ハイスクール!奇面組

【レポート】舞台「ハイスクール!奇面組」

ハイスクール!奇面組

さて副担任の事代作吾、奇面組の5人に留年をかけた追試を言い渡す。いっときは開き直るのだが、唯はそんな彼らを激励する。そこで一堂零は留年阻止するための取引を始める……がだいたいのストーリー……しかし、ここからまともな展開をするはずもなく、次から次へと“事件”が起こる。その事件に対してのキャラクターのリアクションがもう抱腹絶倒で、客席は笑いにつぐ笑いの渦になり、時には拍手もあり、で大盛り上がり。御曹 司がかなりダークで「欲しいものはなんでも手に入る」と思い込んでおり、また実際に手に入れてきただけあって、これが意外な最強キャラぶりをみせつける。太鼓持 大(もの凄い飛び道具!を持つ)vs奇面組&事代作吾の対決は必見だ。

ハイスクール!奇面組

コミックを読んでいた世代には懐かしい、知らない世代には「こんな変な面白い作品があったのか」と新たな発見。奇面組の5人が図らずも大活躍、そう、活躍しようとして行動するのではなく、結果として大活躍、なのである。この奇面組の一堂零演じる平野 良、マンガ原作モノではいわゆる「イケメン」枠で出演することが多々あるが、もはや“原形をとどめない”変態になりきっていて“誰ですか?”状態、なだぎ 武の芸達者ぶり、アドリブと思われる動きもあって、流石な感じ。うしろゆびさされ組(上田 芽依、小林 都)、よろづ組(佐藤 輝、鈴木 そぼく、中村 翼、川畑 亮人)は色々な場面で大忙しの大活躍。その他のメンバーも期待通りの“変態”、“変人”で、2時間程のノンストップ1幕ものだが、観客はほぼ笑いっぱなしだ。ラストはセットが崩壊する、という昔TVで観たことのある古典的な演出で、これもまた楽しい。
舞台だけのオリジナルストーリーであるが、これが新たにコミックとして紹介されても成立しそうな楽しさ&面白さ。原作は凄いキャラクターがまだまだあるので、シリーズ化も可能な作品だ。

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