2022年8月18日(木)よりMixalive TOKYOのTheater Mixaにて、劇団おぼんろ第21回本公演『瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった』が開幕を迎えました。
末原拓馬さんが主宰の『劇団おぼんろ』は、大人のための寓話を紡ぎ出すことを特徴とし、その普遍性の高い物語と独特な舞台演出技法によって注目を集めている劇団。
抽象舞台を巧みに用いるおぼんろは廃工場や屋形船、オリジナルの特設テントなど様々な場所でも公演を行い、どんな場所でもまるで絵本の中に潜り込んだようなエンターテインメントを紡ぎ出してきました。
昨年8月の再演となる本作では、新キャストに橋本真一さん、日向野祥さん、瀬戸祐介さん、大久保桜子さん、二ノ宮ゆいさんを迎え、役柄固定のミックスキャストで上演。昨年よりもパワーアップした「瓶詰めリュズタン」を色々な組み合わせでお楽しみいただけます。
この度、オフィシャル舞台写真とキャストコメントが到着しましたのでお届けします。
40日間くらいの作品作りの稽古を経てこれからゲネに向かいます。同じ演目をもう一回仲間を増やしてやるというのは緊張があったし、顔合わせの時点でもミックスキャストで大丈夫かなとか捲り子入れて大丈夫かなという迷いはあったけど、漕ぎ出してみたらそこに海は広がっていたという感じです。語り部10人と捲り子でやれたことはとても楽しいです。稽古の最初に物語は物語られて初めて成長していくって話をするのですが、10人でこの物語について話し合ったり、それぞれの感性が違ったり、合致するところがあったりして。僕は劇団員を愛していますし、自分の弱い部分などを支えてくれて、いなかったら自分はここまで来れなかったと思っていていますが、同様に今回の仲間たちも自分の中では劇団員みたいな立ち位置だと思っていて、これから先何十年も同じ世界でやっていくんだろうなと思っているし、おぼんろっておぼんろの物語をやった人が自称していいと思っています。
ほんとに仲間のみんな大好きで、当たり前にこのまままたやるよね、前世からまたやるって決めてたんだろうなって思ってます。
今は準備したので嘘みたいに遊ぶつもりで今日を迎えています。多分作品を作るということに特化したすごい強いカンパニーだなと思っています。おぼんろにとってもすごい変革の時期なんだなと思い、未来を楽しみにしています。
●今回は初演の5人から客演さんやめくり子さんたちを迎えての上演となりますが、大所帯での上演についての思いをお聞かせください
まず楽しいということがあって、客演さんや捲り子さんたちもハードスケジュールの中で、それぞれの役に対してモチベーション高く臨んでいただいて、それに対して俺たちも刺激になってっていうのがものの見事にハマったなと思っています。それが舞台に出るのではないでしょうか。捲り子さんに関して言えば献身的に稽古に臨んでいただいて、俺たちの動きをチェックした上で、どこに入ればいいかというのをずっとずっと考えてくださってて、そういったお互いに舞台上でいい作品にしたいなっていうお互いの心遣いが作品の雰囲気と相まって舞台に紡ぎ出されるんじゃないかと思って楽しみにしています。
●女性としてトノキヨを通じてお客様に観てもらいたい点や主演を務めることに対する想い
稽古を通じて感じたこととしては、この物語は人間を描いていて、男性版、女性版というのが全く関係ない物語だなということでした。小学生に戻る物語なので、性別に関係なく繰り広げられる、人間としてのトノキヨ像を楽しんでいただけたら嬉しいです。お客様が入るとまた変わると思いますのでぜひそこを見ていただきたいと思っております。
●おぼんろ初出演ということで、おぼんろという団体について思うこと、魅力、おぼんろの独自性などについて
過去にいろいろな劇団さんに出演させていただいてきましたが、どちらかと言えば演出家さんからのトップダウンで作品を作る団体さんが多い印象なのですが、おぼんろさんの場合は拓馬さんの才能から生み出されるものを劇団員の方々がみんなで膨らませて、肩を組んで作っているんだなという印象が強いです。劇団員の皆さんは拓馬さんが描く世界観を表現するプロの方々なんだなと感じました。作品の世界観としてはテーマパークのようなポップさと、その中に人間の深い部分もしっかりと描かれているので、その両方が一緒になって絡み合って積み重なっているところがおぼんろ作品の魅力だなと思います。
●稽古場での印象深かったこと、印象深いシーン
僕も今回おぼんろさんに初めて出演させていただきましたが、いろんなカンパニーに出演させていただく際に、初めは演出家さんはどういう人なんだろうとか、共演者の方々やスタッフさんはどういう人たちなんだろうと思って参加すると思うんですが、最初に僕は顔合わせの段階からこんなに家みたいなアットホームさってあるんだって感じました。それは拓馬さん筆頭に劇団員の方々が分け隔てなく接してくれたことがあるかなと思います。忘れられないエピソードとしてはりんぺい(高橋りんぺい)さんが初めての稽古の時に、二つくらいの椅子を飛び越えてきて、フレンドリーに「よろしく!」と挨拶してくれて、それでまず壁が取れました。そういう入り口を作ってくれた劇団員に感謝です。稽古が進んでいくにつれて、拓馬さんの世界観を全員で緻密に作ろうっていうところに全力で挑ませていただきました。絵本が飛び出てきたような、おもちゃ箱をひっくり返したような作品だなと感じていて、そういったところを感じていただきたいなと思っています。
リュズタンという作品について感じること、魅力、見所
2時間半を5人でやるというのはすごいですよ。あとは捲り子や客演さんたちを見てほしいです。舞台美術や演出なども素晴らしいので楽しんでいただけたらと思います。
●リュズタンという作品について感じること、魅力、見所
この作品は最初はまるでRPGを進んでいくような、いろんな登場人物に出会っていくトノキヨ目線でお客様は楽しんでいただくと思うのですが、それが徐々に話が進むにつれて、僕らの人間性に出会ったり、それぞれの登場人物が持っている心の傷ゆえの強さだったり、仲間と乗り越えてきたからこその強さだったりが見えてきます。中盤になってみんなで同じ船に乗り始め、最後は「いい夢だったな」という台詞で終わるのですが、お客さんも一緒にみんなでいい夢を見られるような一体感が生まれるといいなと思っています。僕らが全力で連れて行きますので、そこを全力で楽しんでいただけたら嬉しいなと思っています。
●何度もご出演いただいていますが、その中で感じるおぼんろとについて思うこと、魅力、おぼんろの独自性などについて
おぼんろはみんなで演出するのでそこが独特ですね。他の団体は演出の意図に合わせて役者は動くのですが、おぼんろはそれぞれの意見を総合して作っていくのですごくクリエイティブな空間になるなといつも思っています。そういった意味では緊張もないのですが、千秋楽も初日のような気分でやっています。初演やっていますが、積み重ねで作っていくので、この先も20回を超えた新しいものになっていくんじゃないかなと思っています。
●アイドル役の声優として活動する事も多いですが、アイドルに憧れてアイドルになれなかった女の子を演じるというのはどのような気持ちですか?
今回台本を読ませていただいた時に、ミナちゃんが自分の傷とか痛い部分を吐露するセリフは自分にもすごい刺さりましたし、これをどう自分の傷とか痛みとかとリンクさせて出せるかというのがまだまだ模索中なのですが、自分とリンクするところを重ね合わせながら、自分と違うところはちゃんとはっちゃけるとか、テンションを上げるとかそういうところはちゃんとできたらいいなと思って稽古に臨みました。エンターテイメント性が強い舞台なので自分自身慣れていなかったり、難しいなと思うところが多くて、今もまだ壁にぶち当たっているのですが、それを乗り越えて楽しく作っていけたらいいなと思っています。
●初舞台だと思いますが、ゲネと本番を控えての今のお気持ちをお聞かせください
今は緊張しています。稽古の初めはうまくできるか不安だったのですが、稽古を進めていくうちに皆さんすごく楽しそうで、自然とこちらの不安が吹っ飛びました。楽しそう、私も飛び込みたいという気持ちになっていきました。なので今は楽しみな気持ちが強いです。
トノキヨは、ヨボヨボシワクチャで老人だ。
夢も希望もないまま、何十年ものあいだ誰とも関わらず独りぼっちで生きてきた。
毎晩、次の日の朝が訪れることを心底嫌がり、朝目覚めると、早く夜が訪れ1日など終わればいいと願い続ける毎日を繰り返していた。
ある夏の夜、トノキヨのもとに、水色の少年が現れた。
少年は自らをクラゲと名乗り、小瓶を掲げて声を弾ませた。
「海を盗んできた!」
覗き込むと、小瓶の中には海が入っていた。
戸惑うトノキヨなどおかまいなしで少年が小瓶を床に叩きつけると、中からは海があふれ出し、ベッドは瞬く間に大海原に放り出されたのだった。
トノキヨは困ってしまった。
なぜならその晩トノキヨは、生きていることが嫌になって眠り薬をたらふく飲んだのだった。
海の世界で出会う、奇妙な仲間たち。
一刻も早く目覚めてまた眠り薬を飲みたいトノキヨは、そのためには遠い昔に提出し損ねた夏休みの宿題をおわらせなければならないと告げられ冒険に出る。
あなたは小学5年生の夏休み、何をしていましたか?
大人になりたかったわけではないのに、子供ではいられなくなってしまったすべてのあなたに贈る、風変わりなファンタジック冒険譚。
進もう、覚めては始まる夢の先まで。
『瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった』
<日程>2022年8月18日(木)~ 8月28日(日) 全19ステージ
<会場>Mixalive TOKYO Theater Mixa
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-14-3 Mixalive TOKYO6階
<脚本・演出>
末原拓馬
<出演者>
トノキヨ役:さひがしジュンペイ/わかばやしめぐみ
クラゲ役:末原拓馬/橋本真一
ワカメボーイ役:高橋倫平/日向野祥
ラッコ役:塩崎こうせい/瀬戸祐介
サンゴの姫役:大久保桜子/二ノ宮ゆい/わかばやしめぐみ(27日限定)
※役柄固定のミックスキャスト
<タイムテーブル>
8月
18日(木) 19:00
19日(金) 13:00/19:00
20日(土) 13:00/18:00
21日(日) 13:00/18:00
22日(月) 19:00
23日(火) 13:00/19:00
24日(水) 13:00/19:00 ※生配信/Blu-ray収録
25日(木) 15:00
26日(金) 13:00/19:00
27日(土) 13:00/18:00★限定キャスト
28日(日) 11:30/16:00
開場は開演の45分前。受付開始は開演の1時間前。
★限定キャスト:初演時の配役となります。
◆チケット発売期間
一般チケット発売期間:各ステージ前日23:59
◆チケット価格(全席指定席)
・一般チケット 7800円(税込)
<物語をもっと楽しみたい方におすすめ!>
・リュズタンの夢チケット 15000円(税込)
・プレミアムチケット 10000円(税込)
・書籍付き一般チケット 9200円(税込)
<まずは物語を体験したい方におすすめ!>
・2階席チケット 4600円(税込)
・イイネチケット(エリア限定) 投げ銭
<各特典についてのご説明>
※リュズタンの夢チケットには特典映像、書籍『瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった』、ステージごとに異なるイラストのオリジナルしおりの3点が付きます。
※プレミアムチケットにはステージごとに異なるイラストのオリジナルしおり(リュズタンの夢チケットと同様の特典)が付きます。
※特典・書籍は終演後、劇場受付にてお引き渡しになります。
<イイネチケットについてのご説明>
イイネチケットのお客様は事前にお席だけご予約してご来場いただき、チケット代は終演後にお客様が感じた金額を投げ銭していただきます。イイネチケットは一般発売時からの取扱いとなります。また、以下の料金がチケット発券時にかかります。
・WEB予約購入の場合:システム利用料220円/1枚+発券手数料110円/1枚
・コンビニ直接購入の場合:発券手数料110円/1枚 ※全て税込
◆チケット取り扱い:ローソンチケット
チケット予約URL:https://l-tike.com/obonro/
■Lコード:32441
店頭販売:ローソン・ミニストップ店内Loppi
Web予約時にお席のご選択が可能です。
<オンライン生配信について>
8月24日(水)の2ステージを生配信いたします。
アーカイブ配信は9月11日(日)23:59まで行います。
チケット発売時期は後日公開
配信プラットフォーム・・・uP!!!(https://live.au.com/)にて配信
◆オンライン生配信チケット価格
配信限定特典付きチケット 5000円(税込)
配信チケット 3500円(税込)
瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった公式サイト:https://www.obonro-web.com/ryuztan2022
予価:本体1400円(税別)
ISBN978-4-06-528749-1
8月11日発売
192ページ 四六判 ソフトカバー
<あらすじ>
「いいか、想像ってのはな、未来のためにするんじゃない、今を輝かせるためにするんだ」
死にたい男が喪失した過去。摩訶不思議なリュズタンの夢。
複雑に錯綜する子どもと老人のストーリーを、末原拓馬がていねいに紡いだ1冊。
あなたの心の底に眠っているわくわくが、きっと動き出す!!
おぼんろ公式サイト: https://www.obonro-web.com
おぼんろ公式Twitter:@obonro_new
公演に関するお問い合わせ: おぼんろ制作部 obonro.info@gmail.com
劇場に関するお問い合わせ:https://www.mixalivetokyo.com/
主催:劇団おぼんろ/株式会社講談社/株式会社ホリプロインターナショナル/株式会社ローソンエンタテインメント