【3.0レポート】舞台「リトル・ヴォイス」
ここから物語が大きく動き出す。少女はたまたま電話工事にやってきた青年と心を通わすようになる。青年の名はビリー、彼もまたシャイな性格で、自分とよく似た性格のリトル・ヴォイスに惹かれていた。
“大人”達の思惑、金の卵を見つけたレイ・セイはリトル・ヴォイスに美辞麗句を並べ、歌わせようとする、彼女のためでなく、自分の欲望のために。そんな“油ギラギラ”な中年男を高橋和也がリアルな感じで見せる。そして娘をネグレクトし、ケバい化粧で男と遊び回る母親を安蘭けいが毒々しく演じる。しかし、レイ・セイが自分に惚れていると勘違いするところは女の哀しい性も感じる。そんな中、素朴で内気な青年・ビリーは際立つ存在、リトル・ヴォイスのために行動する内に秘めた男気を山本 涼介が真っすぐに演じる。そしてヒロインのリトル・ヴォイス役の大原櫻子、内気で引き蘢りな少女であったが母親の呪縛から解放され、自身のために歌を歌うようになる姿を伸びやかに演じていたのが印象的だ。
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