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【インタビュー】「WORLD ~Run for the Sun~」校條拳太朗さん×杉江大志さん

2022年9月3日(土)から9月11日(日)まで、東京・こくみん共済coopホール/スペース・ゼロにて上演される「WORLD~Run for the Sun~」。

「WORLD」は2013年に初演、2016年に再演を行い、昨年2021年には再々演を行い、人気を博したジェットコースターサスペンス。
今作の「WORLD~Run for the Sun~」は昨年上演した「WORLD ~Change The Sky~」の続編となります。前作に引き続き校條拳太朗さんと杉江大志さん、佐々木優佳里さん(AKB48)がメインキャストを務めます。

この度、三上龍司 役:校條拳太朗さん、相沢顕示 役:杉江大志さんにインタビューを実施。
WORLDシリーズの魅力や、本作への意気込み、おふたりにとっての「生きがい」などを語っていただきました。

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三上龍司 役:校條拳太朗さん×相沢顕示 役:杉江大志さん

左から:校條拳太朗さん、杉江大志さん

前作を振り返ってみて、演じる前と公演が終わったあとでは、役への思いが変わったりしましたか?

校條:龍司と顕示が久々の再会を果たし、長いあいだ内に秘めていたものを吐き出し、ついに復讐が動き出したところでした。いろんな人を殺し殺され、「WORLD」という物語の世界が大きく動いた話だったと思います。
どんな理由があろうと、人を殺すことは犯罪でしかないんですよね。それを正義として見る事は出来なかったのですが、龍司が持っている正義というものが、公演を重ねるごとに、もしかしたらこういう思いもあったのかなと、徐々に分かってきた気がします。
流石に犯罪を犯そうとまではいかないですが、ちょっと共感できる部分も生まれました。

杉江:僕は前作の全体を観て感じたことは、みんながみんな自分が大事で、そして自分の周りの人が大事で、他をないがしろにしてしまう。良くも悪くも、自分勝手な生き物だと感じました。
世の中で言う正しい事、その人が正しいと思っている事が噛み合わなかった時、俯瞰して見れば世の中でいう正しい事の方が正義に思えてしまうんですよね。でも、もっと踏み込んで気持ちに寄り添ってみると、後者の人の気持ちも間違ってないんじゃないかなと感じたりもします。
だからこそ、正しいとは、正義とはなにかをとても考えさせられる作品だと、前作で強く感じました。
僕が演じた顕示も、やっていることが正しいとは思わないですけど、ずっと迷いながら、悩みながらも抑えきれない想いがあって、ああいう結果になってしまったのかなと。すごく人間味のある役でした。

「WORLD」シリーズで、続編をやるのは今作が初めて。続編があると聞いた時はどんなお気持ちでしたか。

杉江:前作で、一応物語として一区切りがついたと思うのですが、物語の中で生きている人たちの中ではこの一件は終わってないんですよね。なにも決着が付いていなかったので、続きを書いてもらえることは有難いなと感じました。

校條:あとね、前作と同じように、舞台上の演出でまた雨降るのかなって思ったりね。でも、タイトルに「Run for the Sun」って入っているので、雨は降らないらしいです(笑)。

台本を読んでみての感想をお聞かせください。

校條:前作を演じて、ある程度は龍司のバックボーンや人柄を分かっていたつもりなんですが、少し分からない部分が出てきたなと。今の段階では、まだ後半が複雑な作りになっているなと感じました。
ネタバレになってしまうので、詳しくは話せないのですが、これまでずっと抱いていた目的が最終的な目的じゃなかったのかって、僕は思いました。自分が自分でいるためにしていたことで、それを知った時は、龍司だけでなく、演じていた僕自身も同じように思い込んでいたんだなと。人間はそんな簡単じゃないというメッセージが、龍司の中にもあるんだなと感じました。

杉江:龍司と顕示の心情や、気持ちの流れ、そして生き方というものがとても丁寧に書いてくれているなと感じました。ただ単純に反省するとかではなく、次に進むべき答えを簡単には出してくれない感じが、好きだなと。自分の役について一言でまとめるのは、なかなか難しいですね。

校條:自分の役が信用できない感じ。

杉江:そうだよね。

校條:顕示もそうだけど、変わってはいるけど、それが本心なのかっていうところがまだ信用できない。

杉江:そこも含めて、人間らしいなと思いますね。その場での感情や、話している相手によっても感情や考え方が変わっていて、本人でもどれが本心なのか分からなくなっているのかなって。そうした心理的な部分も丁寧に描いてくれているなと感じました。
前作でも顕示を演じる時は、両極端の矛盾した意識というものを大事にしていたので、今作でも顕示の感情を大事に演じていきたいです。

「WORLDシリーズ」の魅力をお教えください。

校條:僕らも台本を数回読んだだけじゃ全然答えが出て来なくて。多分、この作品は観る人によっても答えは変わってくると思うんです。観た人が家に持ち帰って、自分の生きている環境とかによって感じ方や答えが変わって、その人にとっての答えはそれで合っていると思っています。そこがこのシリーズの魅力的な部分だと感じています。
描かれている人間が簡単じゃないというか、ひとつの行動を起こす動機さえ求めているじゃないですか。それは、いま生きている世の中の人たちがなんでも明確な答えがないと安心できないという様を、作品の中でメッセージとして届けたいんじゃないかなと考えています。

杉江:いま言ってくれたように、観た人それぞれで見え方が全然違ってくるのがこの作品の一番の魅力だと思っています。観た人の価値観や生きてきた中で培ってきた考え方と照らし合わせて観てもらうと、物語の見え方が変わってくると思いますし、作品の奥深さをどれだけ感じ取れるかというのも、お客さんに委ねられていると感じます。そういう楽しみ方も出来る、ある意味分かりやすくしない、お客さんへの挑戦状のような感じもある作品だと思います。

おふたりは前作が初共演でしたが、最初の頃と比べて印象に変化はありましたか?

杉江:最初の頃、校條くんは真面目で堅物な人かなって思っていたんですけど、いざ蓋を開けてみたら変な人でした(笑)。

校條:おいおい!

杉江:話せば話すほど、変な人で、面白くて楽しい方です(笑)。

校條:カッコつけて真面目にしてたつもりなんですけど、バレちゃいましたね(笑)。

杉江:そんなに直ぐには気付けなかったけど。

校條:作品的にも、稽古場でふざけたりするような雰囲気になかなかならないから。
逆に大志の印象はあんまり変わってないかな。大志は一貫性のある男。芝居に対しての熱量や、責任を持って向き合っている感じが伝わって来ました。

今作では、おふたりの絡みは少ないとのことですが、お互いの演技など、楽しみにしているところはありますか?

杉江:前作と同じような稽古になるとしたら、結構出来上がってからみんなで集まってやる感じになると思うので、その一発目の演技を見るのが一番楽しみですね。今作では、どんな感じで龍司を演じるのか、台本を読んで気になっているので、校條くんの演技が今から楽しみです。

校條:僕も前回、大志と同じような気持ちで稽古を見ていました。今回は、金山さんと2人きりだからね。2人でどういうお芝居になるのかなって、そこが楽しみです。

上演決定の際のコメントで 脚本・菅野さんが「何の為に生きるのか?誰の為に生きるのか?」を問いかけていました。おふたりにとっての「生きがい」は?

杉江:僕は釣りです。釣りをしてると生きてるって思いますね(笑)。

校條:インタビュー前も釣りの話をしててね。僕は素人ですが、彼はプロです(笑)。

杉江:さっきね、最近釣りをしたって言ってたから、ようこそいらっしゃいませっていう気持ちです。

校條:僕はこれといってハマるものが無くて。やっているその時は楽しいんですけどね。1個前の現場では、みんなとサバゲーに行ったりました。楽しくて、また絶対行こうねっていう話になったんですけど、やっぱりみんな忙しくて予定合わなくて、それから行ってないみたいな。生きがいか…なんだろうな、猫にしておいてください。

杉江:確かに!猫が居るじゃないですか!

俳優業を続けてきて、変わったこと、変わらないことは?

杉江:変わったことだらけですね。10年前から知ってくださっている方は、多分すごく分かると思うんですけど、人との付き合い方も、お芝居との向き合い方も変わりました。
お芝居で言うと、昔はざっくり言うとアタッカータイプというか、自分からの発信を強くするタイプだったんですよ。それが良い芝居だと思っていて、いつからか、発信するよりも受け取ることが大事なんじゃないかと思い始めて。それから相手の感情を受け取ることに焦点を当てたお芝居を研究していった時期があり、それを踏まえて改めて発信することの大切さも感じるようになってきました。
お芝居は難しいですよね。なので、お芝居に関しては常に変わっていきたい、進化していきたいです。

校條:僕は職業病じゃないですけど、人をすごく見るようになりましたね。電車の中とかで一癖ある人を見ると、何がきっかけでその癖が出るようになったのかとか考えたり。

杉江:それは面白いね。

校條:2人で話していて、片方の人がずっと髪を触っていたり手癖があると、あれは無意識でやっているのか、それとも湿度で髪の毛がパサついているのが気になっているのかなとか、そういうのを見るようになりましたね。

杉江:見すぎは危ない…(笑)。

校條:危ないかな?ほどほどにする(笑)。

最後に、本作を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。

杉江:前作を観た方、そして観ていない方でもしっかりお話が分かるような物語となっていますので、是非1度観に来ていただいて、作品を通していろんなことを沢山考えてもらえたらと思います。観終わった後に、ちょっとだけ感じるものや見える世界が変わって、観てくださった方の人生を少し豊かにしてくれると思っています。楽しみにしていてください。

校條:この作品を観ることで、自分たちでは経験出来ないような立場に身を置いて、観終わった後に自分たちの日常と通ずる部分を感じていただけたらと思います。なにか変わる必要は無いかもしれないですが、見えるものがちょっと変わったら嬉しいです。

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公演概要

【公演名】「WORLD ~Run for the Sun~」

【公演日時】2022 年 9 月 3 日(土)~9 月 11 日(日) 全 11 公演
【会場】 こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ
(東京都渋谷区代々木 2-12-10 こくみん共済 coop 会館 1F)

【チケット料金】
・前売り:9,800 円(全席指定/税込)、当日券:10,300 円(全席指定/税込)
・特典付きチケット:11,800 円(全席指定/税込) ※パンフレット付き

【チケット】
■一般発売日 8 月 13 日(土)10:00~
【ぴあ】https://w.pia.jp/t/runforthesun/
【イープラス】https://eplus.jp/runforthesun/
【ローソンチケット】https://l-tike.com/runforthesun/
【カンフェティ】http://confetti-web.com/WORLD
【スペース・ゼロ チケットデスク】https://www.spacezero.co.jp/(インターネットのみ)

【出演者】
校條拳太朗/杉江大志/佐々木優佳里(AKB48)

田中稔彦/小笠原 健/フクシノブキ

山木 透/柏木佑介/田中尚輝/武田知大/川口直人/川名浩介/柴 小聖/赤石ノブ/水野花梨/加藤大騎/谷口千明

斉藤レイ

水谷あつし/鬼束道歩/藤原習作

金山一彦 他

【スタッフ】
脚本:菅野臣太朗
演出:橋本昭博
音楽:野田浩平
企画:古河聰
主催:舞台「WORLD」製作委員会
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ 提携公演

【公式サイト】www.world-the-stage.com
【公式 Twitter】@WORLDSTAGE_info

【あらすじ】
「私が憎んだその人は、
世界で一番生きてほしい人でした…」
一年前。
私は二人の男を殺しました。
その罪で一度は警察に捕まったのですが、
私は未だに逃亡生活を続けています。
私が本当に殺したかったのは、彼らではありません。
私が本当に殺したかったのは、貴方の命を奪ったあの男です。
その思いは変わりません。
そして、遂にその時がやって来ました。
楓先生、私は今…横須賀に居ます。

【お問合せ】サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日 12:00~15:00)

Rie Koike

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Rie Koike