新曲は8曲、全部で18曲、ミュージカルナンバーが豊富でメロディも多彩。青学キャストの中には「これが初舞台」というメンバーもおり、初々しく、勢いもあり、情熱を持って演じていたのが印象的。演出的には多少の映像は使うが、前公演と比較すると全体としてはシンプルになった。舞台上にはセットもなく、俳優2人のみという場面もあり、ひたすら打ち合う姿はミュージカル「テニスの王子様」ならでは。ダンスコリオもシンプルで勢いがあり、フォーメーションも計算されつくしており、観やすくダイナミック。試合はないが氷帝の存在感はしっかり、跡部の見せ場もあるので、ここはポイント。一見すると順風満帆に見える越前リョーマ、プレッシャーを感じる弱いところもあるが、意志の強さもあり、“強くなりたい”と願う。誰もが強くなりたい、しかし、試合では必ず誰かが負けて誰かが勝つ。ここはミュージカル「テニスの王子様」のテーマのひとつ。強くなって唯一無二になること、それを通じて様々なものを得るのである。
お楽しみシーンや台詞も随所に散りばめられており、笑えるところも。終われば、キャストも客席に降りてくるので、手を叩いたりして楽しみたい。
なお千秋楽はライブビューイングもあるので、劇場に行かれないファンはこちらで!