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ミュージカル「DAICHI」

【3.0レポート】ミュージカル「DAICHI」稽古快調!

ミュージカル「DAICHI」

この作品のタイトルは「DAICHI」、そう息子の名であり、もちろん地面、大地をも指している。無農薬農業、今でこそ、無農薬、有機栽培はポピュラーであるが、ちょっと前までは、とりわけ高度経済成長時代以降は市場への安定供給という観点から農薬が普及した。親世代は虫がつかない、きちんと出荷出来るからと言って普通に農薬を使っていた、それが最善の方法と信じて疑わない。そんな実直さをベテランの森田浩平&岡田静が演じる。ヒロインを演じる鈴木蘭々、近年は舞台中心に活動をしているが、既に完成度も高く、その他キャストもかなりの仕上がり。実はダイチ役はほぼ出ずっぱり状態、タイトルロールでもありながら、ちょっと傍観者的なところもあり、難役。稽古場では14歳の小林諒音、ベテランの、しかも自分の親世代の俳優陣もいる中、かなりの芝居巧者ぶりで将来性を感じる。
極端な例えではあるが、戦国時代や幕末等の時代背景の物語のような激しい起伏はないが、じんわりと心に染み入る内容、さっぱりとした稽古場なのに、心揺さぶられる。作品にちゃんとした力が備わっていれば、照明もなく、本当に何もない稽古場でもしっかりとドラマを魅せることが出来る。1幕ものでおよそ110分程。海外ミュージカルしか観てない観客には「日本のミュージカルも大したもの」と思わせてくれるはず。開幕までカウントダウン!

ミュージカル「DAICHI」

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