LIVEエンターテインメントビル「Mixalive TOKYO(ミクサライブ東京)」内「Theater Mixa」にて2022年2月13日(日)より公演する劇団おぼんろ第20回本公演『パダラマ・ジュグラマ』のメインビジュアルが公開された。
2014年に初演が行われた本作は、3,672人というおぼんろ史上最大の観客動員を記録した記念碑的作品だ。
8年ぶりの再演となる今回は、劇団おぼんろ初めてのミックスキャストに挑戦する。
9人の語り部たちの多種多様な組み合わせにも注目してほしい。
さらに、千穐楽となる2月20日(日)11:30と16:30の2公演でオンライン生配信も決定!映像収録には『オフィスクレッシェンド』(収録監督:髙橋洋人氏)が参加し、舞台の魅力をあますところなく映像化する。
そして今回お届けするのは『パダラマ・ジュグラマ』について、おぼんろ主宰・末原拓馬へと敢行したインタビュー。現在、『パダラマ・ジュグラマ』の稽古中の末原が作品の世界観について、さらには8年ぶりの再演、ミックスキャストについてなどを語った。
“絶望の中にも希望はある”という強い意思で書ききった快作
――まずは、『パダラマ・ジュグラマ』についてのお話を。
『パダラマ・ジュグラマ』を執筆したのは8年前。当時、自分が書いた物語を世界に届けたいって切望しかしていなかった時期で、“どんな救いのない世界でも、信じるものは救われるんだ”っていう強い意思をもって書いた作品です。
何もかもがうまくいかない世界、ありもしないことを信じろっていう話なんだけど、当時の自分の生き方を投影している部分もあったかな。誰もが絶望している中、ありもしないことを思い切り信じることで”何か“が起きるんじゃないか、と。救いがないお話に見えるかもしれません。だけど救いがないから不幸なのか? 僕はそうじゃないと思っていて、たとえ何もかもがうまくいかない世界でも、笑うことはできる。がむしゃらに信じていれば嘘は嘘じゃなくなるかもしれない。そんな姿を主人公のタックを通して感じてもらえたらと思っています。
“8年間の美しい時間のすべてを封じ込めた”タイムカプセル”を開くということ
――今回、8年ぶりの再演となります
僕は、生きることと物語が直結していて、基本的にはリアルタイムに執筆することが自分のスタイルなんです。だから、最初は8年の時を経た作品を再演することに対して懐疑的だったんです。特に『パダラマ・ジュグラマ』は、当時おぼんろが4,000人の観客動員をめざして、みんなで必死になって作り上げた作品。8年前のスタッフと参加者(観客)が一緒に作り上げていったから、僕の中でも初演のときに起きた現象、あまりに美しい日々の光景が広がっていて、“もう一度、開ける怖さ”もあったんです。
だけど、命がけで書いて、みんなで作り上げた大切な作品だからこそ、もっとたくさんの人に観てもらって語り継がれたいとも思っていて。物語も楽曲も、みんなの思いも、歯を食いしばってでも大切にしていきたいし、埋もれさせるわけにはいかない。みんなのためにも『パダラマ・ジュグラマ』を語り継ぐのは僕たちの責務だという思いのほうが強くなったから、8年前に起きた美しい時間のすべてを封じ込めた“タイムカプセル”を開こうって思えたんです。
作品愛が強いメンバーで創る“パダラマ・ジュグラマ座”
――再演となる今作では、客演との日替わりのミックスキャストも話題になりそうですね
客演という感覚ではなくて“パダラマ・ジュグラマ座”っていう感覚なんです。そう考えた時に、チームで分けて演じるのではなく、今回参加する語り手(演者)みんなで作品を醸成していきたいと思ったんですね。今回も作品愛が強いメンバーで、顔合わせのときから色んな話をしています。僕個人としても人に物語るほど霊力が上がっていくので、新しい語り手たちと話す中で、これまでになかった新しいものが紡がれています。新しいキャストで演じることで、作品への理解が深まるだけでなくて広がるとも思うし、それこそがミックスキャストならではの新しい部分だと感じています。
――演者としては毎公演、語り手が変わることの大変さもありますね。
毎日が不安定でしょうね(笑)。でも、だからこそ1公演1公演が特別なものになると思います。…どんな公演でも千穐楽って最後の舞台なんだって思うと泣きそうな胸の痛みを感じつつも、特別な感覚もあるんですね。今回は、毎日が千穐楽のような特別な公演になるんじゃないかと思っています。
映画監督との共作で届ける、舞台の魅力を映像に注ぎ込んだ生配信映像
――『パダラマ・ジュグラマ』今公演では、千穐楽が生配信され映像に残りますね。
そうなんですよ。僕は映像も好きで、舞台を作っているときって、映画を撮っているような感覚もあるんです。もちろん舞台で観ていただきたいという思いもありますが、映像もしっかりと楽しんでいただけるように考えています。今回はオフィスクレッシェンドの髙橋洋人監督と、映画を撮るつもりで打ち合わせを重ねています。ワンシーンを絵画を紡ぐように作り上げてきたおぼんろの舞台…、映像作品としてどうなるのかも楽しみです。
――8年ぶりの再演、ミックスキャスト、生配信&映像化など、新たな試みも盛り込まれた今回の公演を経て、劇団おぼんろの未来についてもお聞かせください。
これからも、未来の世界で古典と呼ばれるような、新しく語り継がれる物語を紡いでいきたいですね。そのために、8年ぶりに『パダラマ・ジュグラマ』を、新しい座組で公演することで、もっとたくさんの人に物語を届けたい。今公演の映像は海外での配信も視野に入れています。海外の人も楽しめるように演出プランも考えていて、初演とは変わる部分もあると思いますが、物語の普遍性はグッと高めるつもりです。
――最後にみなさんへメッセージをお願いします。
8年前、『パダラマ・ジュグラマ』はお祭りのような日々で一度は幕を閉じました。だけど今もまだ祭りは続いています。“また会いたい”というのが今作のテーマもあるのですが、この世界には、また会うために別れた人たちがたくさんいるのが誇らしいと思っていて。だから、今回は再演ではなく、これから続く『パダラマ・ジュグラマ』の、そして劇団おぼんろの“過程”として見守ってほしいと思います。
【作・演出】末原拓馬
2022年2月13日(日)~2月20日(日) 全14ステージ
【会場】
Theater Mixa
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-14-3 Mixalive TOKYO 6階
https://mixalivetokyo.com/
<出演者>
タック役:末原拓馬(劇団員)
トシリモ役:富田翔/八神蓮
リンリン役:高橋倫平(劇団員)/塩崎こうせい
メグメ役:わかばやしめぐみ(劇団員)/岩田華怜
ジュンバ役:さひがしジュンペイ(劇団員)/登坂淳一
<タイムテーブル>
2月
13日(日)18:00
14日(月)13:00 / 18:00
15日(火)13:00 / 18:00
16日(水)15:00
17日(木)13:00 / 19:00
18日(金)13:00 / 19:00
19日(土)13:00 / 18:00
20日(日)11:30 / 16:00
開場は開演の45分前。受付開始は開演の1時間前。
<チケットについて>
一般発売:2022年1月22日(土)正午~
絶賛発売中!
◆プレミアムチケット 10,000円(税込)
特典:毎ステージごとに内容が変わる「日刊パダラマ新聞」付き
◆一般チケット 7,800円(税込)
◆いいねチケット 投げ銭
※初日の13日18:00の回に座席数限定でいいねチケットを発売します。いいねチケットは基本入場無料。終演後に言い値での投げ銭チケットになります。
お客様は事前にお席だけご予約してご来場いただき、チケット代は当日投げ銭になります。
チケット取り扱い:楽天チケット
チケット予約サイト:http://r-t.jp/obonro
<生配信について>
チケット発売日:2022年2月10日(木)正午
チケット料金:プレミアムチケット 5,000円(税込)(特典:日刊パダラマ新聞付き)
一般チケット 3,500円(税込)
(auスマートパスプレミアム会員価格3,000円(税込))
生配信日程:2月20日(日)11:30 / 16:00
アーカイブ配信期間
・2月20日(日)11:30公演→当日17:00~2月28日(月)23:59まで
・2月20日(日)16:00公演→当日22:00~2月28日(月)23:59まで
配信プラットフォーム: uP!!! (アップ)
<劇団おぼんろとは>
劇団おぼんろは大人のための寓話を紡ぎ出すことを特徴とし、その普遍性の高い物語と独特な舞台演出技法によって注目を集めてきた。主宰の末原拓馬の路上独り芝居に端を発し、現在は4,000人近くの動員力を持つ劇団に成長。抽象舞台を巧みに用いるおぼんろは廃工場や屋形船、オリジナルの特設テントなど様々な場所でも公演を行い、どんな場所でもまるで絵本の中に潜り込んだようなエンターテインメントを紡ぎ出してきた。語り部の息遣いが聞こえ、温度さえも伝わる迫力に参加者(観客)は胸を高鳴らせ、日常を忘れて物語の世界に浸る。2019年にはサーカスパフォーマンスとの融合にも挑戦し、老若男女、国内外の観客から絶大なる人気を誇る。
おぼんろ公式サイト: https://www.obonro-web.com
おぼんろ公式Twitter:@obonro_new
公演に関するお問い合わせ: おぼんろ制作部 obonro.info@gmail.com
劇場に関するお問い合わせ:https://mixalivetokyo.com/
主催:劇団おぼんろ/株式会社講談社/株式会社ホリプロインターナショナル