東南アジアへ旅行にいく日本人、カップル、大学生同士の旅行、ビジネスマンの海外出張、様々なスチュエーションで現地の人々と交流する、いや交流というよりも遭遇というニュアンスかもしれない。”日本人=お金持ち、おみやげいっぱい買ってくれそう”としか見ないお土産屋さん、どうでもいいモノをさも「高価なもの」として売りつけようとする。それに対してまんまとのせられそうになる旅行者。また、せっかく海外に着いたのに「やっぱ、これよね〜」と出したものが日本製のお菓子、観客は「おいおい」とツッコミ入れたくなるような面白可笑しい場面が次々と出てくる、出てくる。そのやり取りは海外旅行に行ったことのある人ならちょっとは経験があるはずだ。それをブラックユーモアを交えながらの進行、疑り深い人、素直過ぎる人、時には襲われそうになったり、文化や習慣の違い、と言ってしまえばそれまでだが、それを客席で高みの見物をしていると、ちょっとドキッとしたり、時代(バブル)を感じたり、で、それぞれの自己体験が鮮明に蘇る”仕組み”だ。ラスト近くの”ビジネスマン編”、現地駐在員と視察に来た部長、駐在員は手慣れた感じであるが、対する部長はまったくの未知なる体験、生水が飲めないから始まり、右も左もわからない状態、現地の人々と遭遇し、素朴な優しさに触れるが、対する駐在員は常に緊張状態にあるのか、全てを疑うかのような勢いだ。