まじかるすいーとプリズム・ナナ ザ・スターリーステージ

【レポート】『まじかるすいーとプリズム・ナナ ザ・スターリーステージ』

まじかるすいーとプリズム・ナナ ザ・スターリーステージ

至は天文学に興味がある少女で夢は「ロケットを作って宇宙にいくこと」、飛鳥は老舗の跡取りとして厳しく躾けられて窮屈な思いをしている。琴音は歌うことが大好きで自分の歌で誰かを幸せにしたいと考えている。そんな中、マコは心迷う。
友情や夢、そこに七夕伝説がからんでいく。ご存知の通り、織女と牽牛は夫婦だが、仕事をせずに遊んでばかりいたので、1年に1日のデート以外は仕事、仕事の毎日を強制されるという儒教的思想の色濃いお話だ。中国ではこの織女を西王母と結びつけて宇宙創世的な要素が見うけられる。そこに転生輪廻的な考えが織り込まれる、時空を超えての運命。そこに“歌”がキーワードになってくる。歌、歌うの語源であるが「うった(訴)ふ」、つまり相手に伝えるべき内容(歌詞)の存在を前提にしているという“説”と言霊(言葉そのものが持つ霊力)によって聴く者の魂に対し、激しく強い揺さぶりを与えるという意味としての「打つ」からきた言葉という“説”もあるが、いずれにしても歌の力、パワーはこの物語の重要な要素である。
静御前(八坂沙織)、白拍子の名手で源頼朝の前で義経を想う歌を歌って頼朝を激怒させるが、ここは史実で伝えられている通り。出雲阿国(若林倫香)は安土桃山時代に生きた芸能者、出雲大社の巫女となり、文禄年間、出雲大社勧進のために諸国を巡回したところ、これが評判になったと言われているが、ここでもそういった芸能者として登場する。昔のヨーロッパに生きたマリエトア(真衣ひなの)は長雨で農民たちが困っている状況で、もしかしたら魔女狩りに遭って殺されるかもしれないリスクを背負って歌を歌う。クリスティーナ(花奈澪)はオペラ歌手、そんな彼女たちとマコたち、想像を超えたところで結びつく。

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