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扉の向こう側

【3.0レポート】『扉の向こう側』

扉の向こう側

 時空を超えて女性3人が協力しあい、ほんの少しだけ未来を変える。それに翻弄されて右往左往する男性陣、その図式が観客席から観るとなんとも痛快。台詞も仕草もユーモアとウイットに富んでいて客席から時折クスクスと笑いが起こる。舞台上はずっと同じホテルの客室、ドアの開け閉めで時空が変わるが、その切り替えも鮮やかで、観やすい。また衣装も見逃せないポイント、SM嬢のフィービー、わかりやすいSM嬢ファッションだが、何度か衣装を着替え、最後には白いドレス姿になる。それ以外のキャラクター、リースも最初とラストでは髪型が異なり、ビジュアル的にもどんな未来に変わったのかが一目でわかる。上演台本・演出の板垣恭一は、この作品を手掛けるのは2度目でツボを押さえた演出、基本的に喜劇であるが、ヒューマンドラマ的なニュアンスも含み、原作の奥の深さを感じさせてくれる。

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