【オフィシャルレポート】菊池修司&松田昇大 W主演 舞台『ト音』開幕!

『ト⾳』は、2013年に劇団5454で初演され、個性あふれるキャラクターや舞台セットの黒板を駆使した演出などが印象的な、劇団5454の代表作の1つとされている作品だ。4回目の上演となる今回は、2022 年にテーマ性、そして構成の斬新さで注⽬を集めた『プロパガンダゲーム』でタッグを組んだ劇団5454(ランドリー)とメディアミックス・ジャパン(MMJ)の第⼆弾公演として、MMJプロデュースで上演される。

新聞部に所属する秋生(菊池修司)と藤(松田昇大)が、生徒たちの興味をひく新聞を作るべく、教師の「嘘」を記事にしようと試みることから始まる、青春物語でありながら、ミステリー要素もあったりと、見どころが多くあるのも今作の特徴である。

まず、台詞と音楽が融合したオープニングシーンに圧倒される。劇団5454では定番となっている「ポエトリーリーディング」を用いたオープニングシーンは本作でも登場する。秋生(菊池修司)と藤(松田昇大)の2人の台詞や音楽は、爽やかさと少しの苦さも感じられ、初めて見る時と、2回目に見るときでは違った聴こえ方になるだろう。2人の台詞と同時に舞台上で流れていく人間模様も鮮やかで何度でも見たくなるオープニングとなっている。

そして、劇団での初演から毎回行われている、新聞のネタ出しシーンでの黒板を用いたダイナミックな演出(通称:黒板大立ち回り)は本作でも健在だ。紀伊國屋ホールの端から端まで広がっている黒板に向き合い、新聞のネタ出しを行う秋生(菊池修司)と藤(松田昇大)は、まさしくチョークと言葉を武器に殺陣を行なっているような迫力がある。

また、今作は主演二人だけではなく、他の学生や先生のキャラクターも魅力である。

千葉(長江崚行)と長谷川(佐藤日向)のやりとりは、学生らしさがありながらも面白おかしく描かれており、舞台に出てくるだけで目で追いかけたくなるような楽しさがある。学生時代に誰もが抱えたことがあるような悩みがリアルに描かれているところも見どころだ。体育教師の坂内(川本成)や数学教師の五味(久ヶ沢徹)など先生たちは、「ああ、こういう先生、学校にいたな」と思い出しつつも、「先生」という生き物もひとりの人間であるということを実感させるような多面的な描かれ方をしており、教師目線でも学生目線でも共感できる会話劇として、2時間たっぷり10人の魅力的な登場人物と向き合うことのできる作品である。

キャストコメント

菊池修司 コメント
本日、初日を迎えます。
過去に何度も上演され、愛されているこの作品に秋生として出演できること、大変光栄に思います。
初めて台本を読んだその日から、この作品について考えれば考えるほど、自分とは何か、人とは何か。そんなことばかり考えながら、稽古をしてきました。
秋生にとって、自分にとって、この作品が”救い”になっていたら、皆さんにその想いが届いていたら、この作品を背負う者としてすごく嬉しいです。
1人でも多くの方に、この舞台『ト音』が届きますよう。
紀伊國屋ホールにて、ご来場お待ちしております。

松田昇大 コメント
本日から舞台『ト音』始まります。始まってしまったらあっという間に過ぎ去ってしまう事でしょう。でも藤として生きていく2時間はとても濃い時間になるだろうし、観てくださる皆さんにとっても濃密な時間になることをお約束します。僕にとって、始まる前から特別な作品『ト音』。それを特別にする為に日々精一杯、その場限りの瞬間を生きていきます。
観てくれる皆さんへ。あなたの大切な人の大切な物を大切にできますよう願いを込めて。

長江崚行 コメント
いよいよ舞台の幕が開きます。舞台に携わって数年が経ちますが、毎公演、初日の幕が開くその瞬間まではどう頑張っても落ち着きません。
積み上げてきたものがお客様の参加によって完成するのが待ち遠しいのか、どれだけ準備しても予測のできないハプニングに怯えているのか。僕には分かりませんが、前者であることを祈りながら舞台に立っています。
「嘘」をテーマに置いている作品ですが、この落ち着きのなさを利用しながら、嘘をつかず楽しんで演じられたら。よろしくお願いします。

佐藤日向 コメント
まもなく、舞台『ト音』の幕が上がります。
これまで沢山の学生の方が演じてきた演目、そして学生の皆様は1時間に収めて『ト音』を上演していると聞きました。
私たちは今回2時間という濃い時間の中で藤と秋生の物語を紡いでいきます。
長谷川を演じると周りの方から「私に似ている」と言ってもらうことが多い稽古期間だったのですが、実は私としては似ている部分が無く、かなり手探りで始まったキャラクター作りだったので、約2時間という上演時間の中で長谷川の存在が観てくださったお客様のもとにどのような形で届くのか楽しみです。
誰かのきっかけの舞台となれますように。

窪田道聡 コメント
舞台『ト音』ついに開幕です。ワークショップから始まり、約一カ月間の稽古、その積み上げてきた全てを観に来てくださるお客様に届けられること嬉しく思います。そして紀伊國屋ホールで劇団5454の代表作が上演できる幸せ、感謝しかありません。劇団での初演、再演、再々演を経ての今回、まだまだ伸び代のある作品だと思います。千秋楽まで一公演一公演たくさんのお客様と一緒に育てていきたいです。どうぞよろしくお願いします。

榊木並 コメント
再演では初演より劇場をサイズアップし、再々演では更にサイズアップと地方公演を実施し、そしてついにプロデュースしていただいて紀伊國屋ホールで上演と、『ト音』は劇団5454と共に成長してきた作品です。人のずるさ、優しさ、情けなさ、強さなどが詰まった人間味のある登場人物ばかりで、きっと誰かに共感しながら楽しんでいただけるのではないかと思います。劇場へ入る前と出た後で、いつもとちょっと景色が違って見えたら嬉しいです。ご来場お待ちしております。

森島縁 コメント
いよいよ『ト音』が開幕いたします。
初演の稽古場で、脚本・演出の春陽が書きあがった台本をもってきたとき、読んでいたみんなの手が衝撃で止まったのを今でも覚えています。
中野の小さな小さな劇場で生まれた作品が11年の時を経て紀伊国屋ホールで上演されること、嬉しさや緊張やいろんな気持ちが混ざっております。
『ト音』を知っている方も、初めて見る方も楽しんでいただける作品になっております。
是非劇場で体感して下さい!

及川詩乃 コメント
たくさんの方に支えられて、無事に初日を迎えられることを感謝いたします。『ト音』は私が初めて劇団5454の舞台に出演した作品です。自分ひとりで出来ることなんてほんの僅かだ、ということを教えてくれた作品でした。今回もまた、魅力的な共演者たちの存在の大きさを感じながら舞台に立っています。どの役にも共感できる要素があるので、登場人物たちの人生の一部から自分を見つけていただけたら幸いです。素敵な劇場で上演できる喜びを噛み締めて最後まで頑張ります。

川本成 コメント
この間顔合わせだと思ったら、もう初日です。
稽古日数が少なかった訳ではありません。充分に用意して下さいました。
濃密な時間だったからあっという間だったのか、脳とかあれこれの老化等により、
途中の記憶がなんかふんわりしてるのか分かりませんが、とにかくあっという間でした。
初めましての方々が多い中にこうして呼んでもらえるのは何より幸せな事ですし、
みんなとても素敵で、僕などという男にも優しくしてくれました。
これからも頑張らねば、と改めて思わせてくれるような機会。
本番、皆様に楽しんでいただけるよう、演じさせていただきます。
ト音、始まります!一緒に楽しみましょう!

久ヶ沢徹 コメント
5月13日、キャスト、スタッフほぼほぼ初めましての方々とお会いして稽古が始まりました。
稽古初日がすごく好きです。特に初めてご一緒させて頂く方が多い現場だと、どんな人が居るんだろうとドキドキワクワクします。
この現場も頼もしい人ばかりでした。稽古が進むと色々な課題が出て来ますが、共に作り上げようという共通意識を皆が持っている心強い稽古場でした。
そんな老若男女(老男担当)が作り上げたお芝居、楽しんで頂けたら幸いです。
本日はお足元の悪かったり悪くなかったりする中お越し頂きありがとうございます。


撮影:滝沢たきお

公演概要

■タイトル:『ト音』

■脚本・演出:春陽漁介(劇団5454)

■出演者:菊池修司 松⽥昇⼤ ⻑江崚⾏ 佐藤⽇向
窪⽥道聡 榊⽊並 森島縁 及川詩乃
川本成 久ヶ沢徹

■劇場:紀伊國屋ホール(東京都新宿区新宿3丁⽬17−7 紀伊國屋書店新宿本店4F)

■公演日程
2024年6⽉13⽇(⽊)〜18⽇(⽕)
6月13日(木) 19:00開演(カーテンコール撮影可能)
6月14日(金) 13:30開演(アフタートークあり)
6月15日(土) 13:00開演/17:30開演(アフタートークあり)
6月16日(日) 13:00開演/17:30開演(来場者特典 舞台集合写真)
6月17日(月) 19:00開演(アフタートークあり)
6月18日(火) 13:30開演(アフタートークあり)/18:00開演

■チケット
SS席:15,000円(最前列・ビジュアルチケットの特典付き)
S席: 9,500円(ビジュアルチケットの特典付き)
A席: 8,500円
B席: 7,500円
C席: 3,500円

■公式サイト:https://mmj-pro.co.jp/528hz-tone/
■公式SNS X:@stage_propa Instagram :@tone_528hz

◼️企画制作:メディアミックス・ジャパン(MMJ)

Rie Koike