ドイツの劇作家フランク・ヴェデキント作『春のめざめ』

ドイツの劇作家フランク・ヴェデキント作『春のめざめ』が、
2017年春、原作版ストレートプレイとして蘇る!

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース
春のめざめ
公演予定:2017年5月
会場:KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ/地方公演あり
構成・演出:白井晃
企画製作:KAAT神奈川芸術劇場

大注目の若手俳優、志尊淳の初ストレートプレイ!

KAAT神奈川芸術劇場芸術監督として、近代戯曲を現代に蘇らせるシリーズに取り組んでいる白井晃が、『ペール・ギュント』『夢の劇ードリーム・プレイー』『マハゴニー市の興亡』に次ぐ第4弾として手掛けるのは、かねてから上演を熱望していたドイツの劇作家、フランク・ヴェデキント作の名作戯曲『春のめざめ』です。

2014年『烈車戦隊トッキュウジャー』に出演して注目を集め、 来年4月には主役級若手俳優陣が大集結し話題の映画『帝一の國』の公開が控える他、累計発行部数420万部を記録する人気コミック『きみはペット』の14年ぶりのテレビドラマ化で主役にも抜擢されている志尊淳が、自身初のストレートプレイで初主演を果たします。本作で、志尊が演じるのは、物語の中心人物となるメルヒオール役。思春期の少年たちの性の目覚め、大人や社会との葛藤と苦悩を表現いたします。

同級生役に大野いと、さらにオーディションから栗原類が抜擢!

志尊淳演じるメルヒオールの同級生でヒロインのヴェントラ役に、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』でGMTのメンバーの一人を演じて注目され、今年は映画『雨にゆれる女』でヒロインを務めるなど成長株の女優、大野いとが決定。さらに、ファッション誌、バラエティ番組、映画、舞台、執筆活動と次々に活躍の場を広げている栗原類が、本作オーディションに参加して白井芸術監督の目に留まり、メルヒオールの友人で作中重要な役割を担うモーリッツ役に抜擢されました。
友人役には、小川ゲン、中別府葵、北浦愛ら、若手俳優を起用。また、若者達を抑圧する両親や学校の先生役に、あめくみちこ、那須佐代子、河内大和、大鷹明良といった話題の舞台作品に欠かせないベテラン勢が揃います。

芸術監督白井晃演出による、濃密空間での若手起用の緊迫した舞台

これまでKAATのホール空間を使い、劇場の特性を生かした大胆かつ斬新な空間を創造してきた白井芸術監督が、今回初めてKAATのスタジオ空間で、作品を上演いたします。KAAT神奈川芸術劇場が新たな才能の発掘と育成を目指し、約200席という極めて濃密なスタジオ空間での緊迫した舞台と、豪華俳優陣と白井芸術監督とのタッグに、ぜひご期待下さい。

[STORY]

ドイツの中等教育機関で学ぶ優等生のメルヒオール、友人で劣等生のモーリッツ、同級生のヴェントラ。ある日の帰り道、メルヒオールはモーリッツに『子供の作り方』を図解で説明すると約束する。成績のさえなかったモーリッツは、学校での過度な競争にたえられず米国への出奔を企てるものの果たせず、将来を悲観して自殺する。一方、メルヒオールは半ば強姦のようにヴェントラと関係し、ヴェントラを妊娠させてしまう。自殺したモーリッツの遺品からはメルヒオールのメモが見つかり、ヴェントラとの事も発覚。自殺の原因とされたメルヒオールは親に感化院に入れられてしまい・・・。

白井晃(構成・演出)コメント

2017年度の芸術監督の最初の作品として、フランク・ヴェデキントの『春のめざめ』を選んだ。それにはふたつの理由がある。ひとつは、100年以上も前に書かれた作品でありながら、全くもって変わらぬ若者の生や性への葛藤が描かれているからに他ならない。少年、少女は他者との対峙を通じて、やがて社会へ組み込まれて大人になってゆく。その過程は、青く稚拙な戦いではあるが、それは自己を形成する上で最も重要なことでもある。若い観客がこの作品に接する時と、大人の観客の視線とは自ずと違ってくる。それは、自分自身がそうであり、今の自分の感覚がこの作品をどのように捉え直せるかという興味がひときわ大きいのだ。
もうひとつは、この作品が書かれた、19世紀後半の社会の空気が、不思議と現代と似ているように思えてならないからだ。産業革命による経済体系の変化は、人々の暮らしや、国家の在り方まで変化させて行った。それが、まさに相似形をなして、しかももっと大きなうねりとなって現れているように思える。少年、少女たちが通う、ギムナジウムを取り巻く環境はとても危うい。それは大人たちが作った社会であり、まさに現代の子どもたちがおかれている状況と酷似している。
今回、舞台経験の少ない若い俳優たちと、この作品の創作に挑むことにした。それは、彼らの存在そのものが持つ、生への憂いと喜びを、誠実に現わすことができるのではないかと思ったからだ。彼らは、まだ保育器の中にいる。そして、外気の危険を感じながら葛藤している。そんな様子がリアルに立ち上がればと願っている。

志尊淳(メルヒオール役)コメント&プロフィール

今回、「春のめざめ」で主演のメルヒオール役をやらせていただきます。
この物語は、思春期の男女が自分の成長に戸惑い、葛藤しながらも強く成長していく姿が描かれています。
メルヒオールとは年齢も近く、思春期の悩みや葛藤は共感できる部分がたくさんあると思うので、彼の気持ちに寄り添いながら丁寧に演じていきたいと思っています。
白井晃さんの作品を何度か拝見させていただき、白井さんは言葉で表現できない繊細さや雰囲気を持った作品を創られているイメージがあります。
舞台経験のあまりない自分にとってプレッシャーを感じる部分もありますが、大野さんや栗原さんをはじめとする、たくさんの素敵なキャストさん、スタッフさんに囲まれている事に感謝しながら良い作品を作り上げられるよう、精一杯頑張ります。

【プロフィール】 2011年俳優デビュー。主な出演作はミュージカル『テニスの王子様』シリーズ、Dステ『TRUMP』、舞台『タンブリング』EX『烈車戦隊トッキュウジャー』(主演)TBS『表参道高校合唱部!』CX『あの日みた花の名前を僕たちはまだ知らない』NTV『ダマシバナシ』CX『5時から9時まで~私に恋したお坊さん~』NTV『そして誰もいなくなった』映画『先輩と彼女』(主演)『疾風ロンド』『全員、片想い』『サバイバルファミリー』等。本作にて本格ストレートプレイに初挑戦。

大野いと(ヴェントラ役)コメント&プロフィール

思春期の男女がどのように”性”というものを知っていくのか、そしてどのように受け止めていくのか、発表された当時は問題作とされていましたが、ミュージカルとして人気を博したこの作品に、今回携わることができてとても気持ちが入ります。
白井晃さん演出の『マハゴニー市の興亡』を拝見させていただいたのですが、ユーモア溢れる演出に引き込まれました。白井晃さんや志尊淳さん栗原類さんたちと一緒に、この作品を作り上げることが、今、とても楽しみです。
今年2度、舞台の上に上がらせて頂いたのですが、まだまだ未熟者ですので、白井晃さんやスタッフさん、役者の皆さんの力をお借りしながら、全力を尽くします。どうかみなさん楽しみにしていて下さい。

【プロフィール】 1995年生まれ・福岡県出身 主演映画『高校デビュー』(11)のヒロインで女優デビュー。2013年、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』ではGMTメンバーのひとりとして印象を残す。2015年、『天の茶助』(SABU監督)にヒロインとして出演し、ベルリン国際映画祭にも参加。今年は、『雨にゆれる女』が公開、来年夏に『兄に愛されすぎて困ってます』の公開も控える。舞台では、宮本亜門演出舞台『ライ王のテラス』で初舞台に挑戦し、音楽朗読劇『冷蔵庫のうえの人生』で元宝塚歌劇団トップスター大空祐飛と共演するなど活動の場を広げている。

栗原類(モーリッツ役)コメント&プロフィール

3年前の冬に朗読劇で今作をやらせていただき、今回ストレートプレイ版に出演させて頂く事は、恐らく何かの縁だと僕は感じました。志尊淳さんとはずっとバラエティ番組で共演していたのですが、今回初めて一緒にお芝居で仕事ができるのが楽しみです。白井晃さん演出の舞台にはいつか出していただきたいと思っていたので非常に光栄です。白井さんver“春めざ”がどのように展開されて化学反応を生み出すか僕も楽しみです。

【プロフィール】 1994年12月6日生まれ、東京都出身。「メンズ ノンノ」や「ポパイ」でのモデルを経てバラエティ番組でブレイク。 2012年から役者としてもドラマ、映画、舞台に出演し、2014年にはパリコレのランウェイデビューも果たす。2016年10月、著書「発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由」を出版し話題に。2017年公開予定『お江戸のキャンディー2 〜ロワゾー・ドゥ・パラディ〜』では映画初主演を果たす。

公演概要

タイトル : KAAT神奈川芸術劇場プロデュース 『春のめざめ』
原作   : フランク・ヴェデキント
翻訳   : 酒寄進一
構成・演出: 白井晃(KAAT神奈川芸術劇場 芸術監督)
出演   : 志尊淳 大野いと 栗原類
       小川ゲン 中別府葵 北浦愛
       あめくみちこ 河内大和 那須佐代子 大鷹明良  ほか

【神奈川公演】
会場   : KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ
日程   : 2017年5月
チケット一般発売: 2017年2月18日(土)
料金   : 未定
販売窓口 : チケットかながわ、チケットぴあ、イープラス、ローソンチケット ほか
お問い合わせ: チケットかながわ 0570-015-415(10:00~18:00)
主催、企画製作: KAAT神奈川芸術劇場
共同制作 : ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)

【京都公演】
5月27日(土)・28日(日) ロームシアター京都 サウスホール
お問い合わせ : ロームシアター京都 075-771-6051

【兵庫公演】
6月10日(土) 15:00/11日(日) 13:00 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
お問い合わせ:芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255
(10:00~17:00/月曜休み ※祝日の場合翌日)
※北九州公演あり 

2.5news(編集部)

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