【コラム】連載第177回 高浩美のアニメ・マンガ×ステージ評
再演作品は「ライブスペクタクル NARUTO-ナルト-」と舞台「DIABOLIK LOVERS~re:requiem~」、ストーリー自体はさほど変わっていないが、どちらも初演より【濃く】なった印象がある。人間関係や感情を掘り下げたり、あるいは見せ方を変えてみたり、と随所に工夫が見られる。舞台「DIABOLIK LOVERS~re:requiem~」は劇場をクラブeXに変り、円形の舞台を有効に使い、劇場全体をヴァンパイアの屋敷に見立てた。普通の形の劇場より臨場感も感じられ、俳優陣のパフォーマンスもかなりの至近距離、ドキドキ感がこの舞台の人気の秘密であろう。「ライブスペクタクル NARUTO-ナルト-」は芝居としてのクオリティがアップ、初演は映像等の仕掛けに真っ先に目が入ったが、今回は台詞のやり取りに力が入っていたように思う。イリュージョンも新しい技術を取り入れて魅せる部分もバージョンアップしたが、キャラクターの心理状態も細かく描いて、格段に良くなっていた。どちらも次回作が待ち遠しい。
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