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石川五右衛門 外伝

【3.0レポート】市川海老蔵 第四回自主公演 ABKAI 2017『石川五右衛門 外伝』

石川五右衛門 外伝

開演5分前に市川海老蔵演じる石川五右衛門がアナウンス、「絶景かな、絶景かな」で始まるので、ここはちょっと注目。時間になり、勇壮な和太鼓の音と三味線、これがちょっとPOPで軽快な感じ、ここでワクワク感が高まる。それからいわゆる歌舞伎らしい下座音楽と義太夫節だ。舞台上ではアクロバット、何やら、財宝を持った人々に追う人々、のっけから“事件だ”。それから幕があき、この物語の主人公である石川五右衛門が登場し「絶景かな、絶景かな」、これがないと!この名台詞は、そもそもは南禅寺三門からの満開の桜の景色を愛でて言った名台詞。この五右衛門の子分が三上の百助(山田純大)と足柄金蔵(前野朋哉)。2016年10月14日から12月2日までテレビ東京の『金曜8時のドラマ』で放送された連続時代劇『石川五右衛門』(全8回)と同じ配役、“親分”と“子分”の息はぴったり。この子分2名、客席に降りて来て芝居の見物客を呼び込むのだが、もし、呼び込まれたら素直に応じてみよう。表向きは白波夜左衛門の一座、一座の花形である堅田の小雀(中村壱太郎)が踊っているところへ、何者かに襲われた南蛮人が逃げ込んでくる。名はマリオ(市川九團次)、駿河沖で襲撃された南蛮船に乗っていたバテレンだ。ポルトガルの国王から日本の民へ送られた財宝が積まれており、それが何者かによって奪われてしまったことを語り、その財宝が戦のために使われては元も子もないと五右衛門たちに伝えたが、何者かの矢によって不意打ちに遭い、絶命してしまう。マリオの話からこの事件は徳川家に使える柳生宗矩(市川右團次)の仕業ではないかと悟り、駿府に向うことにする。一方、駿府城では、徳川家の重臣である酒井忠次(片岡市蔵)が今回の陰謀を画策した柳生宗矩を「上様の面目がつぶれる」と叱りつける。そんな様子を息子の柳生十兵衛(中山優馬)は無念な思いで聞いていた。五右衛門たちと柳生宗矩、柳生十兵衛、くノ一お雪(大谷廣松)の柳生側の人々との、南蛮の財宝を巡っての秘術と知略を尽くした物語が始まるのである。

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