「あずみ~戦国編~」

【オフィシャルレポート】「あずみ~戦国編~」公開稽古レポート!劇場は20日初日に向け、万全の体制を準備

4代目「あずみ」、元欅坂46今泉佑唯、迫真の殺陣を披露
劇場は20日初日に向け、万全の体制を準備

「あずみ~戦国編~」
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3月14日(土)に初日を迎える予定だった当日、舞台「あずみ~戦国編~」の公開稽古が行われた。これはすでに劇場入りし、場当たりなどをすませたキャストの意気込みと熱量を届けるため。
「世間的な判断に従う……ということではなく、キャスト、スタッフ、なによりお客さまのことを考えたときにやはり幕を開けるわけにはいかなかった。これは全員で決めた苦渋の選択です。ですが『演劇』という文化が人生に不要だとは思わない。だから作品の完成度はもちろん、感染防止も万全の体制でお客さまをお迎えしたい。今日、通し稽古を公開することを決めたのは、20日の初日に向けたキャストの意気込みとともに、万全の感染防止対策も見ていただきたかったからです。今、この激動の日々だからこそ胸を張れる作品に仕上がったと思います」
カンパニーを代表し、心情を明かすのは構成・演出を手がけた岡村俊一。語る通り、受付には観客のために除菌水の噴霧器が用意され、ステージ奥の搬入口は開放したまま。開演5分前に鳴る1ベルで緞帳が下げられ、ようやく閉じる。さらに劇場の扉も同じく開演直前まで開放。徹底した換気は一幕と二幕の間の休憩時間も実施するという。それだけの備えをもって、新たな20日の初日へと挑む。
「あずみ~戦国編~」
「あずみ~戦国編~」
換気のため直前まで舞台奥が開放され、外が丸見えだった、その空間は再び緞帳が上がったときには、すでに戦国の世だった──親の顔も知らない少女・あずみ(今泉佑唯)は師と仰ぐ月斎(山本 亨)に無邪気に剣を教わりながら、仲間たちとともに育つ。いつか刺客として数多の者の命を奪う宿命を負うことになるとも知らず。
やがて、あずみは望まぬまま、その苛烈さで周りにいる者たちの人生を焼き尽くし変えていく。ともに育ち淡い恋心を抱く、うきは(瀬戸利樹)は己の思いに気付き真っ直ぐに、あずみを「生かす」ことを選ぶ。刺客と知らず、その純真無垢な心に惹かれた心優しい太閤秀吉の遺児・豊臣秀頼(神永圭佑)は、あずみへの愛ゆえに幸せな夢を見て、しかし己の責任を知り慟哭する。秀頼の母にして秀吉の側室・淀の方(有森也実)は恐ろしく、けれど凛とした美しさで母としての愛を貫く。そして、心から愉しそうに殺戮を繰り返す禍々しい刺客・美女丸(小松準弥)は人知れず暗躍する。
あずみに暗殺された加藤清正(久保田創)に仕える井上勘兵衛(吉田智則)もまた、己の信じる道を往く。そのすべてを見届ける勘兵衛に仕える忍び・飛猿(味方良介・高橋龍輝Wキャスト)は静かに、あずみの行く先を見守る……殺陣がすごい、心が痛い、想いが切ない、決して平等ではない立場に生まれた者たちが運命にあがき、生き、死んでいく姿が描かれる。戦国、という激動の乱世に振り回される人間の姿に観るものは、きっとなにか大切なものを受け取ることだろう。

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