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【コラム】連載第179回 高浩美のアニメ・マンガ×ステージ評

 原作を大胆に膨らませた音楽劇『ダニーボーイズ』〜いつも笑顔で歌を〜もまた、ユニークな作品であった。原作は『ダニーボーイ』、単数形で、舞台タイトルは複数形、このタイトルの違いがポイント。ストーリーは原作から大きく飛び出し、まったくのオリジナル。主人公の他にミュージカルに、舞台に人生をかけたキャラクターを多数用意し、厚みを持たせている。原作のモデルは実在の人物で、『極東組曲』や『太平洋序曲』でブロードウェイに立った日本人俳優。ところどころは原作を踏襲しているが、それを全体の中でスパイス的に提示、特に飛行中の主人公と管制室でのウィットに富んだ会話は原作通りだ。また、俳優陣は原作のマンガとは特に似ている訳ではない。「期待を裏切らないビジュアル」をセールスポイントにする作品とは一線を画し、むしろ大きく異なるところが“ウリ”。そういった意味ではチャレンジ精神に富んだ公演であった。

 12月は第1土曜、日曜に幕張メッセで『2.5次元フェス』が開催される。また、年末にはディズニーの新作『ノートルダムの鐘』も開幕する。

■過去コラムはコチラ
【コラム】連載第178回 高浩美のアニメ・マンガ×ステージ評
https://stagenews25.jp/?p=7444

【コラム】連載第177回 高浩美のアニメ・マンガ×ステージ評
https://stagenews25.jp/?p=6501

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2.5news(編集部)

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