第29回東京国際映画祭が11月3日、盛況のうちに幕を閉じた。EXシアター六本木にてクロージングセレモニーを行い、“ARIGATŌ(ありがとう)賞”“SAMURAI(サムライ)賞”含む各賞の発表・授賞式、また小池百合子東京都知事による【東京グランプリ】作品『ブルーム・オブ・イエスタディ』へのトロフィー授与が行われた。
受賞した作品は以下の通り。
【コンペティション部門】
観客賞 『ダイ・ビューティフル』
【アジアの未来部門】
作品賞 『バードショット』
国際交流基金アジアセンター特別賞 アランクリター・シュリーワースタウ監督
『ブルカの中の口紅』
【日本映画スプラッシュ部門】
作品賞 『プールサイドマン』
【WOWOW賞】
『ブルーム・オヴ・イエスタディ』
【ARIGATŌ(ありがとう)賞】
新海誠(映画監督)、高畑充希(女優)、妻夫木聡(俳優)、ゴジラ
【SAMURAI(サムライ)賞】
黒沢清(映画監督)、マーティン・スコセッシ(映画監督)(登壇なし。コメント映像あり)
【最優秀監督賞】
ヴァレリオ・マスタンドレア
また、審査委員より審査を終わって一言は以下の通り。
ジャン=ジャック・ベネックス審査委員長
「すばらしい映画祭でした。いい映画をたくさん観ることが出来ました。さまざまな映画の中にどの映画においても、現代の不安な議 題がありました。」
メイベル・チャン
「賞が足りなかった。いい映画がそれだけあったということ。プロデューサーとしてリメイクしたいと思っているくらい。」
ヴャレリオ・
「始まる前から楽しめる自信がありました。人間として磨き上げられるだろうし、映画のことばは一貫性を持っていると思う。SNS で 世界は小さいくなっているかもしれないが、さまざまな視点を見る事が出来た。違いこそ人間が持っている財産である。」
ニコール・ロックリン
「いろいろな意味において、目から鱗でした。女性監督、女優の演技のすばらしさがよかった。」
平山秀幸
「まったく日本で知られていない映画をそれぞれが描く世界は異なるが、共通しているのはどの作品も震えている。作り手が震えている、不安になっていることを感じた。楽天的な映画が一本もなかったのが印象的。個人的には審査委員よりも映画を作っている方 が自分は向いているなと思った(笑)」