【レポート】舞台「イムリ」
舞台「イムリ」
三宅乱丈のSFファンタジーコミック「イムリ」初の舞台化である。二重惑星マージとルーンを舞台に、カーマ・イムリ・イコルの三種族を巻き込んでゆく星間戦争をカーマの少年デュルク(内海啓貴)の視点を通して描く。カーマは惑星マージの支配種族で、カーマに伝わる「侵犯術」、これは相手の「光彩」(色々なものが内に秘めているエネルギー)を強制的に引き出して操作する術、つまり相手を意のままに支配する技である。しかも強力なので階級の高い者しか使えないのである。いわゆる超能力フィクションではあるが、民族間の争いやドロドロとした権力争いの色が強いように思われる。また、主人公であるデュルクの冒険物語の要素もある。「カーマ」は、精神を操作する「侵犯術」を操る呪師を頂点に、奴隷種族「イコル」を最下層とする階層社会を形成。この階層社会は確固たるもので、日本でも貴族と平民というヒエラルキーがあった時代もそういった厳然たる制度として人々を支配してきた。
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