「今日限り捨てる。あんたの弟である事を捨てる。」
★主な登場人物
武島直貴(なおき)
兄の犯罪のせいで、大学を断念して働くが、歌手になる夢も、恋愛も、仕事 も、遮断され挫折の連続となる。耐えに耐え抜いた結果、ついに家族である 兄との絶縁を決意する。
武島剛志(つよし)
直貴の兄。運送業で働くが、弟を大学に行かせる学資ほしさに、強盗殺人の 罪をおかしてしまう。ずっと弟のことを思い続ける。
白石由実子
直貴と同年齢。自らもつらい生い立ちだが、職場で知り合った直貴を明るく 励まし続ける。のちに妻となるり、ずっと直貴と剛志の関係を考え続ける。
寺尾祐輔
直貴の歌の能力を見抜き音楽の道に誘う親友。唯一の直貴の味方として、自 分の悩みも引きづりながら直貴を見守る。
アツシ
このミュージカル「手紙」のオリジナル役。直貴と祐輔とともにバンド「ス ペシウム」に参加。直貴の境遇とレコード会社の対応の間で悩み苦しむ。
上記の5役以外もすべて重要な役として登場。 兄弟のまわりを取り囲む様々な人間を演じる。 兄に関わる囚人たち。 弟の運命に同情しながらも避けることしかできない人たち。
誰がいいとか悪いとかではない運命が進行していくストーリーを、ダブルキャストを含め 12 名のキャス トが演じる。
音楽は 4 名のミュージシャンが生演奏でお贈りする。
★スタッフ プロフィール
脚本・作詞 高橋知伽江
劇作家・翻訳家。劇団四季での勤務経験をいかし、オリジナル・ ミュージカル創作に意欲的に取り組んでいる。翻訳家としては、日本未上演作を翻訳して紹介する仕事も多い。第4回小田島雄志・翻訳戯曲賞受賞。『アナと雪の女王』などのディズニー映画で訳詞を担当。『アラジン』(劇団四季上演の日本版)の訳詞で、第23回読売演劇大賞優秀スタッフ賞受賞。
演出 藤田俊太郎
1980年生まれ、秋田県出身。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科在学中の2004年、ニナガワ・スタジオに入り2016年まで蜷川幸雄作品に演出助手として関わる。2014年ミュージカル「The Beautiful Game」(新国立劇場小劇場(東京))演出にて第22回読売演劇大賞 優 秀演出家賞 杉村春子賞 受賞。2015年「美女音楽劇 人魚姫」2016年「ミュージカルJERSEY BOYS」演出。絵本ロックバンド「虹艶(にじいろ)Bunny」としてライヴ活動展開中。
作曲・音楽監督・作詞 深沢桂子
1987年、宮本亜門演出の「I Got Merman」で音楽監督・編曲を務めミュージカルデビュー。以来日本で上演された数々のブロードウェイミュージカルで音楽監督・編曲を務める。2005年からは自ら企画、作詞、作曲を手がけたオリジナルミュージカルをはじめ、わらび座、坊ちゃん劇場への作曲を数多く手がけ好評を得ている。第24回読売演劇大賞上半期スタッフ賞に「手紙」作曲でノミネートされた。