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I LOVE A PIANO

【3.0リリース】ミュージカル「I LOVE A PIANO」大阪公演 まもなく開幕!

I LOVE A PIANO

ミュージカル「I LOVE A PIANO」大阪公演 まもなく開幕!

6人の歌ウマ俳優陣が全33曲を歌い継ぐ!

音楽のある人生ってスバラシイ! そう素直に心を動かされる、 屋良朝幸主演のミュージカル『I LOVE A PIANO』が開幕した。 ブロードウェイを代表するソングライターのひとり、 アーヴィング・バーリンの楽曲で綴る本作は、 1920年代のアメリカを舞台に、 ロシア生まれのユダヤ人青年レオンが恋に落ちるところから物語が始まる。 レオンが愛用のピアノに忍ばせた”彼女との約束”が、 その後40年の時を経て果たされるのだが……。 名曲<ホワイト・クリスマス>の誕生秘話とも言える、 ドラマティックな大人のピュア・ラブストーリーだ。

約2時間で40年ものドラマを物語るのだから、 付き合った瞬間に別れるような展開の早さに最初こそ戸惑うものの、 そこは男女6人で構成された精鋭キャストたち。 歌、 ダンス、 芝居心に長けた6人がそれぞれ5役以上を担い、 早替えしながら(リプライズを含め)全33曲を歌い継ぐ。 その説得力ある歌声と、 目まぐるしいほどの芸達者ぶりに、 観客は不安も忘れて見入ってしまうだろう。 「舞台裏が一番面白いかも」とキャストらが冗談交じりに明かすほど、 良い意味でのドタバタ感も小劇場では功を奏し、 ほとばしる役者の熱気と歌声のバイブレーションが皮膚感覚で伝わるほどに、 客席との一体感が増していく。 気持ちがアガれば迷わず「一緒に歌って踊って!」とは、 キャストたちからの伝言だ。

素晴らしき人生ドラマ 主人公はあなた自身

I LOVE A PIANO

全編を通して感じるのは、 歌や音楽によって人生は何倍にも彩りを増すということ。 劇中でレオンは世界恐慌や戦争を経験するが、 そんな歴史的大事件も”いまを生きる”彼らにとっては日常の延長であり、 日々は連綿と続いていく。 同時に、 そこに音楽さえあれば、 人はどんな状況にも前を向く強さを得られるのかもしれない。 時に寄り添い、 時に鼓舞しながら、 音楽はどんな特効薬よりも効果的に人の心を励まし、 癒してくれるのだ。 とりわけ、 樹里咲穂が往年のスター歌手に扮して戦地で歌う、 <ブルー・スカイ><ゴッド・ブレス・アメリカ>は切なくも優しい歌声が真に迫り、 泣けた。

ソロパートでも聴かせる吉沢梨絵はひとり最多の13役を担う七変化ぶりが見もので、 小此木まりは小柄な容姿とは裏腹にパワフルな歌声とダンスで圧倒する。 鈴木壮麻は誠実で紳士的な佇まいがシリアスにもコメディにも映え、 樹里咲穂と上口耕平は見目麗しい紳士淑女からアドリブを思わすコミカルな役柄まで、 振り幅のある演技で楽しませる。 そして、 レオンの青年期を爽やかに演じる屋良朝幸が初挑戦したピアノの弾き語りも、 終盤の大きな見せ場のひとつだ。

最高も最悪も飲み込んで、 走馬灯のように行き過ぎる人生ドラマ。 やがて物語は、 名曲<ショウほど素敵な商売はない>で締め括られる。 「何があってもショウを続けよう!」と歌い踊る彼らの姿に、 生きることの素晴らしさを感じずにはいられない。 市井の人々の暮らしに馴染むアーヴィングの曲を聞きながら、 観客はあなた自身が人生の”主人公”であることにも気づかされるはずだ。

(取材・文/石橋法子)

I LOVE A PIANO

【公演概要】

ミュージカル「I LOVE A PIANO」

■上演台本・訳詞・演出
小林 香
■音楽監督
大貫祐一郎
■出演
屋良朝幸
上口耕平/吉沢梨絵/小此木まり
樹里咲穂
鈴木壮麻
■ピアノ
堀 倉彰

大阪公演
日時:6/13 (火) 19:00 6/14 (水) 14:00 / 19:00
場所:松下IMPホール
料金:¥8,800(税込)
・全席指定
※未就学児入場不可。

お問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(全日10:00~18:00

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