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【インタビュー】劇団番町ボーイズ☆第4回本公演 with 人狼TLPT S舞台『天下統一恋の乱 Love Ballad ~序章~』株式会社オラクルナイツ 代表取締役 桜庭未那総合プロデューサー、演出家 佐藤徹也

いくつのストーリーが心に刺さるか、楽しみにしています(桜庭)
『天下統一恋の乱 Love Ballad』の美しさと『人狼』の面白さを自分らしく料理出来たら(佐藤)

--『人狼』という作品の可能性。これから広がるコンテンツだと思うのですが。

桜庭:私はもうちょっと触れやすい機会が来てもいいのかな?と思いますね。学校教育とか、大きい企業の研修とかで今後、人狼ゲームを使っていこうかな?と思っているところでもあります。ディスカッションする力、対応力だったり、推理、推測する力……こういうことが起こるのは何故か、じゃあどう対応すべきか、『人狼』はいい題材になりそうなんで、そういう方向にも使って行きたいと思いますが、ゲームイベントにはしたくないですね。イベントにするならゲームに強い人を揃えればいい。これはあくまでもお芝居の世界、物語にしたくて確立されたシステム、演出なんです。世界をトータルに作って処刑される時にただ「死んで哀しいのか」その他にもどんな感情が渦巻くのか、「人狼を倒してハッピーになれるのか、いや犠牲者はいるんだよ」とか想像力を養う必要はありますので、演出家さんは絶対に必要なんですね。

佐藤:僕は普段から台本無しのワークショップをやるんですが、まさに『人狼』を観た時に「これ、もの凄く演劇的なトレーニングになる要素がある」と。完全にワークショップに見えたんですね。演劇的なスキルアップのためにはこういうのは必要で、ちょうど、番町ボーイズ☆の皆さんはまだデビューしてあまり月日が経ってないので、凄くいい時期にこのゲームに出会ったなというのは思いますね。『人狼』には役がありますが、現実の社会でも各々の役割が有る訳で、その中で、「今、言っていいタイミングなのか」とか、「これは言っちゃいけないだろう、このタイミングで」だとか「立場的に言っちゃダメだ」、そういったものがわかるようになる。会社の研修でこれが入ってくる時代もくるんじゃないかな?と思います。ネットで「僕、思ってました」じゃなくって、言葉にしてリアルに直接伝えることが大切。『人狼』は「ゲームだから」っていう逃げ道もあるから、演劇的なトレーニングになる。

桜庭:リアクションがあって、瞬発で返しをするっていう訓練になりますね。現代の方はそういったことに慣れてないところがありますからね。

--いわゆる2.5次元舞台が流行っておりますが、このジャンルの可能性は?

佐藤:可能性しかないんじゃないかなと思っているんですけど。オリンピックの閉会式で、首相自ら、2.5次元だった(笑)、ふふふ(一同、笑)(録画した)閉会式を見ていて、あの舞台に2.5次元、キャラクターがいるのもありだなって思ったんですよ。で、きっとそうなるんじゃないかなと。2.5次元をやる人間としては、一番大切にしなければならないのは作品の世界観だと思いますし、昨年、マンガ原作が歌舞伎にもなった、もう流れがそういう風潮になりましたね。このジャンルが成功しているのは、キャストをはじめ演出家や脚本家や制作チームが世界観を大切にしてやってる、それさえきちんとやっていれば、確実に伸びるエンタテインメントだと思うし、どんどんでっかくなっていって、どこまでいくのかなって凄い、楽しみですよね。(客としても楽しみだな!っていう感じです。)

--客としても楽しいし、関わる人間としても。

佐藤:そうですね~。

--最後に、PRを、観にきてくれるお客様に。

桜庭:今回、観にきてくれるお客様の層、番町ボーイズ☆さんのファンの方はもちろん、人狼ゲームの舞台や人狼ゲームが好きという方も、もちろん、『天下統一恋の乱 Love Ballad』のゲームが好きという方もいらっしゃると思うんですね。とにかくいらっしゃる皆さんが一定のもの以上を得られるような作品を絶対に作る!どなたが見ても楽しんでいただけるように、もちろん全力を尽くしますし、私も出来るだけ頑張って稽古を観に行きます。アニメであろうと実話であろうとすぐれた物語というのは語り継がれていくもので長生きしていくものです。ステージが5回あったら、全部違うものになる。そこは凄く信頼していますので、とっても楽しみにしています。いくつのストーリーが心に刺さるか、楽しみにしています。全部素敵なキャラクター、私たちが予想していないキャラクターがすごく伸びていく可能性もあるので、新しいキャラクターを好きになったり、推しメンが増えていくのが、この舞台ならではの醍醐味だと思うので、安心して観にきてください!

佐藤:いい締め方です!……ということです!今回、ビジュアルは凄いこだわりたいっていう話をして、原作に近づけたビジュアルを作って頂いたんで……。頂いたキャラクターを生かすことが僕の仕事だと思うし、作品の世界観を継承しつつ、踏襲しつつ、それでいて「自分らしい演出って何だろう」ということを模索しながら、臨んでいきたいなと。僕が作る舞台はコメディが多いんです。『天下統一恋の乱 Love Ballad』の世界観に今迄の自分の演出のスタイル(趣向)をそのままでは転化出来ないので、僕の得意としている部分を封印しつつも、新しいことに挑戦です!『天下統一恋の乱 Love Ballad』の美しさと『人狼』の面白さを自分らしく料理出来たらいいなと思っています。期待して欲しいです、ハイ!

--新しい試み、期待しています!ありがとうございました!

桜庭未那(さくらば・まな)

株式会社オラクルナイツ 代表取締役。
二年の構想期間を経て2012年10月に上演した自主企画の舞台『人狼 ザ・ライブプレイングシアター』を、わずか四年で35演目(通算350ステージ以上)公演し、アニメ・漫画・テーマパークとのコラボレーションや、映画祭への招待を受けるほどの人気コンテンツへと育てた総合プロデューサー。演劇と「人狼」ゲームをマッシュアップさせたように、観客参加型エンターテイメントの新しいアイデアに優れ、常に観客の目線とイマーシヴな世界の構築を心がける新時代のクリエイター。

佐藤徹也(さとうてつや)

演出家/映画監督
桐朋学園大学中退。㈱オフィスクレッシェンド所属。映画監督の堤幸彦・大根仁氏に師事。1998年にフジテレビのバラエティ番組でディレクターデビュー。以降TVを中心に演出する傍ら、嵐や長渕剛などのMusicVideo、LIVE-DVDを数多く手がける。2004年古舘伊知郎の誘いでテレビ朝日『報道ステーション』の番組立ち上げに参加。3年間報道記者としてのキャリアを積み、2008年和田正人主演映画「アシンメトリー」で監督デビュー。2013年にEXILE/USAと世界を周ったドキュメンタリー映画「DanceEarth」、川口春奈主演のホラー映画「絶叫学級」の監督2作品が全国劇場公開された。最近ではフィールドを舞台にも広げ2011年劇団俳優座公演「妻の家族」(作・鈴木聡)を演出以降、2016年ネルケプランニング製作「熱いぞ!猫ヶ谷!!」まで毎年1本のペースで演出している。現在MTVunplugged他、海外TV番組やCM・舞台のプロデュース・脚本(作詞)・演出などジャンルを問わず幅広い活動をしている。

【NOTICE!番町ボーイズ☆情報】
9月27日の21時~でSHOWROOM放送決定!!
タイトル「前略、番町ボーイズ☆です。」
https://www.showroom-live.com/banchoboys5
舞台の魅力をあますことなくお伝えします♪

※9月13日、20日、27日の連続企画でしたが、9月13日、20日は放送終了いたしました。
たくさんの方に見ていただきました。ありがとうございました。

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2.5news(編集部)

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