタッフさんと積極的にコミュニケーションをとっているところ。自分から「映像経験が多くないので分からないところを教えてほしいです」って周りに聞いていく姿を見ていると、みんなが彼を支えたくなるだろうなっていうのはすごく感じました。あと、撮影も大変でしたけど、本当に疲れを顔に出さなかったです。言ったとしても「疲れた、けど楽しい！」っていう感じで。僕なんか疲れたらもう本当にスンッてなっちゃうから、そこはすごいなって思っていますし、アキっぽさに通じるところだなと思います。

作中でのアキとハルをゼロ距離とすると、お二人の普段の距離感はどれくらいですか？

高橋：やっぱね、太郎（赤澤）が僕のことを先輩として見てくれているので、同級生のゼロ距離っていうのにはならないですね。多分、先輩に対してゼロ距離は失礼って思うタイプなんだよね？

赤澤：そうだと思います。

高橋：だから、先輩後輩の距離感ではあるけど、その中ではいい関係性だと思いますね。

赤澤：健介さんは親しみやすい先輩って位置ですかね。たまにタメ語でもいけるぐらいの（笑）。

高橋：この前、サウナに行ったら、偶然会いました。その時、太郎は別の先輩、僕と同い年の小南光司っていう俳優と一緒に行っていたので、きっと彼とはゼロ距離なのだろうなと思います。もう裸の付き合いしているので。

赤澤：いやいや、そんなこと言ったらその場で健介さんとも裸の付き合いしたから、ゼロ距離ですよ！

高橋：たしかに。そのとき、僕はこれまた同い年の近藤頌利と一緒に行っていたんですけど、僕と近藤と小南が同じ現場で、僕らが小南をサウナに誘ったら断られたんですよ。だけど太郎が誘ったら行くんだよなぁ……きっと太郎に誘われたら行きたくなっちゃう何かがあるのでしょうね。結局サウナで全員集結しましたけど（笑）。

赤澤：本当にミラクルな偶然でしたよね。僕も「なんでこんなかっこいい人たちいるんだろう」と思ったら健介さんたちで。

高橋：あの瞬間、あそこはサウナ界1の眼福サウナだったと思いますよ。

一同：（笑）

撮影でとくに印象的だった、初出しエピソードがあれば教えてください。

高橋：撮影というより完成品を観て思ったのは、八百屋さんとか、肉屋さんの店員！彼ら出すぎでしょ（笑）！実はあの方たちはスタッフ兼演者で、すごく助けていただいたし場も盛り上げてもらいましたけど。

赤澤：思ったよりもめっちゃ出てましたよね。

高橋：ね。監督も嬉しくなっちゃったのかすごくカメラ回すんですよ。

赤澤：肉屋のシーンとかびっくりするほど長かったですもん。

高橋：肉屋に行く、八百屋に行くっていうのは台本にありましたけど、店員とのやりとりは実は台本にありませんでした。もともと台本にないアドリブシーンだから、NGが出ても本来は何回も撮らないんですけど、何回もやっていましたね。肉屋がセリフを噛んだとか、八百屋が野菜を持つ手が震えているとかで。

赤澤：そうそうそう、めちゃくちゃおもしろかった（笑）。

高橋：けっこうタイトなスケジュールの撮影でしたけど、その人たちのおかげもあって、ずっと飽きずに楽しくやらせてもらいました。時間もあんまりないのにその人たちへの演出が入るとか、もうずっとおもしろかったです。多分、店員のシーンで映画が2分伸びたと思います（笑）。

ハルにとってのペンギン課長のような、手元にあるとホッとするアイテム、もしくは持っていないとソワソワしてしまうアイテムはありますか？

高橋：イヤホンかなぁ。移動中とかご飯のときに使いたいですよね。小さい頃はご飯食べながらテレビ見るなって注意されていましたが、大人になって1人で食べることが増えると、ただ食べるよりももう1つなにかしたくなります。配信観るとか、溜めていたドラマ観るとか。食べると同時にやりたくて、イヤホンがないと外では音が出せないから、不安というか時間を無駄にした感じがして、ソワソワしちゃいますね。イヤホン忘れると、何か少しでも得たくて、必死にスマホでニュースを読みます。

赤澤：わかるかもしれないです。僕は本当に視力が悪いので、外に出るときはいつもコンタクトの心配をしている気がします。予備を持ち歩いているんですけど、それがないと不安で落ち着かないですね。

高橋：コンタクトってそんなに普通にしていて取れることある？

赤澤：たまにゴミとか虫とか入って取れちゃいません？

高橋：虫……（笑）。

興味深いエピソードありがとうございます！では最後に、ご自身のお気に入りのワンシーンと、作品を楽しみにしているファンのメッセージをお願いします。

高橋：僕は自分のことが大好きなんで。

赤澤：あ、あそこの最初のシーンですか？

高橋：ああ、あのいきなり俺が出るシーンね。あれは普通に好き。

赤澤：普通に好きか（笑）。1番じゃないんですね。

高橋：そう、1番じゃない。1番は、作中でハルがアキに話しかけようとして、でもやめてちょっと物思いに耽るシーンがありますが、その時の俺の横顔がマジできれい。

赤澤：顔かよ（笑）！

高橋：「鼻高っ」って思いましたね。横顔を長く撮ってもらうことってあまりないですし。僕はサンプル映像を先にスマホで見せていただいたのですが、あの横顔はスクリーンで観たいなと思ったので、みなさんも楽しみにしていてください。

赤澤：本当にどのシーンもすごくすきなんですが、1番最後のエピローグというか、エンドロール後まで楽しみにしていてほしいですね。ぜひ最後まで座っていてほしいです。具体的には言えないんですが、すごくかわいらしい感じになっているし、実はそのシーンもアドリブだったんですよ。セリフも渡されなくて、「じゃあやってみて」と。それで、健介さんがこういう風にいこうかって投げてくれたんです。それで生まれたシーンなんですが、ぜひその最後の最後まで楽しんでもらえたらと思います！

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＜取材・撮影＞
双海しお

＜ヘアメイク＞
Kanagon。（Beauty Salon nagomi）

＜スタイリスト＞
西川志都(Tatanca)

＜衣装＞
・赤澤遼太郎
カットソー/¥24,200/CULLNI/Sian PR
※その他スタイリスト私物

・高橋健介
シャツ/¥39,600/LUFON/Sian PR
パンツ/¥30,800/KIIT/TEENY RANCH
※その他スタイリスト私物

作品概要

6 月 2 日（金）シネマート新宿ほか 2 週間限定公開！

赤澤遼太郎高橋健介
赤羽流河櫻井佑樹竹内星菜田中優香
青山ひかる永山たかし
柴田理恵

原作：たじまこと「アキはハルとごはんを食べたい」（竹書房「bamB！」刊）
監督：川野浩司／脚本：川﨑龍太／音楽：西ヶ谷元紀
製作：藤本款、久保和明／エグゼクティブプロデューサー：藤本款
プロデューサー：古井戸香奈子、久保和明
撮影・照明：ふじもと光明（JSC)／録音：松島匡／美術：貝原クリス亮
スタイリスト：小野魁人／ヘアメイク：田中梨沙／助監督：山口雄也
ラインプロデューサー：浅木大／フードコーディネート：佐倉萌／スチール：柴崎まどか、鬼丸紗稀穂
制作プロダクション：レオーネ／配給：クロックワークス

2023 年｜日本｜90 分｜ビスタ｜ステレオ

公式HP：klockworx-v.com/akiharumovie
公式Twitter：@akiharumovie #映画アキハル