【オフィシャルレポート】「朗読活劇 信⻑を殺した男 2021」公式画像・レポートが到着!好評につきDVD発売決定!

⼤きな反響を呼んだ「朗読活劇 信⻑を殺した男 2021」が、先⽇ 11 ⽉ 28 ⽇(⽇)に無事千穐楽を迎えた。

本作は売上総数 200 万部以上を誇る歴史コミック「信⻑を殺した男〜本能寺の変 431 年⽬の真実〜」(発⾏:秋⽥書店/ヤングチャンピオン・コミックス)を舞台化し、桔梗と⽊⽠の 2 班に別れ、明智光秀はなぜ主君である織⽥信⻑を討ったのか、⽇本史最⼤のミステリーといわれる“本能寺の変”までの経緯を辿っている。

桔梗には平野良(明智光秀役)、安⾥勇哉(織⽥信⻑役他)、横⽥⿓儀(豊⾂秀吉役他)、菊池修司(徳川家康役他)、相良茉優(光秀の妻・煕⼦役他)が、⽊⽠には鈴⽊裕樹(明智光秀役)、古⾕⼤和(織⽥信⻑役他)、宮崎湧(豊⾂秀吉役他)、⼤崎捺希(徳川家康役他)、久保⽥未夢(光秀の妻・煕⼦役他)が出演した。

桔梗(11 ⽉ 26、27、28 ⽇ 計 3 公演)

先に初⽇を飾ったのは桔梗。平野良は明朗さと熱さをあわせ持ち、武将でありながら夫であり⽗でもあるという、史実とは異なる⾎の通った光秀を演じた。
それを⽀える妻・煕⼦役の相良茉優は、少⼥時代は純真だが、成⻑するにつれて⾒る⼈が憧れを抱くほどの芯の強さを持つ⼥性へと変貌した。また安⾥勇哉演じる信⻑は、これまで歴史上で語られてきた魔王像とは⼀味違う豪胆な振る舞いと⼈間味を感じさせ、会場を圧倒。同じく意表を突いたのは横⽥⿓儀の秀吉だ。出世のためなら⼿段を選ばないという欲深さや、⽣々しく癖のある様相は本作に⽋かせないスパイスとなった。熱い⾯々が揃う桔梗の中で、⼀⼈、事の成り⾏きを静観する家康。菊池修司が形作る家康は、爆発しそうなほどの焦燥や絶望を、凪いだ⽔⾯のような表情の下にうまく抑え込み、ときに眼光鋭く相⼿を⾒極める。

⽊⽠(11 ⽉ 27、28 ⽇ 計 3 公演)

27 ⽇に幕を開けた⽊⽠。鈴⽊演じる光秀は実直で勇ましく情に満ちており、愛と世の平和を切に願うその姿には何度も胸を締め付けられる。そんな光秀をいかなるときも慈愛の笑みをたたえて⾒守る煕⼦を演じるのは久保⽥未夢だ。彼⼥の⼒強さにも⽬をみはる。劇中「その笑みに惚れぬ男はいない」と⾔わしめるほど影響⼒のある信⻑。古⾕⼤和は、魅了するという⾔葉がぴったりな、雄々しく知略に満ちた信⻑を体現させた。本作において、したたか者で粗野な⾔動が⽬⽴つ秀吉だが、宮崎湧によってそこに艶と妖しさが加わり、彼の⼀挙⼀動から⽬を離すことができない。⼤崎捺希は戦国の乱世に終⽌符を打つ家康を、冴え冴えと、しかし強い意志を宿して演じきった。
本作が他の朗読劇と⼀線を画する点はその演出にあり、⽴体櫓や講談、⼭影匡瑠による三味線の⽣演奏といった様々な要素が組み込まれている。それに加え、まさに“活劇”の名の通り、明智光秀役以外のキャスト全員が多種多様な兼役を演じ、ときにコミカルに、ときに激しく捲し⽴てる。桔梗・⽊⽠それぞれの⾊の違いはもちろんだが、キャスト⼀⼈⼀⼈の役の演じ分けにもぜひ注⽬していただきたい。

本作は DVD の発売も決定し、現在好評予約受付中だ。
両班に触れたことで、戦国時代に活躍した名武将たちの“真実”のそのさらに先が気になった⽅は、ぜひ原作コミックを⼿に取ってみてほしい。

取材・執筆/ナスエリカ 撮影/Kaoru Sasaki

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Rie Koike