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【インタビュー】舞台『テンペスト』鈴木拡樹さん×本田礼生さん×矢崎広さん

2024年1月6日(土)から21日(日)まで東京・サンシャイン劇場、1月25日(木)から28日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演される少年社中 25周年記念ファイナル 第42回公演『テンペスト』。

本作は、ウィリアム・シェイクスピアの「テンペスト」を大胆に脚色した25周年のフィナーレを飾る新作となります。
井俣太良さんをはじめとする少年社中の劇団員に加え、鈴木拡樹さん、本田礼生さん、萩谷慧悟さん(7ORDER)、なだぎ武さん、山﨑雅志さん(劇団ホチキス)、鈴木勝吾さん、矢崎広さんが出演。
少年社中に縁深いキャストから初めましての新たな魅力溢れるキャストたちが、 “演劇を浴びる”ような、少年社中の魅力満載の作品をお届けします。

この度、本作に出演する鈴木拡樹さん、本田礼生さん、矢崎広さんにインタビューを実施。
本作や演劇で伝えたいこと、コロナ禍が明けた2023年を振り返っての想いなどを語っていただきました。

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左から:本田礼生さん、鈴木拡樹さん、矢崎広さん

出演が決まってのお気持ち

鈴木:少年社中の25周年という大事な時期に、大好きな劇団のお芝居に出演できることが嬉しいですし、周年記念のファイナル公演なのでこれから30年、40年と続いて行ってほしいという願いも込めて、この作品を先に導きたいという気持ちでいっぱいです。

矢崎:前回の出演からしばらく経っていて、また少年社中の作品に出演したいと思っていました。そして、今回の25周年という節目で出演できて嬉しいです。

本田:僕は今回初めて少年社中さんの舞台に出演させていただくんですが、初めての参加で25周年という素晴らしいタイミングで舞台に立たせていただけるのはすごく光栄なことですし、錚々たる先輩方や劇団を作り上げてきた方々と自分も一緒に立てるようになったことを嬉しく思います。

舞台に立って演技で伝えたいこと

鈴木:僕は、今回演じる役と同じ思想で、観ている人を幸せにしたい。そういうプラスなパワーがあるのが演劇の特徴だと思っていて、そうした思いを受け取ったことがあるからこそ、僕はお芝居を始めたんです。なので、同じような気持ちを受け取ってくれる人が居てくれたら嬉しいなと、常々考えています。それが僕の演技の根幹になっているので。今回の作品でも、そういうものを描けそうだと思っていて、一人でもこの演劇の世界に興味を持ってくれる人が増えてくれれば嬉しいです。

矢崎:演劇をやっていて、そこは本当に難しいなと思っているところでもありますし、楽しいと感じる部分でもあります。作品の中で、自分が演じる役を深めていくことによって、作品がどんどん良くなっていくのが僕自身楽しくて。役を突き詰めていく時、僕のフィルターを通して作っていって、そうやって僕が感じている作品との距離や楽しんでいる気持ちなどを、僕なりのフィルターを通して作った役から感じ取ってもらって、お客さんと共有していきたい。そういう演劇作りが、僕の役者としての一つの思想だと思っていて、思想をいろんな人と共有していくことが、演劇の魅力の一つでもあるんじゃないかなと、感じています。

本田:僕は拡樹さんの言っていたことにすごく共感したのですが、生まれて初めて観た舞台で、この演劇の世界に入ろうと思ったんです。まさに演劇に人生を変えてもらった人間なんですよね。演劇には、そんな風に人の人生を変えるほどの力がある。僕が初めて舞台を観た時と同じような衝撃や、それに近いものを届けられたらいいなと思って、演劇をやっている気がします。

今作で新たにチャレンジしたいこと

鈴木:きっといろんな挑戦が待っていると思います。出演するメンバーがすごいので、ワクワクした気持ちもありますし、何か面白いものが生まれたらいいなという期待の方が大きいです。
観ていて楽しんでもらえる時間が少しでも多くなるように最後まで持っていきたいので、固い表現にならないようにベースとなる「テンペスト」もしかり今作とのリンクする部分や物語をしっかり嚙み砕く時間があればいいなと考えています。

矢崎:僕の中で、漠然としたチャレンジにはなるんですが、毛利さんが描く物語を何度かやらせていただいている中で、今回の少年社中25周年記念ファイナルでは少年社中の作品とどう向き合っていくのか、どれだけこの作品で役を深めていけるのか。そこが僕にとってのチャレンジです。

本田:僕は、今回が初めての出演となるので、その時点で少年社中作品へのチャレンジが始まっていると感じています。シェイクスピアを題材にした作品をやらせていただくのも今回が初めてなので、真っ新な気持ちで挑みたいです。こうして、僕がこの世界を志した当時にDVDや劇場の客席で観ていた先輩方と一緒に演じられることを嬉しく思うと同時に、座組の中で若手の立ち位置になるのも久々なので、そこも含めてチャレンジになりますね。若手だからできるような稽古の仕方があったりすると思うので、自分らしい演劇を少年社中でお見せできるよう頑張りたいです。

ビジュアル撮影の感想・衣裳のお気に入りポイントがあればお教えください

鈴木:少年社中の作品は、ビジュアル撮影の日から演劇が始まっているといつも感じていて。ある程度のコンセプトは決まっていますが、撮影をしながらその場で即興で作っていくんです。もっと宝石を足してみようかとか、そういうやり取りがすごく面白くて、完成するまでどうなるのか分からない、作っていく工程がすごいなと、そう思いながら毎回やらせていただいています。

矢崎:撮影現場でコンセプトを聞いて作っていく形だったので、アートを作っているようなビジュアル撮影でしたし、自分自身も役作りを試されているような、ドキドキする現場でした。

本田:少年社中さんのビジュアル撮影が凄いと、前々から聞いておりまして。拡樹さんが言っていたように、本編とは関係のないものがあったりもするんです。その場で物作りをしていく空気感が、すごく楽しかったです。

役者として、それぞれ尊敬しているところはありますか?

鈴木:矢崎くんとは長い付き合いになるのですが、昔から演劇への愛をすごく分かりやすく感じていて、研ぎ澄まされた感覚が鋭い刃物のように感じるくらいの熱量を持っています。今も昔も、そこはずっと変わらない部分でもありますし、そんな矢崎くんを見るとやっぱり嬉しいですね。
礼生くんとは共演は初ではないですけど、お芝居でしっかり絡むのが今回が初めてなんです。なので、本作の出演者に礼生くんの名前を見つけた時は「よし!」って思いました。

矢崎:拡樹くんは、昔も今も自分の中で、 憧れてること、許せること許せないことの線引きがすごくはっきりしていて。それ故にすごく隙のない役作りをする人です。そこがミステリアスに映る部分もあるんですけど、対峙すると熱量もすごく感じる役者だと思いますし、どちらも持っている魅力を感じます。そうした、拡樹くんが持っている独特な雰囲気は唯一無二だと思います。
礼生くんからは、役作りや演劇に対しての想いをすごく感じています。そして、そこも素晴らしいのですが、現場で周りをよく見て立ち回っているのが上手だなと思ってみています。昔の自分も礼生くんみたいな言い方ができたら、もう少し可愛がってもらえたんじゃないかな(笑)。

本田:尊敬しているところは数えきれないですが、拡樹さんとちゃんと舞台でご一緒するのが初めてなので、いちファンとしての印象になってしまいますが、広さんが先程言っていたように唯一無二だと感じています。独特のオーラや世界を感じる役者さんだというのが一番印象深いです。今回の作品で、もっともっと素敵な部分と出会えると思っているので、楽しみです。
広さんは、土台がしっかりしていて地力があるという印象です。そこを見習いたいと思っています。情熱的でアドバイスも優しくしてくださるので、今回も安心して身を委ねたいと思います。

2023年を振り返って

矢崎:今年は舞台を沢山やらせていただいて、多くの方に観ていただけましたし、稽古も楽しく、そして沢山経験して、演劇に対する価値観が変わりました。自分が信じていたい、信じていることに確信を持てるような経験が多くあり、新しいことと今までのことを両面で認めてもらったような年でした。今年の最後は少年社中という、僕が演劇を改めて好きになったきっかけをくれた劇団なので、稽古をしながら新年を迎え、そして本番を迎えるというのは、今年の総まとめとしては非常にいいなと感じています。

本田:1年は楽しくて濃密だと、あっという間に感じると思っているんですが、今年は特に今年やったはずのお仕事も数年前にやったお仕事なのではと感じるほどあまりにもあっという間で密な1年でした。いろんな演劇や経験をさせていただいて、その終わりであり、新しい年の始まりの作品が少年社中さん25周年記念ファイナルの舞台『テンペスト』という作品であるのは、自分の中で集大成になると感じています。

鈴木:「劇場でお待ちしています」という言葉を久しぶりに言えたことが幸せでした。コロナ禍では、この言葉はどうしても言いたくなくて。ただ、観てほしい気持ちは勿論ありますので、おすすめですと伝えていました。どうしても一番最後に添えたい言葉が言えない時期が続いていたのですが、今年ようやく言えるようになったのは嬉しかったです。コロナ以前は、徐々に演劇業界全体の熱が上がり、エンタメが認められて、舞台に足を運んでくださるお客様の数もかなり増えてきていたんです。希望を感じていたところで、コロナの影響で一気に0もしくはマイナスからのスタートになってしまうのかという、絶望を感じている時期もありました。そこから、やっと戻りつつある世の中で、またお客さんが戻ってきてくれる姿を見たり、観劇が好きな方が積極的に周りの人を誘ってくれる姿が、今年はとても印象的でした。演劇まだいける、という希望を貰えた年でした。以前のところまで戻して、更に上を目指していくには時間はかかると思いますが、時間をかけてもいいので、この文化が途切れないように、どんどん作品で宣伝をできたらと思っています。

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ヘアメイク=AKI(鈴木拡樹) 城本麻紀
スタイリスト=小田優士
衣装=【鈴木】ジャケット・パンツ(共にAM3/LANCE PR tel.080-3705-4272)

公演概要

タイトル 少年社中 25周年記念ファイナル
第42回公演 【テンペスト】

原作 ウィリアム・シェイクスピア
脚色・演出 毛利亘宏

会場
<東京公演>2024年1月6日(土)~21日(日) サンシャイン劇場
<大阪公演>2024年1月25日(木)~28日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

出演
井俣太良 大竹えり 田辺幸太郎 長谷川太郎 杉山未央 山川ありそ 内山智絵 川本裕之
鈴木拡樹 本田礼生 萩谷慧悟(7ORDER) なだぎ武 山﨑雅志(劇団ホチキス) 鈴木勝吾 矢崎広

日替わり出演
東京会場
1月6日(土) 17:30 松本寛也
1月7日(日) 13:00/17:30 多和田任益
1月8日(月祝) 13:00 森大
1月9日(火) 14:00 椎名鯛造
1月10日(水) 14:00 中村龍介
1月12日(金) 19:00 伊藤昌弘
1月13日(土) 13:00/17:30 橋本祥平
1月14日(日) 13:00 唐橋充
1月15日(月) 19:00 松田岳
1月16日(火) 14:00/19:00 松田凌
1月17日(水) 14:00 輝馬
1月19日(金) 19:00 橋本真一
1月20日(土) 13:00/17:30 小野健斗
1月21日(日) 12:00/16:30 高崎翔太

大阪会場
1月25日(木) 19:00 谷口賢志
1月26日(金) 19:00 納谷健
1月27日(土) 13:00/17:30 安西慎太郎
1月28日(日) 12:00/16:30 宮崎秋人

チケット <全席指定> ※未就学児入場不可
一般:9,500円(税込)
U-19:2,000円(税込/19歳以下枚数限定)
社中ありがと割:8,500円(税込)

チケット販売 e+ (イープラス) https://eplus.jp/tempest/
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/tempest/
ローソンチケット https://l-tike.com/tempest/ (Lコード:32658)

公演特設HP http://www.shachu.com/tempest/
少年社中公式HP http://www.shachu.com/
少年社中公式X(旧Twitter) @shonen_shachu

スタッフ
照明◎斎藤真一郎
音楽◎YODA Kenichi
衣裳◎村瀬夏夜
舞台美術◎秋山光洋
舞台監督◎横尾友広
音響◎井上直裕(atSound)
振付◎本山新之助
アクション指導◎栗田政明(倉田プロモーション)
映像◎荒川ヒロキ
ヘアメイク◎林 美由紀
演出助手◎本藤起久子
スチール◎金丸 圭
宣伝美術◎羽尾万里子(Mujina:art)
WEB◎田中ユウコ
宣伝美術協力◎真野明日人
制作◎一ツ橋美和、宮本綾子
プロデューサー◎中村恒太(東映)
企画・製作◎シャチュウワークス
共催◎東映

Rie Koike

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Rie Koike