【オフィシャルレポート】主演・山本一慶、ロンドンコメディ『Run For Your Wife』開幕!
本作は昨年、山本一慶の記念すべき30代・第1弾作品として上演され好評得て、3月と9月に再演を試みるも新型コロナウイルス拡散防止を考慮し上演を断念。この度、12月16日(水)~20日(日)、2021年1月13日(水)~17日(日)まで2か月連続上演するもの。
イギリスの人気劇作家レイ・クーニー原作で、日本でも過去に多数上演されてきた傑作。重婚生活を送るタクシードライバーが事故に巻き込まれ、ピンチに陥り、苦し紛れにウソにウソを重ね大騒動となってしまう爆笑コメディだ。
山本は前回に引き続きジョンを熱演。のちに修羅場になるとは知らずに2重生活を楽しそうに語る姿にクスリとしてしまう。しかし間もなくスケジュールのズレに気が付き真っ青に。
汗だくで苦しい言い訳を重ねウソの沼にハマっていく様は滑稽だが、本人は大真面目。身体をよじりながらなんとか切り抜けようとする姿は何度見ても笑ってしまう。
借金の弱みからジョンのウソに協力してしまうのはスタンリー。演じるルー大柴も全力だ。ジョンのウソに巻き込まれ逃げようとするも逃げられない。演技なのかアドリブなのか、ギリギリのジョンに対してマイペース、ゆるーく全員を巻き込んでいくも疲弊していく様がクセになる。ジョンとの苦しいコンビを堪能して欲しい。
今作でジョンの2人の妻となったのは宇月颯と大湖せしる。2人とも年上の妻らしく余裕を見せる。まず宇月演じるメアリーは母の様にジョンを信じ愛を注いできたことがわかる貞淑な妻。あれこれ世話をやき、それに甘えるジョン。しかしジョンへの疑いから豹変、本作で一番キャラクターが変化するそのギャップも見どころになっている。
対して大湖が演じるバーバラはなんともセクシーで色っぽい。ジョンが惚れてしまったのも納得。外食や嫌なことがあったらホテルに泊まる、そんな強気で都会的な彼女を手放したくないジョンの必死さにまた笑いが。煮え切らないジョンにプリプリ怒るなどクルクル変化する大湖の表情にも注目だ。
ジョン達を疑うのは我 善導が演じるポーターハウス警部と加藤将のトラウトン警部の2人。
トラウトンはこのドタバタを冷静にみようと努力するが、やはりウソに翻弄されてしまう。
一体何が本当なのか迷うトラウトン。そんな加藤は長身を生かしてスーツをバッチリ着こなしエリート刑事を熱演。役作りでは様々な映像からイメージを膨らましたという。
そして2度目となるポーターハウス警部。今回も勝手に勘違いし話をややこしくする張本人を生き生きと演じている。善意からのアドバイスも全てかみ合わないのに気が付かないのだ。我は、加藤と対する時はスッと背筋を伸ばし大きく見せようとする、その無言のマウントにニヤニヤしてしまった。
そして引っ越してきたばかりにこの騒動に巻き込まれるのは根本正勝が演じるドレスデザイナーのボビー。彼もお騒がせキャラで、引っ越し早々の失敗の後始末をしようと奮闘するも混乱を更にかき回してしまう。凛々しい役を見ることが多い根本だが今回はゲイの役。いつもより高めでイケボを生かしたオネエ言葉はソフトで仕草もチャーミング。新しい魅力を発見できるだろう。
抱腹絶倒の12月公演は20日(日)まで、是非劇場で堪能して欲しい。
キャストコメント
山本一慶(ジョン・スミス役)
延期を経てやっと初日を迎えられます。素晴らしいキャストが揃い、すごく素敵な作品です。笑いを皆さんに提供できるようになったんじゃないかなと僕自身も思っているので、こんな時だからこそ、多くの方に観てほしいです。笑っていただいて、少しでも嫌な気持ちを吹き飛ばす手助けができるよう、がんばっていきたいと思います。
大湖せしる(バーバラ・スミス役)
たくさんの方に愛され続けてきたこの作品を、もっともっとたくさんの方に愛していただけるように大切に演じたいと思います。よろしくお願いいたします。
根本正勝(ボビー・フランクリン役)
僕の役はある意味、見ている方を元気づけると思います。思い切り楽しみつつ、作品を通して皆様には笑っていただいて、沈みがちなこの空気を変えられるようになっていければ。
加藤将(トラウトン警部役)
コロナ禍という時代で舞台ができるということはレアなので、この機会を逃さずに1公演1公演をしっかりかみしめて、千秋楽までこのメンバーで駆け抜けます。実はこの髪型、とてもガッチリ固めているので崩すのが大変です(笑)。よろしくお願いします!
光平崇弘(新聞記者役)
初日を迎えられることを本当にうれしく思います。「笑いは免疫力を高める」と言いますので、ぜひ皆さんには笑って免疫力を高めていただけたらと思います。
我善導(ポーターハウス警部役)
ポーターハウス役をやらせていただくのは2回目で、またこの役ができることを嬉しく思っております。ルーさんから「いぶしシルバー(いぶし銀)」という称号をいただきました。皆さんに楽しんでいただけるように自信をもってがんばります。
宇月颯(メアリー・スミス役)
この場に立てること、そして作品を皆さんに観ていただけることを嬉しく思います。シンプルに純粋に楽しかったと笑顔になって帰っていただけたら。
ルー大柴(スタンリー・ガードナー役)
この作品は40代の頃からずっとスタンリー役にキャスティングしていただいて、とてもディフィカルトな役ですが役者冥利に尽きます。今回はいちばん年上で、ヤング・アクター、ヤング・アクレスとトゥギャザーでやっております。ひじょうに面白い作品ですので、こういう時期ですが是非ひとりでも多くの方に来ていただいて、心をリラックスしていただけたら最高だなと思っております。
最後に山本一慶
とても素敵なメンバーで、いい関係性を稽古の中で作ってきました。やっとここにたどり着けて嬉しいです。全公演安全に観ていただけるように整えておりますので、ぜひ劇場に足を運んでいただき楽しんでいただけたら。
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