【コラム】連載第178回 高浩美のアニメ・マンガ×ステージ評
コミック連載40周年にしてその連載が終わる節目の年に上演した舞台版『こちら葛飾区亀有公園前派出所』、初演は1999年、当時ではまだ珍しい“アニメの声の演者が舞台でも同役を演じる”、両さんこと両津勘吉を演じたのはラサール石井であった。しかも脚本・演出まで手掛けているのは、もう“凄い”の一言だ。観客はこち亀ファン、年齢層は上であるが、若い観客もいて、幅広い年齢層を獲得している。
とにかくしょっぱなから笑わせる展開、物語は初演の時のものをベースにしている。座長芝居的な雰囲気、とにかくラサール石井が登場しただけで拍手喝采、お笑いシーンが満載で、これがいちいち面白い。かつての座長芝居は『華岡青洲の妻』等のタイトルが主流であったが、これからは、こういった昭和なコミックやアニメ原作のビッグタイトルになっていくのだろう。ラサール石井には、コミックが終わっても舞台はやりつづけて欲しいと思う。
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