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ロミオとジュリエット

【3.0レポート】ミュージカル『ロミオとジュリエット』

ロミオとジュリエット

そんな人々に取り囲まれているロミオとジュリエットだが、そういったものに染まらず、愛を貫く。いや、周囲がすさめばすさむ程にピュアな2人が引き立つという構造、結末を知っていてもドキドキ、涙。ラスト、十字架が真っ赤になり、そこには“死”がおり、幕切れと共に“死”もうなだれる。
この物語は誰1人として悪人は出てこないし、モンタギュー家とキャピュレット家の確執は、どういうきっかけでそうなってしまったのかはわからない。ただひとつ言えることは、憎悪からは何も生まれてはこないこと。2人の愛はその憎悪を超え、凌駕し、両家を和解させる。普遍的なテーマを持っている作品はどんな時代でも異彩を放つ。ミュージカル『ロミオとジュリエット』、改めてシェイクスピアという作家は偉大なのだということがわかる。時を、国を超えて上演され続ける意味がここにある。

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