映画「死神遣いの事件帖 終(ファイナル)」安井謙太郎さん×柴﨑貴行監督

【インタビュー】映画「死神遣いの事件帖 終(ファイナル)」安井謙太郎さん×柴﨑貴行監督

東映、東映ビデオによる2019年始動のムービー(映画)×ステージ(演劇)の挑戦的な融合を目指すメディアミックスプロジェクト【東映ムビ×ステ】。

2020年に“しにつか”シリーズ第1弾となる映画『死神遣いの事件帖 ‐傀儡夜曲‐』、舞台「死神遣いの事件帖 ‐鎮魂侠曲‐」を公開・上演し、その後、2022年にはシリーズ第2弾となる舞台「死神遣いの事件帖 -幽明奇譚-」、映画『死神遣いの事件帖 -月花奇譚-』を公開・上演。今年、遂に「死神遣いの事件帖」シリーズ第3弾にしてシリーズファイナルとなる「死神遣いの事件帖終(ファイナル)」が2025年6月13日(金)に映画公開、8~9月に舞台が上演されます。

この度、幻士郎と契約関係にある相棒の死神・十蘭を演じる安井謙太郎さんと、柴﨑貴行監督にインタビューを実施。
シリーズファイナルの撮影を終えての感想や、見どころなどを語っていただきました。

映画「死神遣いの事件帖 終(ファイナル)」安井謙太郎さん×柴﨑貴行監督

左から:柴﨑貴行監督、安井謙太郎さん

“しにつか”シリーズファイナルの撮影を終えての感想

柴﨑監督:“しにつか”に限らず、時代劇を残したいという思いがあってムビステが始まりました。時代劇が続いてほしいという思いも込めて作っていたので、みんなに色々お願いをしながら“しにつか”を撮らせていただきました。

安井:俳優部の僕らは、この5年間やらせていただいて、お互いのことを理解しながら回を重ねてきたと思っています。僕らが見えていない部分でも、他の部の方々の阿吽の呼吸や絆というものが、今回のファイナルで感じられました。そのおかげで撮影がすごく順調でした。

柴﨑監督:たまたま1作目を作ったメンバーが集まってくれたので、よりファイナル感がありましたね。

柴﨑監督との映画の撮影はいかがでしたか?

安井:役者側にいろんなことを託してくれる方だなと、1作目の時からすごく感じていました。だけど監督の中で道筋がちゃんとあって、大事な部分については分かりやすい言葉で伝えてくださるので、迷わずにいられる。逆に、1作目の時は言われなさすぎて迷っていました(笑)。

柴﨑監督:1回やってみて、良いなと思う時もあれば、もう少し変えてみようかと思う時もある。僕と安井くん、それぞれが思う十蘭の形があるので、どっちが正解とかではなく、みんなでアイデアを出し合って、良いものは作品に取り込むべきというスタンスでやっています。最初から枠にはめて「こうあるべき」っていうわけではないと思っています。なので、演技もそういう意味で、大事なところだけ言うようにしています。

安井:違っていたら絶対に仰ってくださるという信頼もあったので、そこを理解してからは、とてもやりやすかったです。

柴﨑監督からのアドバイスや指示で、印象的だったものはありましたか?

安井:1番初めの時、お芝居の経験があまりなかったのでアドバイスを頂きました。「間をそんなに怖がらなくていいよ。自分の気持ちが動いてから台詞を言えばいい。映像だから最終調整はこっちで出来るから」という言葉が、すごく印象に残っていて。安心して撮影に入れました。

柴﨑監督:僕らも日常的に泣いたり笑ったりを瞬時にやっているけど、それは気持ちが乗るから表情が変わるわけで。それをお芝居でやるとなると、感情が乗るまでの時間が必要かなと思ったのですが、安井くんは器用にやっていて、対応力が高い人だなとすぐに分かりました。

映画「死神遣いの事件帖 終(ファイナル)」安井謙太郎さん×柴﨑貴行監督

これまでのシリーズを通して、十蘭への理解がより深まったポイントはありますか?

安井:最初は幻士郎と十蘭のキャラ分けをはっきり見せようというのがあったので、ちゃらんぽらんなヤツ、人間じゃないヤツというアイキャッチからスタートしました。1作目で別れがあり、2作目では新キャラクターのハナと3人で居るシーンがあり、そこで十蘭が幻士郎以外に見せる顔があったり。十蘭がだんだん人間らしくなってきたので、幻士郎を見る時、これまでは理解できない気持ちが80%だったのが、今では理解しているけど冷めた目であえて見るような、同じことをしているけど気持ちがすごく変わっていった印象があります。

柴﨑監督:1作目の時に、連ドラの最終回だと思ってやってほしい。今までいろんなことがあって、ここに辿りついている、そんな関係性のように見せたいとお願いをしていました。とはいえ初めて作る緊張感もあったので、この5年で、ファイナルにして目指していた関係性が整いました。なので、ここからはどんな話でももっとやっていけるぞと、そういう関係ができましたね。

これまでの撮影を通して、柴﨑監督から見て安井さんはどんな俳優だと感じましたか?

柴﨑監督:最初に会った時から、お芝居も現場での振る舞いも含めて、対応力が高いなと感じました。あまりお芝居の経験がないとのことだったので、正直心配になっている部分もありましたが、これまでのいろんな経験があるからこその対応力でこなしてくれた。あとは、グループ(7ORDER)のリーダーということもあって、コミュニケーション能力も高くて、みんなと話したり現場でも面倒見がすごくいいです。

柴﨑監督と作り上げる、作品の魅力は?

安井:俳優部、照明部、撮影部、全ての部署に対して自由度を持っているけど、監督の中で指針がしっかりしている。その2軸が両立されているから、みんなが安心して色々なことにトライできると感じています。映画を作るのは船みたいなものだと思っていて、船長として監督が指針と自由度の舵をうまく切ってくれているのが素晴らしいです。筋が通っていて、多種多様な表現が両立できるのは柴﨑監督だからこそだと思っています。あとはユーモアがすごくあるので、現場がすごく楽しかったです。

本作の見どころ

安井:幻士郎と十蘭だけでなく、いろんなキャラクターのいいところが全部乗せになっています。“しにつか”シリーズはどの作品から観ても楽しめる作品になっていますので、これまでの作品を観ていない方でも、逆に1番熟しているところから観ることができます。どれから観ても分からないことがない。そこは監督の優しさや配慮だと思いますが、その辺りの作り方がすごく丁寧なので今作からハマっていただければ、1作目、2作目とすぐ観られますので、是非いまからでも参加していただけたらと思います。

柴﨑監督:映画は応援しくれる方があってこそです。安井くんが言ってくれたように前作を観ていなくても楽しんでいただけるように作っていますので、安心して観に来てください。映画は初動が大事になってきますので、是非、ファンの皆さんは力を合わせて初動に全力を注いでいただけると嬉しいです。最初の3日間頑張っていただけると、安井くんを観られる期間が長くなりますのでよろしくお願いします。

映画「死神遣いの事件帖 終(ファイナル)」安井謙太郎さん×柴﨑貴行監督

作品概要

東映ムビ×ステ「死神遣いの事件帖 終(ファイナル)」【映画「死神遣いの事件帖 終」】2025年6月13日(金)

鈴木拡樹 安井謙太郎(7ORDER) / 生駒里奈
梅津瑞樹 崎山つばさ 陳内将 小林亮太
森崎大祐 田淵累生 松浦司 松本寛也 櫻井圭登
松角洋平 田辺幸太郎 浜田学 峰蘭太郎
神尾佑 西田健

監督:柴﨑貴行 脚本:須藤泰司
音楽:YODA Kenichi

【舞台「死神遣いの事件帖 終」】2025年8月・9月上演
鈴木拡樹 安井謙太郎(7ORDER)
梅津瑞樹 森崎大祐 田淵累生 田口涼
松本寛也 田辺幸太郎 鈴木裕樹 ほか

原案:須藤泰司 脚本・演出:毛利亘宏(少年社中)
音楽:YODA Kenichi

◆X(ムビステ) : @toei_movie_st
◆Instagram (ムビステ) : toei_movie_st
◆公式サイト(ムビステ): https://toei-movie-st.com/
◆公式サイト(死神遣いの事件帖): https://shinitsuka.com/

映画配給: 東映ビデオ

©2025 toei-movie-st

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。