金色のコルダ

【レポート】音楽劇「金色のコルダBlue♪Sky Prelude of 至誠館」

金色のコルダ

初演同様に、舞台奥には生演奏者がいる。舞台にはほぼ何もなく、木が1本あるだけだ。前回はメイン校である星奏学院との対決が大きなハイライトであったが、今回は初演では描かれていなかった至誠館高校の吹奏楽部とブラスバンド部の対立を中心に音楽を愛する高校生たちの想いや情熱を描く。吹奏楽部を危機に陥れた暴力事件、野球等もそうだが不祥事が起これば様々な大会への道は閉ざされる。一生懸命やってきた部員はそんな状況に割り切れない感情や怒りがある。全国制覇を目指していた八木沢雪広と長嶺雅紀、それぞれの主張はもっともで、長嶺雅紀はブラスバンド部を立ち上げ、彼を慕う部員たちで全体の士気も高い。対する吹奏楽部は部員はたったの4人で廃部の危機に陥ったが新入部員が入ったおかげでとりあえず廃部だけは免れたものの、崖っぷちであることは変わらない。そんな状況を音楽やダンサーが“縁取る”。危機的状況を作ってしまった火積司郎(中村祐志)の苛立ち、風貌も“ヤンキー”故に誤解されやすいが、そんな彼に対して温かい八木沢雪広。一方の長嶺雅紀は音楽に対してストイックに、そして大きな夢である全国制覇に意欲を燃やし、そんな彼に部員たちも熱く燃えるのであった。ここまでを疾走感を持たせて展開させる。

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