『文豪ストレイドッグス』は原作・朝霧カフカ、作画・春河 35により 2013年1月号の「ヤングエース」で連載が開始され、現在シリーズ累計850万部(電子含む)を突破し小説版や2016年にはアニメ化、2017年に第一作となる舞台が公演され、2018年に劇場アニメーションも公開されたメディアミックスを幅広く展開する大ヒット作品。
シリーズ初の実写映画化となる本作では、「中島敦と、その宿敵である芥川龍之介。もし、ふたりの所属する組織が逆だったら……?」という“if”のストーリーが描かれ、2022年1月7日(金)より公開中です。
この度、本作で織田作之助 役を務める谷口賢志さんと、太宰治 役を務める田淵累生さんにインタビューを実施。劇場版ならではの魅力や、収録時のエピソードなどを語っていただきました!
※以下敬称略
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田淵 :映画でも舞台キャストを選んでいただけて、本当に有り難く思います。僕自身、舞台で「黒の時代」を演じることが出来なかったので、映画で「黒の時代」のシーンを演じることができて凄く嬉しかったです。
谷口:僕が演じる織田作之助は、アニメでも重要な役割を担っていて、舞台でも「黒の時代」で太宰に全てを託して終える役でした。当時「僕はこの1回(舞台「文豪ストレイドッグス 黒の時代」)で、伝説作って終わります!」っていうのを散々公言して演じていたので、今回この映画のお話を頂いた時、ちょっと恥ずかしかったです(笑)
でも、そういう覚悟を持って舞台に挑んでいたので、それを観た朝霧カフカ先生が、もう一度谷口の織田をこの世界に引き戻したいんだと。この作品に出てほしいんだと仰ってくれていたのを聞いて、なんて光栄な話なんだろうと感じました。尚且つ、舞台のキャストで映画化というのはなかなか無いので、それも含めて嬉しくて有り難く思いました。
田淵 :僕は「DEAD APPLE」から舞台に立たせていただいて、その次にこの映画の撮影がありました。これまで文ステを作り上げてきた俳優の皆さんの中に、僕は新人として入らせていただくので、凄くプレッシャーを感じていました。でも、負けたくないという気持ちも強かったので、とにかく僕は全力でぶつかっていこうという気持ちで臨ませていただきました。
谷口:最初に読み合せをしていた時に、監督やカフカ先生に「何か変えた方がいい所とかありますか?」と聞いたら「全く変えなくていいですよ。谷口さんが作った織田作之助のままで、この世界にいる芥川や太宰と会ってくれれば大丈夫です。」ってカフカ先生が言ってくださったので、大きく変えて何かをやろうと思わなかったです。
僕も舞台は「黒の時代」しか出演していないのですが、その中でも初めて会うけど初めましてじゃないような感覚が、いい感じで出ていたと思います。舞台に出ていた役者が映画に出演していい所は、役作りが完璧に出来ているところだと思います。橋本祥平とはしょっちゅう共演していて、彼のデビューくらいから一緒にやっているのですが、撮影では“祥平”ではなく“芥川”と一緒にいるような、面白い感覚になりました。
谷口:舞台は総合芸術で、その場で僕たちが演じているところに照明や音が入って、目の前のお客様に生の演技を届けるのですが、映像は撮る時に照明も無ければ音も流れないので、僕たちはその場で最高のものを一瞬で出して、あとはお任せする形になるのが面白いですね。完成した映像を観て「凄い、こうなってるんだ!こうやって避けてるんだ!」って思いました。
田淵 :本物のルパンで撮影したり、首領執務室があったりして、そういったところでも気持ちが高揚しましたし、役に入り込むことが出来ました。
谷口:(田淵さんが)ルパンでの撮影で涙止まらなくて「なんで泣くの!泣いちゃダメでしょ、太宰が!」って監督やプロデューサーに言われてて(笑)そういうのも、舞台じゃなくてルパンで撮っているからこその魔力みたいなのがありましたね。
田淵:我慢できなくて(笑)
田淵:全部ですね(笑) 僕自身、映像作品の経験がほとんど無いので、今回の撮影自体が挑戦でした。 舞台「DEAD APPLE」の時は、ミステリアスな一面が強くあったんですけど目的という目的があまりなかったんです。でも今回は、織田作之助を生きさせるという “if” 世界での明確な目的があったので、その違いを意識して演じさせていただきました。
谷口:どこまで本当の人間に出来るかを考えていて、舞台だと観ている人に想像力を使って貰うため、そしてキャラクターではなく実際に存在しているかのようにするために、演技を少し上乗せするんですよ。それが映像になると、可視化・具現化されていることが多いので、逆に引き算をしていかないと、ただのアニメキャラクターっぽいことをやっている人になってしまう。だけど、引きすぎると「いやいや、織田はこうじゃないじゃん」っていうふうになってしまうので、リアリティの線引きや、何処まで本当に生きている織田に出来るかなど、僕だけではなくこの作品自体でそういった挑戦はあったのかなと思います。
なので、僕もリアリティを追求するためにウィッグではなく自毛でやったんですよ。色も髪型も織田にして切ってもらったので、そのおかげで撮影中1回もSNSに写真とかをアップできなくて(笑)
撮影しているのがバレちゃうので、他の作品をやっている時もずっと帽子をかぶってました。
田淵:やっぱり、ルパンのシーンですかね。
谷口:時間もかかったしね。ルパンの中に12時間くらい居たから、途中気が狂いそうになったよね(笑)ずっと同じセリフを言い合って、泣いて、最後は何やってるんだろうってなったもん。
田淵:感情が入り乱れすぎて、記憶がほとんど無いですよね。家に帰ってからも放心状態でぼーっとしてました。
谷口:僕もなってた。それだけ大切で、あそこのシーンをやる為にっていうのもあるからね。
田淵:本読みの時も、ここのシーンの出来によって映画の善し悪しが決まりますよって言われたくらいなので。
谷口:プレッシャーかけられてたよね(笑)今回、アクションも生身でそのままやっていて、僕もこんなに戦うなんて思ってもいなかったですね。その場で教えられてすぐやるんですけど、こんなにやるとは。生身でやってるんですけど「じゃぁ、谷口さん、とりあえずテーブルの上に飛んできて。転がって入ってきて」って言われて、結構アクションシーンがありました。舞台だと、怪我をしないように、何十公演できるように殺陣が考えられているんですけど、映画はその場の一発で終わりなので結構際どいところまでやるんですよ。それはそれで楽しかったです。
谷口:もし人生が変わるならっていう考えは、僕も他の人も持っていると思うんです。この分岐点がなければ役者になっていなかったな、とか沢山あると思うんですけど、その中でも僕は「小説」が実生活の中でも大きな存在となっています。役者を始めた頃は、演じるのがそんなに好きではなくて、出来なくて怒られてばかりだったんです。それで「どうしたら上手くなるんですか?」といろんな人に質問して、映画を観たり小説を読めと言われて、22歳の時に初めて小説を読みました。それから小説が好きになって、小説を通していろんな考え方に出会って、人生が変わりました。
同時に、僕がどうして役者をやっているんだろうと考えたときも、人の人生を変えたいな、何かを与えられたらなという想いがあるからだと。
織田作之助という役が大好きなところは、自分の生き様をかけて太宰に想いを渡して幸せに死んでいくっていう、僕の人生もそんなふうに終われたら良いなと思っています。
田淵: “if” 世界でも、ひとりひとりが悩みを抱えつつも全力で生きているのが良いなと思います。織田の小説が書ける世界線を全力で作っています。
田淵:賢志さんと、一言も喋ることなく撮影がスタートしたんですよ。めっちゃ怖かったです(笑)
谷口:せっかくのifなので、打ち解けたりする前に画面の中だけで会いたいなと。お互い知り合ってもいないのに、いきなり「行くな織田作 !」っていうシーンから撮るっていうね(笑)
累生も感情が爆発して涙止まらなくて、それを見た僕も涙止まんなくなっちゃって「2人とも泣きすぎだからこれ使えません」って言われました(笑)
あとは、撮影期間自体はそんなに短くなかったんですけど、ひとりひとりの期間が短くて、その中で何故か僕が一番長かったんです。まぁ、荒木が公演で全国まわってたからなんですけど(笑)
その荒木が演じる安吾が、凄く難しいセリフを言うんですけど、あいつ全然言えなくて…、遅れてきてセリフ言えないのかいっ!ってなりました(笑)セリフ言えてないのにずっと決めポーズしてて、そんな所も荒木っぽいし面白かったです。それで荒木が来た日がたまたまオールアップの日で、1日しか撮影に参加してないくせに「僕が全部やりました!」みたいな感じで帰っていって、本当に面白いですよねぇ。
田淵:(爆笑)
谷口:あとは舞台だと、その場で稽古してるのが見れるので、役者同士負けないようにやろうとかその場で感じたり出来るのですが、映画だとどんなシーンが撮られているのか分からないから、一発勝負になるんです。その緊張感が面白かったです。「鳥越くんと祥平くんの立ち回り凄かったよ」とか伝え聞いたりしたので、僕もテーブル飛ぶしかないか!ってなるような相乗効果がありました。
田淵:舞台と同じキャストで映画をやれることは本当に有難いですし、『文豪ストレイドッグス』を愛している人が集結して作った作品なので、それを皆さんにお届けできることが嬉しいです。また、『文豪ストレイドッグス』を知らない方にも観ていただいて、好きになってもらえたら嬉しいです。
谷口:コロナ禍ということもあり、撮影が中止になるかもしれないというところから、こうして完成してホッとしています。作品を楽しんでもらいたいという気持ちよりも、『文豪ストレイドッグス』を好きな人たちと一緒に、もっと遠くまで行けたらいいなと思っています。その足掛かりになったら嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします。
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