【インタビュー】音楽劇『逃げろ!』~モーツァルトの台本作者 ロレンツォ・ダ・ポンテ~ モーツァルト役:佐藤流司さん
2023年2月10日(金)~2月12日(日)福岡・キャナルシティ劇場、2月17日(金)~2月19日(日)大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、2023年2月21日(火)~3月1日(水)東京・新国立劇場 中劇場にて上演される、音楽劇『逃げろ!』~モーツァルトの台本作者 ロレンツォ・ダ・ポンテ~。
本作では、モーツァルトの3本の傑作オペラ『フィガロの結婚』、『ドン・ジョヴァンニ』、『コジ・ファン・トゥッテ』の台本を書いたイタリアの詩人で台本作家<ロレンツォ・ダ・ポンテ>の奇想天外な”逃げる”人生が描かれ、モーツァルトのオペラをクラシック形式そのままではなく、ロックテイストにアレンジしスピード感あふれる楽曲、さらにオリジナル曲も含め、バンドによる生演奏、キャストたちの歌を絡め、厚みのあるステージを作り上げます。
出演は、イタリアの詩人で台本作家、自称天才の<ロレンツォ・ダ・ポンテ>を橋本良亮さん(A.B.C-Z)、言わずと知れた天才作曲家<ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト>を佐藤流司さんが演じ、自由奔放なイタリア人女性<ココ>を渡邉美穂さん、ダ・ポンテがイタリアからウィーンに逃げ出す途中に出会った少年<バレッラ>を弓木大和さん、ヨーゼフ2世の侍従<ラザロ>を内河啓介さん、ダ・ポンテの友人で女性遍歴でも名を馳せる<カサノヴァ>を細見大輔さん。さらに、モーツァルトのライバルである宮廷作曲家<サリエリ>として篠井英介さん、ダ・ポンテの擁護者でありオーストリア皇帝<ヨーゼフ2世>として村井國夫さんが出演。本作の世界観に今一番合致する実力派、多才な俳優たちが揃いました。
そして、ここ数年ますますROCKテイストの舞台作品に意欲を燃やす上演台本・演出の鈴木勝秀さんが、最も信頼を置く大嶋吾郎さんの音楽・演奏と共に、”ROCKバカ芝居”の集大成に挑みます。
この度、モーツァルト役を務める佐藤流司さんに、合同インタビューという形で本作への意気込みを伺いました。
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モーツァルト役:佐藤流司さん インタビュー
出演が決まっての感想と、楽しみにしている点をお教えください。
演出がスズカツ(鈴木勝秀)さんだと聞いた段階で、どんな内容であれ絶対面白くなるという信頼がありました。なので、スズカツさんの名前を聞いた瞬間に、出演を決めました。
ダ・ポンテ役の橋本さんとは、ラジオで一回だけご一緒したことがあり、それ以外のキャストの方々も錚々たる皆さんが集まっていたので、自分の役者人生にすごく良い影響になる作品だなと、二つ返事でOKさせていただきました(笑)。
楽曲も、スズカツさんといつもタッグを組んでいる大嶋吾郎さんが担当しているので。どの曲も本当に格好いいので、歌わせてもらえるがすごく楽しみです。
演じるモーツァルトは、言わずと知れた天才作曲家。ご自身と似ていると感じるところはありますか?
天才な部分はそっくりだなって思いますけど、モーツァルトのように欠如はしていないんですよね(笑)。自分、完全人間なので(笑)。
でも、欠如している部分も一応あります。公共料金収めるのが本当に苦手です。あとは、例えば取材で2日後までにコメントをくださいって言われたら、なんでかは分からないんですが、3日かけちゃうんです。期日に間に合わせるということが、あまり得意じゃないです(笑)。
モーツァルトには“才能がある一方で、不在感を抱えている”という設定もあります。満たされない感情を持つことに関して、共感できる部分はありますか?
あります。逆に、俺の人生完璧だっていう人はいるのかな?という、思いもあります。誰しも抱えてるものは絶対あると思っていて、昨日ちょうど偉人の悲しい名言を見ていて、夏目漱石の「呑気と見える人々も、心の底を叩いてみると、どこか悲しい音がする。」という言葉があり、満たされている人間なんか居ないんじゃないかなと。その不在感っていうのは、常々感じていますし、自分の人生でも何度も嫌になっているので、人よりは強くあると思います。
特に強く不在感を感じる時は、どんな瞬間ですか。
劣等感に苛まれることが結構あります。ルックスや性格、この人くらい優しかったら好かったなとか、この人くらい歌が上手かったら良かったなとか、常々羨ましいと思って生きています。
この遺伝子で生まれたから、俺がどうこう出来る問題じゃないので。スヌーピーも「配られたカードで勝負するっきゃないのさ」って、言ってますしね(笑)。
演出のスズカツさんの印象をお聞かせください。
以前スズカツさんとご一緒させていただいた時、役者に全部自由にやらせてみて、そこから決めていくような感じで。Rock Opera『R&J』のロミオは、スズカツさんが「全部いいよ」って言ってくれたので、ほぼ全部俺の芝居です。スズカツさんが演出卓で笑ってくれるのが見たくてやっている部分もあります。
演出がなく、自由というのは逆に不安もあるのでは?
固められるのがすごく嫌いで、あんまり固められると「じゃぁ、俺じゃなくてもいいよね」って思ってしまうタイプなんです。だから、俺がこの仕事、この役をやらせてもらえる理由みたいなものをくれるから、スズカツさんは有難いです。
ダ・ポンテとの関係を、どのように見せていきたいですか?
『あぶない刑事』のような、ドタバタコンビみたいな感じにしたいです。お互いけなし合ったりするけど、信頼し合っているような、心の奥で繋がっているような感じになれたらいいなと思っています。にじみ出る関係性を見せられたらいいなと思います。
役作りはどんなところからしていきたいと考えていますか?
前回スズカツさんと一緒にやらせてもらった時は、台本もありましたが顔合わせ前の段階で曲が全部完成していたんです。この作品はロックテイストにアレンジされたモーツァルトのオペラで、要はその歌は俺が作ったことになるじゃないですか。その歌の感覚を、もし顔合わせ前にいただけるのであれば、音楽から取り入れていこうと考えています。
もし台本からの場合は、どのようにアプローチをしていきたいですか?
台本を読んでから考えます。どうなるかは分かりませんが、ざっくりですけど俺が思う天才って、句読点が変なんですよね。句読点の置く位置が変で、あとは早口で喋り方が変なイメージです。やっぱり天才は人より頭の回転が速かったりするので、どんどん舌が回って息が続かなくなっていく。そういう風に、普通の人とは違う喋り方で演じようかなと、今の時点では思っています。
橋本良亮さんとは、舞台上でどんな関係になりたいと考えていますか?
ジャニーズ事務所の方は、器用になんでも出来るイメージがあるので、どっちが引っ張っていくとかではなく、お互いに自分の思いや考えを舞台上でぶつけ合えるようなスタイルだったらいいなと思います。
話し合いとかではなく、稽古中に板の上で台詞や芝居で話し合いたいという感覚です。
モーツァルトという人物の印象はいかがでしょうか。
正直、音楽室に飾ってある人物っていう印象しかなかったです(笑)。あの時代に生きていたという証拠が、この音楽だと考えると凄いなと思います。頭の中はどうなっているんだろう、クラシックとか、こういう曲を作った人って、全員天才なんだなと思っちゃいますね。
ご自身でも音楽活動をしていて、こうして音楽家を演じることについてどう感じていますか?
ざっくりとしたイメージの話になるのですが、ベートーヴェンは攻撃力高めで、ショパンは優しい感じ。モーツァルトはその間くらいに居ると思っていて、どちらにも行ける人だなと感じています。俺はどちらかというと、自分がやっている音楽が攻撃力高めな方なので、その辺の噛合せがどうなるんだろうと思っています。なので、音楽に対する熱量や思いを、台本を読んでからどの程度自分と違うのかを確認したいです。
「The Brow Beat」「ZIPANG OPERA」などの音楽活動で得た経験は、役者業にも生きていると感じていますか?
そうですね。Rock Opera『R&J』の時に、スズカツさんに「The Brow Beat」でやってたシャウトをここでもやってほしいと言われて、この作品でも多分使うことになると思います。あとは、単純に歌は歌わないと上手くならないし、経験がものを言うと思っているので、やればやるほど音楽活動でも役者業でも生きますし、互いに助け合っていると感じています。
Rock Opera『R&J』の時がそうだったんですけど、吾郎さんが作る曲はキーが高めなんですよ。バンド活動のおかげもあって上のキーが結構出るようになったので、曲にも寄りますが本作でもハイトーンを綺麗に出していけたら良いなと思います。
ビジュアル撮影についてお伺いします。実際に扮装してみての感想をお願いします。
モーツァルトは、俺の記憶が正しければうっすら微笑んでいるイメージがあるんですけど、撮影では「不在感や人生が足りていない顔をしてください」と言われたので、全然笑わない雰囲気で、ずっと顔をしかめていました。
実際に完成したキービジュアルを見て、めっちゃ格好いいなと、すごく興奮しました。髪も(モーツァルトのように)少しだけ巻いているので、そうしたこだわりも良いなと。あとは、かなり装飾品が多くて。ネックレスも5、6個重ねているので、舞台上で激しく動いたらどうなるんだろうって気になります。
タイトルに『逃げろ!』とありますが、佐藤さんは何かから逃げたくなったことはありますか?
宝くじの1等当てて、隠居したいなと考えていますね。この仕事をやっていると、毎回自分の出来なさに嫌気がさすんです。逃げたいと必ず1度は考えちゃうんですけど、契約をしているから逃げたらすごいお金かかっちゃうじゃないですか(笑)。でも逆に、それがありがたいなと思っています。
バイトも少しやったことがあるんですが、速攻逃げ出してるんで。だから、逃げられないこの仕事は俺の性に合っているなと感じています。
逃げたいと思っている人が居たら、なんと声を掛けますか?
芸能界に入りなさい。逃げられなくなるから(笑)。
『逃げろ!』はロック・コメディということで、コメディ作品に出演される際に、意識していることはありますか?
身内ネタをやらない。あとは、基本的に暴走しないアドリブを意識しています。身内ネタとかで役者が暴走して、ただふざけたいだけみたいになってしまうと、めちゃくちゃ寒いので。アドリブも出来ればなしで行きたいです。
コメディだからこそ、アドリブ入れたくなっちゃうんですけど、やらない美学というのもあると思うので。しっかり台本に沿ってやっていくのが、コメディの面白さかなと思います。
2023年はどんな年にしたいですか?
本当に、良い一年にしたいなと思っています。2022年が結構大変な一年だったので、2023年は生きてて良かったと思えることが沢山あるといいなと思っています。
新たに挑戦したいことはありますか?
役者業に関しては、仕事がほとんど決まっているので、挑戦すると言うよりは、長い長い役者人生、俺の役者人生の第二章が始まる年になります。第一章は「2.5」でした。2022年から徐々に進めていましたが、2023年はいろんな方向に手を伸ばしてみようかなと。
アーティストとしては、「ZIPANG OPERA」としての活動が全く出来ていないので、みんなとも話してはいるんですけど、タイミングを合わせてそろそろライブがしたいです。ライブをしないことには、アーティストは始まらないだろうということで、調整して活動したいという気持ちでいます。
最後に、本作を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。
キャストも豪華で、佐藤流司としても今までにない役、今までに立ったことのない新国立劇場でやらせていただけるので、本当に2023年の仕事のスタートに相応しい作品だと実感しています。是非、皆さんに足を運んでいただければと思います。
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<登場人物>配役
◆ロレンツォ・ダ・ポンテ(橋本良亮(A.B.C-Z)) =詩人でオペラの台本作家。
◆ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(佐藤流司) =言わずと知れた天才作曲家。
◆ヨーゼフ2世(村井國夫) =オーストリア皇帝、ダ・ポンテの擁護者。
◆サリエリ(篠井英介) =宮廷作曲家、モーツァルトのライバル。
◆カサノヴァ(細見大輔) =ダ・ポンテの友人、術策家であり作家。女性遍歴で有名
◆ココ(渡邉美穂) =何かワケアリな自由奔放なイタリア人女性。
◆バレッラ(弓木大和)=ダ・ポンテがウィーンに逃げ出す途中に出会った少年。ダ・ポンテの身の回りの世話する。
◆ラザロ(内河啓介) =ヨーゼフ2世の侍従。国王に付き従う。
あらすじ
聖職者でありながら、女好き、ギャンブル好きのダ・ポンテは、ヴェネツィアを追われ、ウィーンに逃げ出す。
だが抜け目ないダ・ポンテはそのとき、オーストリアの宮廷作曲家サリエリ宛の紹介状を手に入れていた。
サリエリは、時のオーストリア皇帝ヨーゼフ2世に篤い信頼を受けていた人物で、当時のウィーン・オペラ界随一の実力者であっ
た。ダ・ポンテは、サリエリに取り入り、ひいてはヨーゼフ2世の庇護にも預かろうと考える。ヨーゼフ2世は、イタリア・オペラを好んでおり、サリエリもイタリア人。
サリエリは、ダ・ポンテの狙い通り、親身になってダ・ポンテの面倒を見た。そしてダ・ポンテは、ついにヨーゼフ2世の寵愛も勝ち取るのであった。そして、モーツァルトのオペラの台本を書くことになる。
最初にモーツァルトの『フィガロの結婚』が成功したことで、ダ・ポンテは名声を獲得。ダ・ポンテ自身も天才であると思い込んだ。
だが、本物の「天才」モーツァルトとの作業は、自分がいかに凡人であるかを思い知らされるものであった。対照的なふたりがドタバタとぶつかり合いながらも、勢いに乗ったダ・ポンテは、モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』、『コジ・ファン・トゥッテ』を完成させ、この世の春を満喫するのであった。
だが、奢れるものは久しからず。ヨーゼフ2世の逝去と共に、人生の風向きが変わっていく・・・。さぁ、ダ・ポンテ、”逃げろ”!
公演概要
公演名: 音楽劇『逃げろ!』~モーツァルトの台本作者 ロレンツォ・ダ・ポンテ~
上演台本・演出: 鈴木勝秀
音楽: 大嶋吾郎
出演:
橋本良亮(A.B.C-Z)
佐藤流司
渡邉美穂
弓木大和
内河啓介
細見大輔
篠井英介
村井國夫
ミュージシャン: 大嶋吾郎(Vo,G,Syn)
YOKAN (Reeds,Brass)
GRACE (Dr,Per,Vo)
<福岡公演>
日程: 2023年2月10日(金)~2月12日(日) 全4公演
会場: キャナルシティ劇場(福岡県福岡市博多区住吉1丁目2-1 キャナルシティ博多ノースビル4F)
お問い合わせ:キョードー西日本 0570-09-2424(月曜日~土曜日 11:00~15:00)
<大阪公演>
日程: 2023年2月17日(金)~2月19日(日) 全4公演
会場: 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪府大阪市北区茶屋町19-1)
お問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(平日・土曜 11:00~18:00)
<東京公演>
日程: 2023年2月21日(火)~3月1日(水) 全9公演
会場: 新国立劇場 中劇場(東京都渋谷区本町1丁目1-1)
お問い合わせ:キョードー東京 0570-550-799(オペレーター平日11:00~18:00/土日祝10:00~18:00)
チケット料金:全席指定 10,000円(税込)
*料金は、福岡公演、大阪公演、東京公演ともに共通。
※ご購入後の返金・クレーム及びお席の振替は一切お受けできません。予めご了承ください。
チケット一般発売開始日:2023年1月15日(日)午前10時より
公式サイト: https://nigero-stage.com/
公式Twitter: @nigero_stage
主催:エイベックス・エンタテインメント、クオーレ
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