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オーバーリング・ギフト

【3.0リポート】『オーバーリング・ギフト』

オーバーリング・ギフト

絶望に打ちひしがれるアスター。
そんな彼の心の中には、最近壁の外から聞こえる美しい歌声によって、あちらの世界が美しいのでは、という妄想が生じていた。
呆然自失となった彼の足は、自然とロスト街へとたどり着いていた。

美しいと思っていたロスト街は、アスターの生まれ育った所とは天と地であった。
ロスト街の洗礼を受け、さ迷い歩くアスターの前に、彼に妄想を抱かせた歌声の主が立っていた。
掴みかかるアスター。ここには歌から思い描いた、彼の憧れていたものなど何も無かった、と。
そんな二人を見かけ、止めに入る少年。彼はアスターがリングを失うことによって救われた、トトイ(溝口琢矢)だった。
「今度は俺があんたを助ける番だ!」トトイはそう言って、アスタを自宅へ連れ帰る。
トトイは気の強い義理妹ルージュ(島ゆいか)と父親のミロコ(加藤潤一)との三人家族。彼らは日銭を稼ぐため、廃品回収をして暮らしていた。
「俺はロストじゃない!!」と、いまだ自らの立場を受け入れられないアスターに、ミロコが「働かざるもの食うべからずだ!」と諭す。

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