【3.0レポート】ミュージカル「ソーォス!」
なお、ゲネプロ終了後に吉田潤喜さんご本人に話をする機会を得た。
ゲネプロを観た感想は「涙が止まらなかった」とコメント。そして「イジメ、人種差別、そこから這い上がってくる、というメッセージ、イジメはひとつの試練、生きていくには“こんちくしょー精神”しかない」と語る。ミュージカルでも右目が見えないからと言っていじめられる、アメリカに行けば「JAP」と罵られ、それでも前を向く。「グレなかったのはお袋のおかげ」と語る。1幕では裾が長く、つめ襟も高い、いわゆる昭和の不良が着ていた学ランが登場する。そして得たものは「義理人情」とコメント。ミュージカルでもそれが根底に流れており、どんな時でも人や出会いを大切にする姿勢が描かれている。続けて「痛みを知らない人が人を殺す」と語る。そして自分の半生をミュージカルで観るのは「複雑な気持ち」とコメントしたが、自分を演じる俳優さんを客席で観るのは、そうそうないこと。そしてイジメや喧嘩の話になり「(子供は)おかあさんと一緒にきてもらいたい」と語る。劇中では新しいことに挑戦する主人公の姿も描かれているが、躊躇せずに「即断即決」な姿勢、そういったところはスピード感を持って表現されている。そして経営者らしい発言、「何もしないよりリスクを」。当たり前だが、何もしなければ失敗もしないが成功もしない。「リスクマネージメント」という言葉を頻繁に耳にするが「日本は落ちこぼれていくと思う」と歯に着せぬ言葉には重みがある。そして主演のなだぎ武さんについては「芸がしっかりしてる」と大絶賛。また杜けあきさんのお母さんも大絶賛。宝塚時代はかっこいい男役のトップスターだったが、ここでは“お袋”という言葉が似合う佇まいであった。そして吉田氏は「失敗はたくさんある」と語ったが、ミュージカルでは不景気で苦しくなる姿もしっかりと描かれている。よく笑う吉田潤喜さん、撮影は大サービスの笑顔で応えてくれた。
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