【オフィシャルレポート】舞台「ヴァニタスの手記」-Encore-、開幕!

舞台「ヴァニタスの手記」-Encore-が、本日 3 月 10 日(金)に池袋・サンシャイン劇場にて開幕。
本作は、月刊「ガンガン JOKER」(スクウェア・エニックス刊)にて 2016 年より連載中の望月淳による漫画で、TV アニメ化もされた『ヴァニタスの手記』の舞台化作品。
2022 年 1 月に予定していた公演は、事情により 1 公演のみの上演となったが、このたび「-Encore-(アンコール)」として再演が決定した。初日公演に先立ちおこなったゲネプロ様子を舞台写真とともにレポート。キャスト・スタッフ一同、万感の思いを込めて本日からの本番に臨む。

物語の舞台は 19 世紀のパリ。吸血鬼(ヴァンピール)の青年・ノエ(菊池修司)は、恩ある“先生”から頼まれ、あるものを見つけるために飛空船でパリへ向かっていた。あるものとは、童話「蒼月の吸血鬼」に登場する機械仕掛けの魔導書「ヴァニタスの書」。
まもなくパリに到着するかという時、ノエは飛空船の中で呪い持ちの吸血鬼の暴走による事件に巻き込まれる。すると突然、ノエの前に吸血鬼専門の医者を自称する人間・ヴァニタス(植田圭輔)が現れ、あっという間に呪いを治療して事件を解決してしまう。その手には一冊の本が…。その本こそ、ノエの探し求めていた「ヴァニタスの書」だった。
ヴァニタスは、吸血鬼はこのままでは呪い持ちの増加とともに滅びゆく運命だ、とノエに語る。高い戦闘力と頑丈な体を持つノエを見込んだヴァニタスは、ノエに力を貸せと言い、2 人は共に長い旅を始めることになった。
「オレはオレの選んだ方法でお前たちの意志に関係なく必ず吸血鬼を救ってやる」。ヴァニタスの真の目的は、そしてノエは旅路の果てにいったい何を見つけるのか…。

ほぼ 1 年越しのアンコール上演となった今作。積み重ねてきた再演への思いと、それぞれが別の現場で得てきた経験値、深め育ててきた「ヴァニタスの手記」原作とキャラクターへの解釈を、カンパニー一同が全力でぶつける公演となった。

植田圭輔は、一見軽薄で尊大、しかし重い過去を想像させるヴァニタスを熱演。終盤に向けて少しずつキャラクターの深部を観客に伝え、カンパニーを引っ張りながら物語の世界を深めて表現するさまは見事。昨年の公演よりも、さらにナチュラルにのびのびとヴァニタスを演じることを楽しんでいるように見える。

もう 1 人の主人公・ノエを演じる菊池修司は、くもりのない真っ直ぐ純真な熱さを持った芝居がノエのキャラクターにマッチ。ヴァニタスを振り回し、振り回されながら謎に足を踏み入れ、自らの過去に向き合い成長していくさまを体当たりで表現している。1 年越しにノエを演じられ、本作の舞台に立てる喜びが伝わってくるようだ。また、丘山晴己演じるローランが登場する後半以降は、緊迫感と力を抜いて笑える箇所の緩急がより鋭くなっていく。

舞台美術で特に強い印象を残すのは、ライトに照らされて紅く蒼く浮かぶ月。彼らを見下ろすかのように常に存在している。パリの街並みを模したセットは、時に飛空船の内部となり、大聖堂の地下にもなり、役者の芝居と照明でまったく違う風景に見えるように作られている。ジャンヌ(七木奏音)の紅いガントレット、ローランのデュランダルといった大ぶりな武器も見栄えがする。

「ヴァニタスの書」の力の発動時には、映像と照明を併用したアニメーション的な表現が舞台上に再現される。一方、黒い影などの禍々(まがまが)しく襲い来るものは、女性ダンサーたちが高い身体能力で表現。人ならぬ動きで、怪しさ・恐怖・重苦しさを観客に感じさせる芝居を見せる。手段としてデジタルとアナログが融合しているが、受ける印象としては作品の世界観そのままに、アナログのマンパワーの力が強い。
男性アンサンブル・ダンサーたちも、吸血鬼(ヴァンピール)、狩人(シャスール)の隊員など八面六臂の活躍だ。アンサンブルメンバーがこの「ヴァニタスの手記」の世界観をがっちりと作りこんでいるからこそ、メインキャストたちがそれぞれの役を演じることに集中し、まっとうできている。

脚本は、原作・アニメをベースに、大事なエピソードを積み重ねてヴァニタスとノエの関係性に変化を与え、2人の間に絆を生み出している。特に冒頭とラスト近くのシーンでのノエのセリフは、同じことを口にしていてもヴァニタスへの気持ちの変化が現れていて胸を底からわしづかみにされる気持ちになるだろう。
原作のコミックスファンはもちろん、アニメから入ったファンにとっても嬉しい演出も盛り込まれている。もちろん、原作を知らずに舞台から入っても大丈夫だ。所々に「過去に何があったのだろう…」と想像をかきたてられる描写が差し込まれているので、観劇後は舞台で描かれている先の展開が気になること間違いなしだ。

上演時間は、途中休憩 15 分を含んで約 2 時間 30 分。-Encore-(アンコール)でありながら、昨年の公演日の続きでもあり、菊池が戻っての初演でもある本公演。ノエ役に高本学を迎えて昨年上演できたあの 1 公演があったからこそ、この物語をさらに多くの人に届けたいというカンパニーの気持ちが強まったのではないかと感じる。
ヴァニタスとノエの関係性の変化、そして旅の始まりと最初のピリオドを劇場で確かめ、見届けてほしい。
公演は 3 月 12 日(日)まで。千穐楽公演は DMM にて配信も予定されている。

Blu-ray&DVD 発売決定

本編 DISC に加え、特典映像 DISC も付属。特典映像 DISC には、メイキングやバックステージ映像を収録。
完全生産限定版は、三方背ケース・デジジャケットに特製ブックレットがついた豪華仕様!さらに、特典 DVDがもう 1 枚ついた、ANIPLEX+・アニメイト限定セットも発売します。

◇発売日 2023 年 9 月 27 日(水)

◇仕 様
[完全生産限定盤]
●Blu-ray:¥10,780(税抜価格¥9,800)【ディスク 2 枚組(本編 BD+特典映像 DVD)】
●DVD::¥9,680(税抜価格¥8,800) 【ディスク 2 枚組(本編 DVD+特典映像 DVD)】
[アニメイト・ANIPLEX+限定セット]
●Blu-ray:¥11,330(税抜価格\10,300)【完全生産限定版[BD]+ 特典 DVD】
●DVD:¥10,230(税抜価格\9,300)【完全生産限定版[DVD]+ 特典 DVD】

特典内容:[完全生産限定版]
●三方背ケース ●デジジャケット仕様 ●特製ブックレット

外付け特典
■会場予約特典…キャラクタービジュアルブロマイド 10 枚セット
[対象]劇場にて Blu-ray&DVD 舞台「ヴァニタスの手記」-Encore-を内金 5,000 円にてご予約の方
※キャラクタービジュアルブロマイド 10 枚セットは劇場での予約時にお渡しいたします。
※通信販売をご利用の方は当日の内金は不要ですが、特典は商品と同時のお届けとなります。
※劇場でご予約されたお客様は「早期予約特典:キャストコメント視聴シリアルコード」、「店舗別購入特典:舞台写真ブロマイドセット(ヴァニタス・ノエ中心)」も付与されます。
※劇場での内金は現金でのお支払いのみ可能です。

■早期予約特典…キャストコメント視聴シリアルコード
対象予約期間:2023 年 8 月 13 日(日)23:59 まで
[対象法人]ANIPLEX+、アニメイト、Amazon(【Amazon.co.jp 限定】商品のみ対象)、楽天ブックス(特典付きカートのみ対象)、タワーレコード(一部店舗を除く)、HMV、ソフマップ・アニメガ
※キャストコメントは共通の映像となります、あらかじめご了承ください。

■店舗別購入特典…
アニメイト:舞台写真ブロマイドセット(ヴァニタス・ノエ中心)
ANIPLEX+:舞台写真ブロマイドセット(ヴァニタス中心)
Amazon:舞台写真ブロマイドセット(ノエ中心)
楽天ブックス(特典付きカートのみ対象):A5 クリアカード 2 種セット(KV2 種使用)
HMV:2L ブロマイド(ティザービジュアル使用)
ソフマップ・アニメガ:アクリルスマホスタンド(集合 KV 使用)

※組み合わせ・デザイン等は追ってご連絡させていただきます。
※特典内容は予告無く変更になる場合がございます。あらかじめご了承下さい。
※特典はなくなり次第終了となります

発売:アニプレックス 販売:ソニー・ミュージックソリューションズ

公演概要

【タイトル】舞台「ヴァニタスの手記」

【公演日程】2022 年 1 月 21 日(金)~30 日(日)シアター1010

【原 作】望月淳「ヴァニタスの手記」/「ヴァニタスの手記」製作委員会
【脚本・演出】山崎 彬

【CAST】
ヴァニタス:植田圭輔 ノエ:菊池修司/
ジャンヌ:七木奏音 ドミニク:澤田美紀 ルカ:前田武蔵
ルイ:矢代卓也 オルロック:中村哲人 Dr.モロー:鈴木理学/
ルスヴン:鷲尾 昇/
ローラン:丘山晴己

【SUBCAST】
先生、ほか:浅野康之 ノックス、ほか:香月ハル マーネ、ほか:酒井翔悟
アメリア、ほか:渡辺菜花 ベロニカ、ほか:下村 彩 カトリーヌ、ほか:野島怜衣珠
マリア、ほか:黒須杏樹 ジョルジュ、ほか:海本博章 蜘蛛の仮面の男、ほか:佐松 翔

【制 作】ナッポスユナイテッド

【主 催】アニプレックス/ソニーミュージック・エンタテインメント/ナッポスユナイテッド

◆公式サイト vanitas-stage.com
◆公式ツイッター @vanitas_stage

©望月淳/SQUARE ENIX・「ヴァニタスの手記」製作委員会
©舞台「ヴァニタスの手記」製作委員会

Rie Koike