ツキウタ

【レポート】2.5次元ダンスライブ『ツキウタ。』ステージ

2.5次元ダンスライブ『ツキウタ。』ステージ

通称2.5次元舞台やライブが好調だ。今年に入ってからは、様々な作品が発表され、そのどれもが工夫を凝らし、話題を集めている。この『ツキウタ。』はインターネットを中心に支持されている新鋭作曲家陣と、豪華声優陣がタッグを組み、12ヶ月をイメ ージしたキャラクターがそれぞれの月をイメージした楽曲を歌い、ドラマを演じるCDシリーズ、2012年12月からスタートした。今年で4年目を迎え、今夏よりTVアニメの放送が決定、コンテンツとして今、上り調子である。今回は、その舞台版、12月~5月のキャラクターによるアイドルユニット・Six Gravity(シックスグラビティー)のキャラクターが登場す るver.BLACK公演と、6月~11月のキャラクターによるアイドルユニット・Procellarum(プロセラルム)のキャラクターが登場するver.WHITE公演の2種類のステージを交互に上演、どちらもファンには見逃せない内容。アイドルたちの、等身大の男の子の表情を垣間見れる日常ドラマパートと、カッコいいプロのアイドルとしてのダンスライブパート、これを約50%+50%で構成する。ダンスライブパートでは、『ツキウタ。』シリーズの原曲音源を使用し、アクターたちのダンスパフォーマンスでライブステージを“2.5次元”として再現するのである。

ツキウタ

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舞台は2チームに分かれる。共通あらすじ、グラビ、プロセラのライブツアーが決定されるが、 社長の発案により黒(グラビ)と白(プロセラ)を交互に公演していくという挑戦的な試み、両ユニットは気合十分!さて、ツアーは成功するのか?というのがおおまかなストーリーだ。
初日はver. BLACK公演でSix Gravity(シックスグラビティー)メンバー、しょっぱなは『ツキラジ。』の特別編と称して、ゲストは霜月 隼、コミカルなやり取りの後、いよいよ”本編”となる。観劇するなら無論、ペンライト、団扇等を持ってきた方が盛り上がれる。そしてライブシーン、ファンならよく知ってる歌を熱唱してくれる。そして自己紹介タイム、それから芝居が始まるのだが、ショーの合間に芝居が入る、という構成で、ライブシーンは”芝居”の一部、観客もライブシーンに”含まれる”、つまり、積極的に応援して楽しんだ方がより楽しめるのである。単なるライブシーンではないところがポイントだ。ライブ初日が卯月 新の誕生日、という設定で初日に向けてサプライズの準備をするというのが”物語部分”である。
メンバーは皆、芝居にダンスに全力投球、コミカルなやり取りも楽しく、観客席は終始、笑いが絶えない。とにかく、皆、大張り切りで、ところ狭しとパーフォーマンス。さて、ツアー初日のライブ誕生日サプライズは上手く行くのか?は、観てのお楽しみ、もちろん観客にもサプライズがあるので、チケットを買ったなら、ここはお楽しみ。なお、客席にメンバーが降りてくる場面もあるので、通路側の席ならハイタッチでノリノリになってみたいところだ。
翌日はver.WHITE公演、これも最初は『ツキラジ。』の特別編、ゲストはもちろん、睦月 始。それからドラマが始まる。ツアーに向けてレッスンが進む中、ダンスが苦手な水無月 涙は、新しい振付に大苦戦。 皆、涙を心配し、涙をサポートする。そしていよいよツアーが始まる。そして物語最高潮のタイミングでライブとなる。こちらも、もちろん大盛り上がり、通路も駆け抜けてくれるので、通路側の観客は”ハイタッチ”、お約束、サプライズも、もちろん用意されている。こちらも、もちろん、皆、全力でパフォーマンス。
今回の通称『ツキステ。』、舞台の物語設定も実際の公演も2チーム交互に行うので、いわゆる実と虚の狭間、”芝居”として行っているライブは実際にリアルにライブを行っているのだが、今、自分が観ているのは”劇中”ライブなのか、”リアル”ライブなのか、境界線はもはやない。実と虚構、その境目を曖昧にして観客に提示しつつ、実は観客自身もその中の一部となる、いや”同化”なのかもしれない。観た目だけではなく、その存在自体を2.5次元化し、2.5次元ステージでのパフォーマンス。また、メンバーの仲の良さも物語の設定を軽々と飛び超え、観客はその存在自体に惚れ込み、応援したくなる。この観客(ファン)もまた、物語の”設定”となるのだろうか。演劇的な仕掛け、この企みはアニメ化されると、さらに、大きな企てとなっていくであろう。
もし、観劇の予定があるなら本気で楽しんで、この”物語の一部”となるのが”通”の、『ツキウタ。』の流儀。次回公演もある、と期待したい。

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【ver.BLACK/Six Gravity・ダンスライブ使用楽曲】
♪GRAVITY!
(作詞・作曲:月野尊/原曲歌唱:梶裕貴、鳥海浩輔、増田俊樹、前野智昭、細谷佳正、KENN)
♪聖夜も労働ingなう!
(作詞・作曲:さつき が てんこもり/原曲歌唱:梶裕貴)
♪氷輪紫鬼
(作詞・作曲:マチゲリータ/原曲歌唱:鳥海浩輔)
♪Me-lo-dy
(作詞・作曲:虹原ぺぺろん/原曲歌唱:増田俊樹)
♪ウグイス・コード-春告鳥の歌
(作詞・作曲:ゆうゆ/原曲歌唱:前野智昭)
♪桜とともに君だけを。
(作詞・作曲:蝶々P/原曲歌唱:細谷佳正)
♪カルミアと五月雨
(作詞・作曲:Nem/原曲歌唱:KENN)
♪だってまだまだアバンタイトル
(作詞・作曲:さつき が てんこもり/原曲歌唱:梶裕貴&増田俊樹)
♪恋忘れ草
(作詞・作曲:マチゲリータ/原曲歌唱:鳥海浩輔&前野智昭)
♪イノセンシア
(作詞・作曲:虹原ぺぺろん/原曲歌唱:増田俊樹&梶裕貴)
♪ハジマリノハル
(作詞・作曲:ゆうゆ/原曲歌唱:前野智昭&鳥海浩輔)
♪Rainy Day
(作詞・作曲:蝶々P/原曲歌唱:細谷佳正&KENN)
♪月と、星と、まぼろしと
(作詞・作曲:Nem/原曲歌唱:KENN&細谷佳正)

【ver.WHITE/Procellarum・ダンスライブ使用楽曲】
♪ONE CHANCE?
(作詞・作曲:月野尊/原曲歌唱:蒼井翔太、羽多野渉、柿原徹也、近藤隆、小野賢章、木村良平)
♪Rainy moment
(作詞・作曲:ゆよゆっぺ/原曲歌唱:蒼井翔太)
♪さよなら夢花火
(作詞・作曲:ひとしずく×やま△/原曲歌唱:羽多野渉)
♪Genau!
(作詞:鳥居羊・作曲:うたたP/原曲歌唱:柿原徹也)
♪コガネイロ
(作詞・作曲:じょん/原曲歌唱:近藤隆)
♪RUN BOY RUN
(作詞・作曲:takamatt/原曲歌唱:小野賢章)
♪アイシクル
(作詞・作曲:きくお/原曲歌唱:木村良平)
♪Childish flower
(作詞・作曲:ゆよゆっぺ/原曲歌唱:蒼井翔太&小野賢章)
♪君に花を、君に星を
(作詞・作曲:ひとしずく×やま△/原曲歌唱:羽多野渉&木村良平)
♪DA☆KAI
(作詞:鳥居羊・作曲:うたたP/原曲歌唱:柿原徹也&近藤隆)
♪淡い花
(作詞・作曲:じょん/原曲歌唱:近藤隆&柿原徹也)
♪Sing Together Forever
(作詞・作曲:takamatt/原曲歌唱:小野賢章&蒼井翔太)
♪Celestite
(作詞・作曲:きくお/原曲歌唱:木村良平&羽多野渉)

ツキウタ

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【Six Gravity(シックスグラビティー)メンバー】
睦月 始 役:校條拳太朗 / 弥生 春 役:仲田博喜 卯月 新 役:山崎大輝 / 皐月 葵 役:上仁 樹 師走 駆 役:輝山 立 / 如月 恋 役:横尾瑠尉

【Procellarum(プロセラルム)メンバー】
霜月 隼 役:友常勇気 / 文月 海 役:土井一海 葉月 陽 役:鷲尾修斗 / 長月 夜 役:谷 佳樹 水無月 涙 役:佐藤友咲 / 神無月 郁 役:笹 翼

[公演データ]
2.5次元ダンスライブ『ツキウタ。』ステージ(通称:ツキステ。)

2016年4月23日〜5月1日
東京・星陵会館
2016年9月16日 Blu-Ray発売予定 4800円+税
http://www.tsukista.com/
https://twitter.com/tsukista

©ツキステ。製作委員会

取材・文/高浩美
撮影/洲脇理恵(MAXPHOTO)

■過去リリース情報
https://stagenews25.jp/?p=1358
https://stagenews25.jp/?p=924

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