またジョン・ケアードに対しての質問で「和の演出を入れたいか」そして「内野さんをキャスティングした理由」についてはジョン・ケアードは「デンマークっていうことですが、二つの家族を描いている。だからどこの国でも成立する。自分たちの心地よい場所を作ろうと。でも日本人が演じるんだから日本的にはなる」と回答。そして2つ目の質問に関しては「凄くいい質問です!」と前置きしてから、「ハムレットっていうのはシェイクスピアが描いた戯曲の中でも一番大きな役なんです。本当は経験豊かで技術的にも豊かな方が演じるのですが、なんか若い方が演じた方がっていうのがあるようですが、それは間違いなんです。戯曲の中にふたつだけハムレットの外見を表現するのがあって、ひとつは墓掘りが言う言葉から推測すると30歳を超えているのはわかっている。あと、ガートルートが、『あの子は太っているから』って言うんですよね。それがハムレットの外見について描かれていること。シェイクスピアが冗談半分で入れたんだと思うんですが、ハムレットを演じた役者は内野さんぐらいの歳だったと思われます。その彼はシェイクスピアの芝居の看板役者だったんですね。絵を見ると太っているんです(笑)。その彼はフォルスタッフも演じているんですね。演じる役者はシェイクスピアが描いたことを理解しなければならない。だから内野さんは本当に考えることが出来る人だと思います」とコメント。このコメントに対して内野は「お腹が凄いので(笑)、痩せようとしてたのに一気に気が緩みました(笑)」と記者席を笑わせた。「もう48なんですけど、ハムレットってもっと若いんじゃないの?っていう人がいると思うんですが……内野がお見せいたします!」と熟年ハムレット宣言。あと言葉に関する質問が出たが、英語でやるとシェイクスピアの時代の英語になるので、むしろ外国語の方がわかりやすい、という演出家からのコメント。しかし、簡単になりすぎると複雑さがなくなってしまう、とも語った。
それからフォトセッションが行われ、一通り、会見は終了した。
2025年2月をもって、建て替…