2015年、本格オペラとして上演された歌劇『ブラック・ジャック』、そして2016年は待望の再演、いや新作と言っても過言ではないくらいの“変貌”を遂げた。表記も『BLACK JACK』とし、チャレンジの姿勢を見せている。作曲はもちろん宮川彬良、2015年に演出を担当した田尾下哲は監修に、そして初演時に振付を担当した長谷川寧が演出となる。
3つの章で構成しており、ここは昨年と同じストーリーで、第1章は『87歳の挑戦』、原作の134話の『あるスターの死』、第2章は『お前の中の俺』、原作では第3話『ミユキとベン』、第3章は『母と子のカノン』、原作の89話『おばあちゃん』がベースになっている。
今回演出の長谷川は「去年はオペラの現場に関わることは初めてだったので、その様式に色々、驚いたりとか、“こういう進め方をするのか”と……僕にとっては凄く勉強になった。本番ではオーケストラが入ってお客さんが入って、そこで得られる一体感というのはやっぱりまた違うものがあるんだなって。そういう意味においては手応えはありました」と語る。