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【レポート】舞台『ReLIFE』

卒業まで描くので、秋には文化祭、出し物で芝居をやることになり、演目は『ロミオとジュリエット』だ。シェイクスピアの有名な戯曲だが、この物語、秘薬が登場するところが、この設定とシンクロするところがあり、この劇中劇は舞台表現としては効果的だ。ロミオ役は海崎、ジュリエット役は日代、2人の心情は少しずつ変化していく。日代もまた、重大な秘密とトラウマを抱えていた……。
海崎も日代も、他のクラスメイトも変わっていく。それを成長と言うことも出来るが、クラスメイトと関わり合うことによって様々な“気付き”がある。それを糧とすれば、きっと成長ということなのだろう。そういったことの積み重ね、海崎は“ReLIFE”なのかもしれないが、本当の高校生たちにとっては“LIFE”なのかもしれない。哲学的な部分もあり、普遍的な、人生の話でもある。海崎は「自分をあきらめるな」とクラスメイトに言うが、実は自分に向かって言っているふしもある。そして春になり、海崎のことはクラスメイトの記憶から消されてしまう。しかし、その残照は残っているのかもしれない。
映像等の技術は使わず、俳優の芝居とマイム的な動きで表現する。アニメや原作、コミックスとはまた違ったテイストだ。原作を忠実に表現する、というと少し異なるかもしれない。キャラクターは確かにそうなのだが、舞台らしいいきいきとした姿で観客に語りかける。舞台版は原作の完コピではないのだ、という見せ方。そしてこの作品のテーマ、“生きること”を短い時間で濃密にみせる。誰しもが持っているネガティブなところや後悔の念、同じ失敗を繰り返す己に嫌気がさすこともある。そういった“負”の感情も臆することなくみせることによって“光”が見える。タイトルは『ReLIFE』かもしれないが、中身は『LIFE』、生きることだ。

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2.5news(編集部)

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