
【レポート】「三屋清左衛門残日録 永遠(とわ)の絆」舞台挨拶の様子をお届け!
「三屋清左衛門残日録」シリーズは藤沢周平の傑作小説を原作に、北大路欣也演じる前藩主用人の職を退き隠居した三屋清左衛門の第二の人生を、身の回りに起こる様々な出来事とともに描いた作品で、2016年の第1作放送以来、8作品にわたって続く大人気オリジナル時代劇シリーズ。
シリーズ最新第9作「三屋清左衛門残日録 永遠(とわ)の絆」の3月放送に先駆け、舞台挨拶付き特別上映イベントが都内にて実施され、主演で三屋清左衛門役を務める北大路欣也、ゲスト出演として本作の鍵を握る若き夫婦役を演じた佐藤流司(結城友助役)と山谷花純(はなえ役)、そして監督の山下智彦が登壇。本作への想いや、共演エピソードなどが語られた。
はじめに登壇者より挨拶があり、北大路は「時代劇ファンの皆さんの大きな力と応援を得て、9作品目を迎えることができました。監督やスタッフ、共演者の皆様と共に一生懸命頑張ってまいりました。今回も素晴らしい出会いがあり、私も何度も感動しました。そんな想いを持って、ちょっと興奮しながらこの場に立っております」と、佐藤は「このシリーズはたくさん愛されていて、イベントや取材をたくさんしていただきました。本日は放送直前イベントとのことですが、まだ放送してなかったんだと、そう思うくらい色々やらせていだきました。改めて、素晴らしい作品に携わらせていただけて良かったと思っています」と、山谷は「はなえを演じさせていただきました。本日はお着物を意識したスタイリングにさせていただきました。よろしくお願いします」と、山下監督は「(原作の)藤沢先生の2つののエピソード、2つの話からなる短編からとった話になります。今回はその2つのエピソードが欣也さんを中心にシンクロしていたと思います。皆さんから頂いた拍手を糧に、今年も頑張りたいです」とコメント。2016年にスタートした「三屋清左衛門残日録」シリーズ。長きに渡り三屋清左衛門を演じ、改めて9作目を迎えた心境を質問されると、北大路は「1番最初にオファーを受けた時は、60になったばかりだったかな。原作を読んで、三屋清左衛門という方に自分なんかじゃ届かないんじゃないかと感じ、お断りしたんです。そして70になった時にもう一度お話をいただきまして、こんな嬉しいことはないです。藤沢先生の世界に参加できて、清左衛門の心を体現できる夢のようなお話で、今回はどうしても挑戦したいと思い、出演させていただきました」と感慨深い様子で振り返り、続けて「大変なことやいろんなことがありましたが、それを乗り越えていかなきゃいけない。作品が終わる度に感動を頂いておりますし、少しでも自分自身も人間として成長させていただいたという実感を持って、シリーズの数を重ねてきました。そんな想いを持ちながら、今回もいろんなものを感じながら務めさせていただきました」と想いを述べた。
本作の中で1番印象深かったところについて問われると、佐藤は「最後に回想のシーンで朔太郎(子供)と遊ぶシーンがあって、脚本上では友助が抱えると朔太郎が泣いてしまい、はなえにあやしてもらって朔太郎がやっと笑うという内容だったんですが、朔太郎役の子がすごく良い子で。ずっと笑っていて、一向に機嫌が悪くならず幸せそうだったんですよ。監督も、赤ちゃんだからねと、その場で脚本を変えることになり、結局、3人で楽しく和気藹々としているシーンに変更になりました」と撮影エピソードを明かし、とても良いシーンに仕上がっていて朔太郎も可愛かったと、映像を見返しての感想も述べた。
これには、共に撮影をしていた山谷も「すごく満面の笑みを向けてくれて、本当に良い子でした」と、笑顔で頷きながら共感していた。
続いて、今作を通して大先輩となる北大路からどんなことを学んだかを質問されると、佐藤は「そういう質問は、欣也さんが『僕から学ぶことなんかないよ!』って、謙遜しすぎて怒るから駄目なんですよ。そういうこともあり、あまり言う機会がなかったのですが、欣也さんは人のセリフや場面を受けている時のお芝居に、説得力を持たせる力がすごくあるんです。セリフを格好よく言ったりするのは役者の第一関門なので突破できる気はするんですが、自分がセリフを発していない時や、その場に居るだけの時というのが、その役に深みや説得力を持たせるのにすごく大事な時間だと感じていて。欣也さんの佇まいや風格が、三屋清左衛門に息吹を与えている。本当に勉強になりました」と、山谷は「カメラの前に立っていない時の、欣也さんの謙虚な姿勢や、スタッフさん1人1人に対しての愛情、感謝の気持ちの持ち方を、少し離れたところからずっと見させていただいておりました。こういうことをずっと続けてきた人が、こうした誠実な作品と巡り合わされるんだなと、現場ですごく感じましたし、勉強になりました」と語った。
そんな2人の話を受け、北大路は「若い頃、映画で勝新太郎さんとご一緒したことあるんです。勝さんは三味線のプロで、弾いて聴かせてくださって。それで『お前も弾いてみろ』と言われ、僕もチン、トン、シャンと、音は出るんです。『誰でも音は出せる。だけど、チンからトンに行く時に間があるね。このとき無音だろ。その時にどう思うかで、次の音が決まるんだよ。チン、トン、シャン。無音の時が大事なんだよ。それはセリフも同じで、書いてあることを一生懸命読むのもいいけど、次のセリフの間の無音のところで、何を思うかによって次が決まるんだ。いいか、覚えとけ』と、僕が21歳の時に言われたんです。分かりやすく教えていただいて、その時のことはいつどんな時でも蘇ってきます」と、自身も若い頃に大先輩から学んだことを明かした。
山下監督からは、撮影現場で困ったこととして「冒頭で藤岡弘(榊甚左衛門役)さんが切腹をするんですけど、衣装合わせの時に『本身(本物の刀)を持ってきてくれ』と言ってきて。だから僕、『頼むから堪忍してください』って頭を下げたんです(笑)」と、常に真剣な藤岡のエピソードが明かされた。
本作をはじめ、時代劇には今の時代にも通じる普遍的なテーマが描かれている。時代劇を通して若い世代へ伝えたいことを問われると、佐藤は「今の時代、スマホを開けば新しい情報、世界中の情報が入ってくる中、自分が欲しい情報しか出てこないんですよね。個人的に、自分が欲しくない情報を知っていくことが人生だと思うんです。好きなことばかり追いかけるのも悪くはないと思いますが、こうした時代劇というものは昔の日本の美しさや、昔の日本人の生き様が色濃く映像として出ている。最近は、それを自分で選んで観ようと思わないと、観られる時代でもなくなってきているので、自分のアイデンティティを確立するために色んな情報が出てくると思いますが、知識や歴史を知ることが人間の深みに繋がると思うので、知らない人ほど観ていただけたら」とコメント。
北大路は「僕の少年時代は、紙芝居やめんこやラジオくらいしかなくて、情報なんてなくて目の前にあることを掴んで成長していった時代でした。今の時代の若い方々は、いろんな情報を知っている。ものすごく進んでいるんです。だけど、一旦ストップしていただいて、日本人の生まれた時や育った環境ってどうなんだろうと、一瞬振り返って新たな出発をする。時代劇をそう捉えてもらえたらと」語った。
そしてフォトセッションの前には、2月23日に83歳を迎える北大路にサプライズが実施され、登壇者より花束とケーキが贈られた。
北大路からは「皆さんに誕生日をお祝いしていただけるなんて、本当に僕は幸せです。三屋清左衛門残日録という作品に出会えたことが、すごい運命だと感じています。83歳になって清左衛門をまだ演じさせていただけること、本当に幸せだと思いますし、それに応えられるようにこれからも精進して、1歩1歩全身していきたいです」と、笑顔で想いが述べられた。
作品概要
「三屋清左衛門残日録 永遠(とわ)の絆」
放送日時:時代劇専門チャンネルにて、2026年3月7日(土)よる7時 チャンネル初放送
※リピート放送:3月8日(日)ひる12時30分/3月22日(日)ひる1時
原作:藤沢周平『三屋清左衛門残日録』(文春文庫刊)
「切腹」(新潮文庫『龍を見た男』所収) /「木綿触れ」(新潮文庫『闇の穴』所収)
出演:北大路欣也
優香 松田悟志 小林綾子 佐藤流司 山谷花純
上川隆也/佐野史郎 池田鉄洋/藤岡弘、
金田明夫 麻生祐未 伊東四朗
監督:山下智彦 脚本:いずみ玲 音楽:栗山和樹
製作:宮川朋之(日本映画放送) 岩木陽一(J:COM)
エグゼクティブ・プロデューサー:秋永全徳(日本映画放送) 塚田英明(東映)
プロデューサー:槌谷英孝(日本映画放送) 荒瀬佳孝(日本映画放送) 井元隆佑(東映) 百瀬龍介(東映)
制作:日本映画放送 東映
「三屋清左衛門残日録 永遠(とわ)の絆」パートナーズ:日本映画放送 J:COM BSフジ
■公式サイト:https://www.jidaigeki.com/mitsuya9/
(C)日本映画放送/J:COM/BSフジ
















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