【レポート】舞台『東京喰種トーキョーグール』〜或いは、超越的美食学をめぐる瞑想録〜

なお、ゲネプロ前に囲み会見があった。登壇したのは松田凌 、鈴木勝吾 、田畑亜弥、村田充、佐々木喜英。

松田凌（金木研 役）
「この作品は、お客様が入ることによって完成するものだと思っています。東京喰種はアニメや映画などで世界に発信されていますが、“生で”東京喰種の世界を感じてもらえるのはこの舞台だけなので、皆さんに楽しんでいただきたいです。また、今作では、お客さん一人一人に、人間と喰種の狭間の感覚を、それぞれの形で持っていただけるのではないかと思います。個人的な解釈ですが、今回の舞台には、『東京喰種トーキョーグール』という作品の大きな意味というものが詰まっている気がします。それを、お客さんに感じていただけると有難いです。」

鈴木勝吾（西尾錦 役）
「『東京喰種トーキョーグール』は、原作・アニメ・映画とある中で、この舞台は“演劇だったな”と感じていただけたらいいなと思います。中身の詰まった作品で、演劇である価値を初演から積み上げてきました。舞台上で魂が燃える音を感じてほしいです。また、この作品には、喰種や人間の思いが滲み出ていると思うので、それをお客さんに観ていただけたらいいなと思います。」

田畑亜弥（霧嶋董香 役）
「二年ぶりの『東京喰種トーキョーグール』の舞台で、初演に引き続き、霧嶋菫香をやれることを光栄に思います。霧嶋菫香という役は喰種なのですが、人間社会で高校に通って、喫茶店でバイトもしています。しかし、なぜ菫香は喰種であるのに人間社会で生きているのか、人間に対してどういう思いがあるのか、というところに想いを込めて演じたいです。舞台ならではの方法で、皆様を『東京喰種トーキョーグール』の世界に誘えたらいいなと思います。」

村田充（ウタ 役）
「前作同様、今回も多くの期待を感じています。その期待に応えられるように、集中して、一丸となってやっていきたいです。今回は原作にはないシーンもあるのですが、原作ファンや演劇ファンの方々に納得してもらえるように、舞台版ならではの解釈でやりたいと思います。そして、このビジュアルを作るのに２時間かかっているので、是非そこも注目していただきたいです。」

佐々木喜英（月山習 役）
「僕は今作から参加させていただくのですが、原作でも大好きな“月山習”というキャラクターをやれて嬉しく思います。今回は歌のソロがあるので、月山の華やかさを表現する歌やダンスを楽しんでもらいたいです。また、お芝居では、キャラクターの心情を特に大事に表現するようにしています。『東京喰種トーキョーグール』ファンの皆様に、舞台の世界観を存分に楽しんでもらえるよう、全力で演じたいと思います。」

＜あらすじ＞
「あんていく」で働き始めたカネキの前に、“美食家(グルメ)”と呼ばれる喰種・月山習が現れた。月山を警戒するトーカは、カネキに「あいつとは関わらない方がいい」と釘を刺す。しかし、月山はカネキの特殊な「におい」に目をつけ、 再び接触を図る。誘われるがまま、「喰種レストラン」へと足を運ぶカネキ。その先で見たのは、衝撃的な“喰種”の世界だった。
一方、カネキとの戦いで怪我を負ったニシキは、傷が癒えず苦しんでいた。傍に寄り添うのは、人間の恋人・貴未。ヒデを殺そうとしたニシキを知るカネキは、疑問に思う。人間を食い物としてしか見ていなかったニシキにとって、彼女 はどういう存在なのか?
“人間”と“喰種”、二つの世界に触れていくカネキ。彼の眼に映るのは絶望か、それとも―――。