あんさんぶるスターズ!

【レポート】『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』

『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』

原作は2015年4月にリリースされた登録者数150万人突破の大人気アイドル育成スマホゲーム、現在、月刊誌『ARIA』(講談社)にて2015年10月号より紗与イチの作画による漫画が連載中。アイドル養成学校の男子高校生達と共にトップアイドルを目指す育成プロデュースゲームで、本作の舞台となるのは、私立夢ノ咲学院、男性アイドルを育成することに長けた学校で皆、スポットライトを夢見て精進するのである。アニメ化も決定しており、2017年に放映予定となっている。

舞台化は今回が初めて、この記念すべき第1作はTrickstarを始めとする総勢17名の登場人物たちが織りなす舞台ならではのストーリー、生徒会が絶大なる権力を握っている私立夢ノ咲学院、この現状を打破しようとがむしゃらに奮闘する姿を描く。

あんさんぶるスターズ!『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』

まず、舞台に登場したのは鳴上嵐(北村諒)、まずは原作がよくわからない観客のための説明、そこに瀬名泉(高崎翔太)も加わり、ここで客席を”温める”。それから、今回のメインの4人が順番に登場、舞台版の”あんステ”の始まり!今回の舞台のお楽しみポイントは客席を巻き込みながら物語が進んでいくところ。しょっちゅう客席に降りてきてはちょこちょこ絡んでくるので、きちんと”絡まれて”参加したい(特に通路側席)。芝居とライブが交互になっているので、ライブシーンは思い切り楽しめる。全てのキャラクターに見せ場、そしてライブがあり、かなり盛りだくさんな見どころの多い内容となっている。細かいエピソードをはさみつつストーリーは進行、笑いあり、ちょっとほろっとくるところもあり、のライトなコメディ、そして2幕目のライブシーンで最高潮に達する。「全世界にキラキラした夢をまき散らしてやる」、アイドルは観客に夢や希望、そして輝く何かを届けることが使命だ。そのためには協力しあい、一致団結して目標に向かって突き進む。凝り固まってしまった学校の体制、生徒会を打破しようと立ち上がった新進気鋭のユニット、Trickstarを中心にUNDEADや紅月等の面々が登場、彼らの想いや夢、希望が交錯する。

明星スバル役の小澤廉は元気いっぱい、いつも笑顔で前向きだ。ちょっとクールな氷鷹北斗役の山本一慶、メガネキャラの遊木真役の松村泰一郎、夢ノ咲学院生徒会役員(書記)でありながら打倒生徒会のTrickstarのメンバー、衣更真緒役の谷水力、この4人のバランスが良く、お笑いが入った掛け合いも楽しい。どのユニットも期待通りのキャラクター構築。見終わった後は、楽しい気分になれること、うけあい。後ろのスクリーンに時折映る星や”キラキラ”が”あんステ”の世界観を後押し。友情、絆、信頼といった、月並みかもしれないが、こういったテーマをきっちりと見せ、”ただの楽しい舞台”では終わらせないところが演劇ならでは。カーテンコールでは新曲『Singin’☆Shine!』を全員で熱唱、ここは客席で”参加”して欲しいところ。続編も待ち遠しい。

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