DIABOLIK LOVERS~re:requiem~

【レポート】舞台「DIABOLIK LOVERS~re:requiem~」

DIABOLIK LOVERS~re:requiem~

もともとはシュチュエーションCDで、それからゲームやTVアニメ、そして舞台化とフィールドを広げてきた人気コンテンツ、2015年にはアニメ第2期も放送された。
再演なので、全体的に引き締まった印象で、円形という特殊な舞台機構を利用、例えば食事のシーンでは、前回は長いテーブルに全員が客席を向いていたのに対して、今回は円形の舞台を食卓に見立てていた。舞台がかなりの至近距離、臨場感はもちろん、すぐそばにヴァンパイア、通路を使った演出、照明も妖しくキャラクターやセットを彩る。初演もそうだったが、配役の妙、「DIABOLIK LOVERS」のキャラクターそのもので初演からのメンバーと今回からのメンバー、チームワークも良く、濃密な「DIABOLIK LOVERS」、プロジェクション・マッピング等の映像は全く使わず、マンパワーで表現する。官能と欲望と狂気、逆巻兄弟、アヤトは“俺様”タイプで自分が一番でないと気がすまない、カナトは感情の起伏が激しく、ライトは粘着質、シュウは無気力ぽっくて、けだるそうなドS、レイジは丁寧だが、クール、スバルは何かあるとすぐに手が出る、ちょっと暴力的、と個性的な6人。だが、時折かいま見せる表情や行動は人間味がある、実は愛すべき6人だ。ユイは言ってみれば“とらわれの身”であるのに、この6人兄弟を気にかけるのは、実はヴァンパイアなのに人間っぽいからではないか、と思われる。血を吸われても、かなりの扱いを受けても本質を感じ取ったからこそ、屋敷に居る、という選択肢を取る。そんな6人とユイの関係は温かい。また、6人は仲が悪いが、本当のところはお互いどうなのか?というところは観客の解釈に“お任せ”。叔父のリヒターはかっこいいがミステリアス、コーデリアを愛していたが彼女は他界してしまい、その心臓をユイに移植していた衝撃の事実、物語では、いわゆる“ヒール役”であるが、狂おしい程の愛を感じてしまう。

DIABOLIK LOVERS~re:requiem~

オープニングのアニメ版のテーマ曲等、随所にアニメを彷彿とさせる部分もあり、ラストは、どことなく“続く”な印象。アニメ第2期は舞台化されるのかされないのか、少々、気をもませる終わり方は、ちょっと憎い感じだ。

DIABOLIK LOVERS~re:requiem~

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